10月2日
5:30 天気よさそう。いよいよ今日は雲ノ平へ。興奮してきました。

朝もやのなかの穂高の山々。槍ヶ岳もはっきり見えます。
朝ごはん。

しっかりと栄養をとります。

朝の鏡平。標高2300mの場所にこんな神秘的な場所があるんです。
去年縦走した大キレットや穂高連峰がくっきり見えます。あれから1年もたつんだぁとしみじみ。

水面にも槍ヶ岳が。本当に鏡です。

静寂に包まれたひと時。この瞬間が好きです。
6:15 準備も完了し、山小屋を出発します。
しばらくすると日の出となりました。
振り返ると・・・

ダイヤモンド槍。
あまりにも美しいですね。


6:50 弓折乗越に到着。

これから向かう稜線に思わず目が奪われます。
振り返れば

朝から登ってきた道。

遠くに双六小屋が見えてきました。後ろに見えるのは鷲羽岳。

7:40 双六小屋に到着。
この小屋から東方面へ向かえば槍ヶ岳へ行けます。いわゆる裏銀座コースですね。
今回は西方面へ向かいます。

双六岳と三俣山荘方面への分岐。当然双六岳めざします。

急登が待ってました。それを登り切ると・・・

広い尾根道が山頂へと続いています。

8:23 双六岳山頂。2860m。ここから三俣蓮華岳へ向かいます。
てくてくとジョギングで進みます。

だんだんと雲が出てきました。

三俣蓮華岳と黒部五郎岳の分岐にきました。今回は三俣方面へ。そしてほどなく・・・

9:10 三俣蓮華岳山頂 2841mです。

雲ノ平方面ですが、この1からは見えません。右側が鷲羽岳と水晶岳方面への道。まずはいったん下ります。
三俣峠から三俣山荘へ下る途中でパチリ。

チングルマです。すっかり綿毛です。
9:55 三俣山荘到着。

天気がいいので外でお布団を干していました。
ここまではほぼ予定通りのペース。鷲羽岳へ行って時間があれば荷物をデポって水晶岳をピストンしてから雲ノ平へ向かうことを考えていました。
鷲羽岳。名前がかっこいいです。

「わしゅう」だと思っていましたが正しくは「わしば」です。
ガレていてさすがに走れません。ゆっくり歩きます。また空気も薄くペースがあがりません。
しかも実際に登ってみると思ったよりでかいです。

半分くらい登って振り返ってみると三俣山荘がだいぶ小さく見えます。
見上げるとだいぶガスってきました。

ちなみに半袖半ズボンでここまで歩いたり走ったりしていたので、寒くなってきました。

舌をだしてる犬に見えませんか?

11:15 なんとか鷲羽岳山頂2924mに到着。
所要時間が1時間20分のコースタイム通り。歩いていただけなので当然といえば当然ですが、ペースが落ちてきています。
天気が怪しくなってきました。

三俣山荘も見えなくなっています。
こちらは雲ノ平方面。

まだ山をひとつ越えないとたどりつけません。天気と体調とを考え、水晶岳は諦め、このまま雲ノ平へ向かうことにしました。
ちなみに水晶小屋も10月に入って閉まっており、最悪の場合の避難ができないことも判断の要因となりました。

12:14 ワリモ北分岐。南に下ると黒部川の源流にいけますが、雲ノ平方面へ進みます。
一瞬だけ雲ノ平が見える場所発見。

これが憧れの場所です。でもその前にもうひと山越えなければ。

祖父岳 2825m 「そふだけ」ではなく「じいだけ」と読みます。ちなみに祖母岳というのも雲ノ平にあるのですが、こちらは「ばあだけ」と読みます。
祖父岳を越えるとついに雲ノ平への道がはっきりと見えてきました。

でもこれがトラップでした。
実はこの道、今は通行できなくなっていて、この先写真右中央の岩場あたりまでグル~っと回り道となっていました。
目的地が明確なので突っ切る手もあったのですが、日本最後の秘境の自然を守るため、きちんと登山道を行くことにしました。
そしてついに雲ノ平の地へ足を踏み入れました。

