重慶でラン&山登り

マラソンと山登りが趣味。
重慶の街を走って見つけた面白いことを記録します。

UTMBエントリー

2015-12-19 09:19:01 | UTMB
トレランを始めるきっかけとなった憧れのUTMBへのエントリーポイントが何とか溜まりました。
そして12月16日よりプレエントリーが始まりました。

早速エントリーしました。

抽選結果は1月13日の10時(パリ時間)に来るようです。


今年も昨年同様
2015年プレエントリーして落選した人は2016年のプレエントリーは2倍の抽選権が与えられ、
2014年と2015年両方落選した人は優先的に出走権が与えられます。

つまり初めてエントリーする自分が当選する確率はものすごく低く、今回は来年エントリー(2017年出走)するための予備エントリーと割り切っています。

が、心のどこかでやっぱり当たったらいいなと期待してしまっていますね。

UTSZ 50 その5

2015-12-18 00:00:50 | UTSZ
最後の急登は700m続きます。最初は滑る粘土質の山道で斜度20~30度位の急峻な道を登って行きます。今まで登りは順調でしたが、ここで少しガス欠気味となり一気にペースが落ちます。水がおいしくなくジェルもおいしくなくなってきています。お腹に優しい味のあるものが食べたくなりますが、当方持ち合わせがございません。

数人に抜かれ焦りますが、心を冷静に保ち、「目標はあくまでも完走。一歩ずつ進めばいつかゴールにたどり着く」と言い聞かせ、無理せずおりこうさんに登ろうと歩みを進めます。途中から階段に代わります。足場は良くなりましたが相変わらずペースは上がりません。

あそこまで進んだらご褒美のウィダーインゼリーを飲もうと小さな目標を決めたり、事前の案内では登った頂上には売店があり、購入可能と書いてあったから、レッドブルをいっぱい飲もうと想像してみたりして、7km先の頂上を目指します。

そしてGPS時計で4km位進んだ所で頂上らしき場所に出ますが、売店らしきものは見えません。「そうだここはダミー山頂だな。まだまだ先があるんだな」と思いますが、高度計は900mを超え、頂上にいてもいいはずです。でもチェックポイントもないし、きっと先があるんだと思い先に進みます。

すると道のわきに段ボールの上にドリンクを置いて売っているおじさんがうずくまっています。
すぐ隣には係員もいて道はこっちだぞと案内をしています。

段ボールの上のドリンクにはレッドブルもおいてあります。「レッドブルください」というと、係員は「ここはエイドではないので、有料ですよ」と注意してくれます。
そんなことは百も承知ですが、とにかくエネルギーが欲しくレッドブルを3本購入(1本10元。山価格です)。その場で1本飲み、2本をストックし、係員の指し示す下り坂へと進みます。ここからは階段ではなく土の道で滑りやすくなります。

そしてしばらく下っていくと本格的に下って行きます。頂上にあるはずのCPがありません。7km進んだときにはすでに高度は400m位下ってしまっています。マーカーはあるのでコースは間違っていないはず。もはやCPを探すのを諦め、ひたすら下ります。霧も出てきており、道が滑りやすくなっていますが、レッドブルを補給し、下りはもともと好きなので、ガンガン飛ばしていきます。すると登りの時に抜かれた数名を全て抜き返すことができました。彼らはこの滑る土道に悪戦苦闘しているようです。

ようやく写真を撮る余裕も出てきました。

こんな道を下りてきました。


もうすぐゴールと思われる下界が見えます。

基本的に1本道の為、コースマーカーがほとんどない状況でしたが、道に迷うことはありませんでした。しかし、標高300m位迄来た時に、道が2つに分かれています。まっすぐに行く道と左に曲がる道。真っすぐ行く道は広いですが何もありません。左に曲がる道は細いですがなぜかスーパーのO'leのマークの入った紐がまかれています。

最後にきてコースロストの可能性が出てきました。この2分の1の確率。負けられない戦いです。
少し行ってマーカーがなく引き返し登ることは想像したくもありません。
でも前に進まなくてはいけません。
基本的には標のある山道を来ていたのでO'leのマークのある細い道の方へ進みます。しばらく走りましたがマーカーがありません。やっちゃったかな?と思いながらそれでも引き返す勇気がなく、きっとあると信じて走ること約1km位。ようやくマーカーを発見。

この時は本当にこんな感じ。

「勝ったな」         「ああ」

そして山を下り、最後川沿いの道を走り切り、遂に・・・

ゴーーーーーール!!

17時間30分弱。もともとの18時間の制限時間も切ることができました。

おりこうさんに走り、何とか完走することができました!!


その後、フルに参加していたS君を待っていましたが、中間地点で関門アウトとなり残念ながらリタイヤとなりました。


近くの宿に泊り翌日S君の荷物を取りにゴール地点の羊台山へ。

11時前、丁度数名のランナーがゴールしていました。あそこからもう一晩80km走ってきた猛者達。尊敬です。

本当はフルを走る予定でエントリーしていましたが、おそらく完走できてなかったと思います。
ハーフに切り替えてよかったと思う反面、やはり100マイルを走りたいと思う気持ちもどこかであります。



今回のレースを振り返ってみると、

・第1回目ということもありレース運営はグダグダ。
・事前の案内と内容が違うことが多々あり。案内も不親切(言葉の問題がなくても)
・エイドはあてにならない(もともとエイドをあてにしてはいないので自分は大きな失望は無かったですが)。
・マーカーが不親切。1km以上ないこともあれば50m毎にあるときもあり、ものすごく不安。しかもマーカーが数種類あり統一されていない。
・深センの山は思いのほか柔らかく、日本と似ていて走りやすい。
・12月だったけど20度位あり夜は過ごしやすい。昼は丁度良いくらい。
・対策で購入した腹巻、ショートパンツは効果抜群。最後は少し気持ち悪くはなったが胃が痛むことはなかった。
・GPS時計。これがないともう駄目というくらい便利。心の支えとなった。
・レッドブル。飲めば力倍増。結局レース中に4本。レース前後も含めると合計8本飲んだ。体大丈夫か?
・そうはいってもトレランを愛する気持ちはランナーも主催者もボランティアも万国共通。


