ようやく半分が過ぎたところですっかり暗くなってきました。久しぶりのナイトランです。というかUTMF以来です。すでに10時間近く走ったり歩いたりしていますが、まだまだ先は長いです。ここからは自分との戦いとなります。制限時間は30時間。まだ20時間も余裕があります。しかしここからは登りが続きます。今回のレースは後半に登り下りが集中しています。しかも登りが多い。
更にその登りも山ではなく、ロードです。暗くて写真は撮っていませんが本当にトレラン??と思うほどロードが続きます。13章までありそうです。
トレイルももちろんありまたそこから見える街の明かりはとてもきれいでした。天気がもう少しよければ更にきれいな夜景が広がっていたと思います。田舎の方なので100万ドルの夜景とまでは行きませんでしたが、丘の稜線から両側に見える街の夜景は日本では見れない心に残る景色でした。
しかし、さすがに夜となりこの距離を走って(歩いて)くると、体の調子がおかしくなります。しかも事前での練習でも30kmくらいが最長。長距離に体が慣れていません。このあたりから体に異変が発生してきました。食欲が著しく低下します。ジェルものどを通りません。そのうち水も飲めなくなりました。栄養が補給されないから走ることができません。休もうと立ち止まると寒くて低体温症になりそうになります。あまりの寒さに人生初めてサバイバルブランケットを使用してみました。が体全体をうまく包むことができず、やはり寒いです。そして眠気も襲ってきました。ちょっとヤバい感じです。次のエイドまでとりあえず行こう。と一歩一歩ゆっくりと、でも確実に進んでいきます。頭には天使と悪魔が出てきます。
悪魔:ここでリタイアしても誰も文句いわないぜー。
天使:過去に100kmは走ったことあるのだからまだまだいけるよー。
悪魔:体に無理してもいいことないぜー。
天使:ここで諦める人は、人生も簡単に諦めてしまうよ。頑張れー。
悪魔:どうせ目標タイムには届かないんだから、次のエイドでリタイアしちゃおうぜー。
天使:タイムは関係ない。完走すれば3ptもらえるんだから。目標はUTMFリベンジ。ここは歩いてでも完走だ!
そんな葛藤を繰り返しながら、とりあえず次のエイドに行くことにしました。
エイドに到着。朝の2時頃。スタートより18時間経過。暖を取りたいのですが、何もありません。休憩室には椅子があり、毛布がありましたが温かくなりません。温かいものを食べたいのですが、喉を通りません。食べても吐いてしまいます。胃が完全にやられてしまってます。
あまりの寒さにいてもたってもいられず、出発をすることに。とりあえず次のエイドまで行ってみようと。7kmをトボトボと歩くこと3時間。要約最終エイドに到着しました。
ここでついに心が折れます。3時間水も食糧も何も取れないまま、疲労困憊しており、とりあえず体力回復の為、寝ることに。簡易テントの中ですでに倒れている何人かの間に割り込み、無理やり毛布を奪って横になります。もはやタイムは関係ありません。1時間したら目が覚めます。でも体がいうことを聞いてくれません。2度寝します。1時間後。まだ体がだるいです。3度寝します。次に目が覚めたら外がすっかり明るくなっています。時計を見ると8時30分。なんと合計3時間30分も休んでしまいました。このままゆっくりしていると制限時間アウトになってしまいます。体調は少し回復しています。慌てて出発です。
すっかり明るくなっています。体調も回復したようです。食べ物もたべれそう。
最後の10km、本当のトレイルっぽくなってきました。
ですが登り始めるとまた気持ち悪くなり吐いてしまいます。もはやレース楽しむのを諦めて、ただ完走することを目標に切り替えます。体力的にも精神的にもとても辛かったのですが、過去のレースを思い出し、「あぁこの辛さを味わうためにトレランをしてたんだ。」という20時間を超えないと味わえないトレランの醍醐味を思い出し、違う意味で精神が充足されていくのを感じながら最後の登り(これも急なロードでしたが)を登り切った後、あとは下りだけになってようやく気持ちが落ち着いてきました。
そして、そこで今回の隠し玉を登場させることに。
それは・・・
コスプレ!!
ひつじ年なので。香港にも干支はあるのでうけるかな??なんて思っていると、今まで「頑張れー」としか言ってくれなかった観衆たちが、「Wow」とか「Picture Please」とか声をかけられるようになりました。声かけられ率は実に80%です。コスプレ恐るべし。そして病みつきになりそう。コスプレのおかげで最後のエネルギーをもらい何とかゴール!!