池塘(ちとう)と水晶岳
写真でしか見たことがなかったスイス庭園へ。どんな意味か今までわかりませんでした。

この先進むとついにスイスの意味があきらかになるはず・・・

スイスですね。

14:12 そしてついに本当に憧れていた雲ノ平山荘が見えてきました。

テレビで見たのと同じです。
ピークが終っているものの、景色は最高です。

水晶岳がデデーンと構えています。昔は水晶がとれたそうです。
小屋に入って宿泊の手続きをします。小屋はリニューアルしたばかりできれいです。
小屋閉めも近いためビールのセールをしてました。2本購入し一人で乾杯。

山小屋の様子。全部で10人くらいの宿泊。ゆっくり寝れそうです。
15時ごろから雨が降りだします。早めに小屋に向かって正解でした。
景色も楽しむことができず、小屋でまったり過ごします。
雲ノ平山荘は携帯がつながりません。家族に安全連絡をしたい為、山小屋のスタッフに電話ができないかと聞くと小屋から10分ほどいった岩場の上ならドコモとAUは繋がるとのこと。
でも外は雨の為なかなか行く勇気がでません。
そうこうしているうちに晩御飯となります。今夜は鍋。

おかわり自由です。
外をみると雨がやんでます。電話チャーンス。ということでヘッドライトと携帯を持って外にでます。ちょっと霧雨ですかね。

山小屋もかっちょえーです。
歩くこと15分くらい、登山道からハイマツの森を超えて少しはずれた場所に電波の届くと言われた岩場がありました。携帯をみるとばっちり電波入っています。
でもここに来るたった15分の間で結構真っ暗になってしまいました。とりあえず家族に電話して安全を報告。そうこうしているうちに雨が降り始めました。200ルーメンのヘッドライトをしていても視界は3mほどです。一応上はレインジャケットですが、下のズボンはそのまま。しかも登山道に戻るためにはハイマツの森を超えなくてはいけません。来た道を戻っているはずなのですが、なんか違います。ハイマツに埋まってしまいズボンはさらに濡れてしまいます。何故か登山道に戻れません。一瞬ヤバいかなと思います。冷静になって電波の届く岩場に戻ります。改めて来た道の方向を確認。この方向へまっすぐ進めば必ず登山道に戻れます。戻れなければ違う世界に足を踏み入れたことになるんだ、それはそれでいい経験だと自分に言い聞かせ、まっすぐ進みます。すると登山道に無事戻ることができました。しかしすっかり雨とモヤで道がわかりずらくなっており、遭難ってこういう事で起きるんだなぁと山の厳しさを改めて知ることができた出来事でした。
無事に山小屋に戻り、濡れた服を着替えてると食堂では雲ノ平にまつわるDVDの上映会を行っていました。黒部の山賊の話、雲ノ平山荘ができるまでの話、季節の景色の写真等を上映。雲ノ平の素晴らしい景色を多くの人に見せたいが為に山道を整備し山小屋を建てた思いを感じ、この地に自分が来ることができたのもいろんな人のおかげと改めて感謝した瞬間でした。
雨もだんだん強くなり、ほかにすることもないため、早々に床についたのでした。
10月3日
5:30 起床

朝ごはんはバランスがいいですね。

あいにくの雨。みなさん出発躊躇してます。自分もどうしようか悩みますが、本日帰ることを決意。

6:45 雨の雲ノ平山荘。出発です。





腫れていたらきっと綺麗だったんだろうなぁと想像を膨らませます。
木道が滑るため走ることもできません。早足で進みます。
8:15 薬師沢出会


沢沿いで高天原へ行くときはこの道を行くようです。いつか行きたいですね。

8:25 薬師沢小屋着。 そのまま進みます。

10:10 太郎平小屋到着。雨はそのまま降り続いています。あったかいココアを購入。天気が良ければ薬師岳へも行く予定でしたが、下山を優先です。

12:17 ひたすら下山し折立のバス停に到着。バスは14時発で結構時間があります。着替えや荷物の整理をして待ちます。
バスは外見は普通ですが、中はすこしレトロな感じ。

乗客は結局4名のみ。富山駅までむかい、富山駅からは高速バスに乗って名古屋へ戻ったのでした。
雲ノ平。ずーっと憧れていた場所。自分の足で行けたことは何よりもうれしい。
山友達と一緒に行こうと言っていて抜け駆けしてしまった罪悪感はあるけれど、みんなで行くときの下見と思って、また今回は雨で景色を十分に楽しめなかったので皆で来るときの楽しみに残しておくようにとの天のお告げだったと思って、またいつかこようと思う。お土産にかった雲ノ平山荘Tシャツを着て、重慶でトレランの練習に励もう。
5:30 天気よさそう。いよいよ今日は雲ノ平へ。興奮してきました。