これでUTMBのポイント2ptをゲットし、来年のUTMBにエントリーすることができます。抽選ではまぁ当たらないと思いますが、万一当たったらどうしようとちょっとだけワクワクしてしまいます。

また深センのレースですが来年参加するかどうかはわかりませんが、主催者は開催すると言っていましたので、ルールや関門等問題点を色々改善してもらい、UTMFに続くアジアを代表する100マイルレースとなることを期待しています。

みなさん本当にお疲れ様でした。

終わり

UTSZ 50 その4

2015-12-17 08:04:12 | UTSZ
2km手前に設置されたエイドから山道に入ります。
ここからは約100m程登り、あとは基本下りの道のり。足を残しながら走れるところは走るように心がけます。

しばらく登っていくとチェックポイントに到着。ぽつんと山の草むらの中にに2人たたずんでいるだけ。手首につけているチップを携帯電話でスキャンしてもらいます。
確かにここにエイドを設置するのは大変そうです。でもチェックポイントも手前に設置すればよかったのに・・・と思いながら前に進みます。基本的にここら辺の登りは藪漕ぎです。
どれくらい大変なイメージかというと・・・

伝わりますでしょうか?良くわからない方の為に注意書きを追記します。

こんな道が永遠と続きます。まず走れないですね。両手で草をかき分けながらマーカーを見落とさないように獣道を行きます。

アップにするとこんな感じです。獣道も一応わかることはわかるのですが、時々分岐があり、どちらにいくのかマーカーがない時は運を天に任せるような状況です。
そんな道を登り終えるとロード区間に入ります。

普段ロードは苦手なのですが、走れることの喜びでうれしくなってしまいます。

牛も応援してくれています。

気持ちよく走れ関門時間が12時のCP4に約1時間30分前に到着しました。

と思ったらCP4まで後6kmの看板。。。紛らわしいです。確かにGPS時計でも距離がおかしいなと思っていたのでそれほどショックはなかったですが、もし今まで通りGPS時計がなければショックの程は計り知れなかったと思います。

何やかんや言ってもここまで50km藪漕ぎしてきており、相当体力が奪われています。水をのんでも胃液が薄まるような感じで水を飲みたくありません。今回のレースは途中で物を買うのはOKのルールなので、町中のスーパーに寄りレッドブルを2本購入します。1本飲んで1本はストック。飲んだ瞬間から生き返り、いいペースで走ることができました。流石中国のレッドブル(炭酸入ってないやつ)。

その後はしばらくロードが続きます。

海沿いの遊歩道をダラダラと走らされます。そして先の案内から丁度6kmのところで後200mのA4で書かれた紙があり、なぜかそこから走ること400m。CP4に到着。

ですがCP5と書いてあります・・・もうなんなのかわかりません。当日配られた工程表を見ましたがやはりCP4大水坑57kmと書いてあります。

CP4?5?には11時30分前に到着。関門は12時ですので何とか間に合いました。次のCP5?6?までは13km。こちらの関門は14時(とHPには書いてあります)。2時間30分で13kmですが、累積1000m位の登りと800m位の下りがあります。正直ちょっとしんどいなぁと思いながら、関門延長はないのかと係員に聞いたら、良くわからないとのこと。
仕方がないので先を急ぐことにします。この時、残念ながらCP2の関門に間に合わずリタイアした友人のY君が中間地点(ハーフのゴール地点)に到着したとのことだったので、関門延長の状況を確認してほしいと依頼をしレースに戻りました。
後、この時に順位も係員が記録していたのですが、なんとハーフの部で10位以内に入っていました。どんだけ(関門の)レベルが高いレースなんでしょうか?これは完走するだけでも相当な栄誉になりそう。やる気が少しわいてきました。


ここからは今までの藪漕ぎとは打って変わり、整備された階段が続きます。

段差がそんなにないため、足にも優しい感じです。
しかし永遠と続く階段の道は心にはぐっときます。

いつも思いますがこの道を作った人たちは偉大ですよね。

永遠に続くと思われた階段を登りきり、下ったその先にはダムの周りみたいなところを走らされるロードに入り、その先は・・・

工事現場の中を走らされます・・・。

なんか走る以外にいろんな精神的なダメージを与えてくれる大会です。

そんな中Y君から関門はすべて1時間延長になったとの知らせがありました。これで14時の関門が15時になり、完走が目に見えてきました。

そしてついにCP5?6?に到着。

70km地点です。時刻は14時30分。関門延長がなければアウトでした。早速係員にチップをチェックしてもらおうと思ったら、「ここには関門ないよ?何言ってるの」といわれます。
確かにHPには14時と書いてありましたが、当日配られたしおりには関門が無くなっていました。すっかり心が折れそうになりましたが、関門の為にペースを上げられたとPositiveにとらえ、唯一食べるもののあったこのエイドでおかゆ、小豆煮を摂取しゆっくりと休憩をしました。

エイドには選手2人と係員2人だけ。温かく迎えてもらえました。

ここからは15km。700m位登った7km先にCP6?7?と900m下った8km先にゴールがあります。
関門は19時。残り時間は4時間30分。完走は見えてきました。後はどれだけ出し切ることができるか。

最後のゴールに向けて出発をします。

つづく。