タイムは制限時間の30時間以内ということでした。
最後は着替えてビールでおつかれさま。
これは何とか吐かないですみました。
その後は空港に行き重慶にトンボがえりしたのでした。
今回のレースを総括すると。
・登り好きにはたまらん。
・エイドのボランティアのテンション高いから頑張れる。
・エイドが多く、携帯する食糧、水が少なくて済む。
・地面が固いので、ヨーロッパのレースと似ている(と想像)
・下りが少ないので膝への負担が少ない。
・標高低く、そんなに寒くない。
来年参加するかどうかはわかりませんが、ウルトラ入門者には非常に良いレースだと思います。そして何よりボランティアの温かさが身に染みました。
終わり
更にその登りも山ではなく、ロードです。暗くて写真は撮っていませんが本当にトレラン??と思うほどロードが続きます。13章までありそうです。
トレイルももちろんありまたそこから見える街の明かりはとてもきれいでした。天気がもう少しよければ更にきれいな夜景が広がっていたと思います。田舎の方なので100万ドルの夜景とまでは行きませんでしたが、丘の稜線から両側に見える街の夜景は日本では見れない心に残る景色でした。
しかし、さすがに夜となりこの距離を走って(歩いて)くると、体の調子がおかしくなります。しかも事前での練習でも30kmくらいが最長。長距離に体が慣れていません。このあたりから体に異変が発生してきました。食欲が著しく低下します。ジェルものどを通りません。そのうち水も飲めなくなりました。栄養が補給されないから走ることができません。休もうと立ち止まると寒くて低体温症になりそうになります。あまりの寒さに人生初めてサバイバルブランケットを使用してみました。が体全体をうまく包むことができず、やはり寒いです。そして眠気も襲ってきました。ちょっとヤバい感じです。次のエイドまでとりあえず行こう。と一歩一歩ゆっくりと、でも確実に進んでいきます。頭には天使と悪魔が出てきます。
悪魔:ここでリタイアしても誰も文句いわないぜー。
天使:過去に100kmは走ったことあるのだからまだまだいけるよー。
悪魔:体に無理してもいいことないぜー。
天使:ここで諦める人は、人生も簡単に諦めてしまうよ。頑張れー。
悪魔:どうせ目標タイムには届かないんだから、次のエイドでリタイアしちゃおうぜー。
天使:タイムは関係ない。完走すれば3ptもらえるんだから。目標はUTMFリベンジ。ここは歩いてでも完走だ!
そんな葛藤を繰り返しながら、とりあえず次のエイドに行くことにしました。
エイドに到着。朝の2時頃。スタートより18時間経過。暖を取りたいのですが、何もありません。休憩室には椅子があり、毛布がありましたが温かくなりません。温かいものを食べたいのですが、喉を通りません。食べても吐いてしまいます。胃が完全にやられてしまってます。
あまりの寒さにいてもたってもいられず、出発をすることに。とりあえず次のエイドまで行ってみようと。7kmをトボトボと歩くこと3時間。要約最終エイドに到着しました。
ここでついに心が折れます。3時間水も食糧も何も取れないまま、疲労困憊しており、とりあえず体力回復の為、寝ることに。簡易テントの中ですでに倒れている何人かの間に割り込み、無理やり毛布を奪って横になります。もはやタイムは関係ありません。1時間したら目が覚めます。でも体がいうことを聞いてくれません。2度寝します。1時間後。まだ体がだるいです。3度寝します。次に目が覚めたら外がすっかり明るくなっています。時計を見ると8時30分。なんと合計3時間30分も休んでしまいました。このままゆっくりしていると制限時間アウトになってしまいます。体調は少し回復しています。慌てて出発です。
すっかり明るくなっています。体調も回復したようです。食べ物もたべれそう。
最後の10km、本当のトレイルっぽくなってきました。
ですが登り始めるとまた気持ち悪くなり吐いてしまいます。もはやレース楽しむのを諦めて、ただ完走することを目標に切り替えます。体力的にも精神的にもとても辛かったのですが、過去のレースを思い出し、「あぁこの辛さを味わうためにトレランをしてたんだ。」という20時間を超えないと味わえないトレランの醍醐味を思い出し、違う意味で精神が充足されていくのを感じながら最後の登り(これも急なロードでしたが)を登り切った後、あとは下りだけになってようやく気持ちが落ち着いてきました。
そして、そこで今回の隠し玉を登場させることに。
それは・・・
コスプレ!!
ひつじ年なので。香港にも干支はあるのでうけるかな??なんて思っていると、今まで「頑張れー」としか言ってくれなかった観衆たちが、「Wow」とか「Picture Please」とか声をかけられるようになりました。声かけられ率は実に80%です。コスプレ恐るべし。そして病みつきになりそう。コスプレのおかげで最後のエネルギーをもらい何とかゴール!!
タイムは制限時間の30時間以内ということでした。
最後は着替えてビールでおつかれさま。
これは何とか吐かないですみました。
その後は空港に行き重慶にトンボがえりしたのでした。
今回のレースを総括すると。
・登り好きにはたまらん。
・エイドのボランティアのテンション高いから頑張れる。
・エイドが多く、携帯する食糧、水が少なくて済む。
・地面が固いので、ヨーロッパのレースと似ている(と想像)
・下りが少ないので膝への負担が少ない。
・標高低く、そんなに寒くない。
来年参加するかどうかはわかりませんが、ウルトラ入門者には非常に良いレースだと思います。そして何よりボランティアの温かさが身に染みました。
終わり