朝もやのなかの穂高の山々。槍ヶ岳もはっきり見えます。
朝ごはん。

しっかりと栄養をとります。

朝の鏡平。標高2300mの場所にこんな神秘的な場所があるんです。
去年縦走した大キレットや穂高連峰がくっきり見えます。あれから1年もたつんだぁとしみじみ。

水面にも槍ヶ岳が。本当に鏡です。

静寂に包まれたひと時。この瞬間が好きです。
6:15 準備も完了し、山小屋を出発します。
しばらくすると日の出となりました。
振り返ると・・・

ダイヤモンド槍。
あまりにも美しいですね。


6:50 弓折乗越に到着。

これから向かう稜線に思わず目が奪われます。
振り返れば

朝から登ってきた道。

遠くに双六小屋が見えてきました。後ろに見えるのは鷲羽岳。

7:40 双六小屋に到着。
この小屋から東方面へ向かえば槍ヶ岳へ行けます。いわゆる裏銀座コースですね。
今回は西方面へ向かいます。

双六岳と三俣山荘方面への分岐。当然双六岳めざします。

急登が待ってました。それを登り切ると・・・

広い尾根道が山頂へと続いています。

8:23 双六岳山頂。2860m。ここから三俣蓮華岳へ向かいます。
てくてくとジョギングで進みます。

だんだんと雲が出てきました。

三俣蓮華岳と黒部五郎岳の分岐にきました。今回は三俣方面へ。そしてほどなく・・・

9:10 三俣蓮華岳山頂 2841mです。

雲ノ平方面ですが、この1からは見えません。右側が鷲羽岳と水晶岳方面への道。まずはいったん下ります。
三俣峠から三俣山荘へ下る途中でパチリ。

チングルマです。すっかり綿毛です。
9:55 三俣山荘到着。

天気がいいので外でお布団を干していました。
ここまではほぼ予定通りのペース。鷲羽岳へ行って時間があれば荷物をデポって水晶岳をピストンしてから雲ノ平へ向かうことを考えていました。
鷲羽岳。名前がかっこいいです。

「わしゅう」だと思っていましたが正しくは「わしば」です。
ガレていてさすがに走れません。ゆっくり歩きます。また空気も薄くペースがあがりません。
しかも実際に登ってみると思ったよりでかいです。

半分くらい登って振り返ってみると三俣山荘がだいぶ小さく見えます。
見上げるとだいぶガスってきました。

ちなみに半袖半ズボンでここまで歩いたり走ったりしていたので、寒くなってきました。

舌をだしてる犬に見えませんか?

11:15 なんとか鷲羽岳山頂2924mに到着。
所要時間が1時間20分のコースタイム通り。歩いていただけなので当然といえば当然ですが、ペースが落ちてきています。
天気が怪しくなってきました。

三俣山荘も見えなくなっています。
こちらは雲ノ平方面。

まだ山をひとつ越えないとたどりつけません。天気と体調とを考え、水晶岳は諦め、このまま雲ノ平へ向かうことにしました。
ちなみに水晶小屋も10月に入って閉まっており、最悪の場合の避難ができないことも判断の要因となりました。

12:14 ワリモ北分岐。南に下ると黒部川の源流にいけますが、雲ノ平方面へ進みます。
一瞬だけ雲ノ平が見える場所発見。

これが憧れの場所です。でもその前にもうひと山越えなければ。

祖父岳 2825m 「そふだけ」ではなく「じいだけ」と読みます。ちなみに祖母岳というのも雲ノ平にあるのですが、こちらは「ばあだけ」と読みます。
祖父岳を越えるとついに雲ノ平への道がはっきりと見えてきました。

でもこれがトラップでした。
実はこの道、今は通行できなくなっていて、この先写真右中央の岩場あたりまでグル~っと回り道となっていました。
目的地が明確なので突っ切る手もあったのですが、日本最後の秘境の自然を守るため、きちんと登山道を行くことにしました。
そしてついに雲ノ平の地へ足を踏み入れました。

池塘(ちとう)と水晶岳
写真でしか見たことがなかったスイス庭園へ。どんな意味か今までわかりませんでした。

この先進むとついにスイスの意味があきらかになるはず・・・

スイスですね。

14:12 そしてついに本当に憧れていた雲ノ平山荘が見えてきました。

テレビで見たのと同じです。
ピークが終っているものの、景色は最高です。

水晶岳がデデーンと構えています。昔は水晶がとれたそうです。
小屋に入って宿泊の手続きをします。小屋はリニューアルしたばかりできれいです。
小屋閉めも近いためビールのセールをしてました。2本購入し一人で乾杯。

山小屋の様子。全部で10人くらいの宿泊。ゆっくり寝れそうです。
15時ごろから雨が降りだします。早めに小屋に向かって正解でした。
景色も楽しむことができず、小屋でまったり過ごします。
雲ノ平山荘は携帯がつながりません。家族に安全連絡をしたい為、山小屋のスタッフに電話ができないかと聞くと小屋から10分ほどいった岩場の上ならドコモとAUは繋がるとのこと。
でも外は雨の為なかなか行く勇気がでません。
そうこうしているうちに晩御飯となります。今夜は鍋。

おかわり自由です。
外をみると雨がやんでます。電話チャーンス。ということでヘッドライトと携帯を持って外にでます。ちょっと霧雨ですかね。

山小屋もかっちょえーです。
歩くこと15分くらい、登山道からハイマツの森を超えて少しはずれた場所に電波の届くと言われた岩場がありました。携帯をみるとばっちり電波入っています。
でもここに来るたった15分の間で結構真っ暗になってしまいました。とりあえず家族に電話して安全を報告。そうこうしているうちに雨が降り始めました。200ルーメンのヘッドライトをしていても視界は3mほどです。一応上はレインジャケットですが、下のズボンはそのまま。しかも登山道に戻るためにはハイマツの森を超えなくてはいけません。来た道を戻っているはずなのですが、なんか違います。ハイマツに埋まってしまいズボンはさらに濡れてしまいます。何故か登山道に戻れません。一瞬ヤバいかなと思います。冷静になって電波の届く岩場に戻ります。改めて来た道の方向を確認。この方向へまっすぐ進めば必ず登山道に戻れます。戻れなければ違う世界に足を踏み入れたことになるんだ、それはそれでいい経験だと自分に言い聞かせ、まっすぐ進みます。すると登山道に無事戻ることができました。しかしすっかり雨とモヤで道がわかりずらくなっており、遭難ってこういう事で起きるんだなぁと山の厳しさを改めて知ることができた出来事でした。
無事に山小屋に戻り、濡れた服を着替えてると食堂では雲ノ平にまつわるDVDの上映会を行っていました。黒部の山賊の話、雲ノ平山荘ができるまでの話、季節の景色の写真等を上映。雲ノ平の素晴らしい景色を多くの人に見せたいが為に山道を整備し山小屋を建てた思いを感じ、この地に自分が来ることができたのもいろんな人のおかげと改めて感謝した瞬間でした。
雨もだんだん強くなり、ほかにすることもないため、早々に床についたのでした。
10月3日
5:30 起床

朝ごはんはバランスがいいですね。

あいにくの雨。みなさん出発躊躇してます。自分もどうしようか悩みますが、本日帰ることを決意。

6:45 雨の雲ノ平山荘。出発です。





腫れていたらきっと綺麗だったんだろうなぁと想像を膨らませます。
木道が滑るため走ることもできません。早足で進みます。
8:15 薬師沢出会


沢沿いで高天原へ行くときはこの道を行くようです。いつか行きたいですね。

8:25 薬師沢小屋着。 そのまま進みます。

10:10 太郎平小屋到着。雨はそのまま降り続いています。あったかいココアを購入。天気が良ければ薬師岳へも行く予定でしたが、下山を優先です。

12:17 ひたすら下山し折立のバス停に到着。バスは14時発で結構時間があります。着替えや荷物の整理をして待ちます。
バスは外見は普通ですが、中はすこしレトロな感じ。

乗客は結局4名のみ。富山駅までむかい、富山駅からは高速バスに乗って名古屋へ戻ったのでした。
雲ノ平。ずーっと憧れていた場所。自分の足で行けたことは何よりもうれしい。
山友達と一緒に行こうと言っていて抜け駆けしてしまった罪悪感はあるけれど、みんなで行くときの下見と思って、また今回は雨で景色を十分に楽しめなかったので皆で来るときの楽しみに残しておくようにとの天のお告げだったと思って、またいつかこようと思う。お土産にかった雲ノ平山荘Tシャツを着て、重慶でトレランの練習に励もう。