『ペコちゃんの生首』、覚えていらっしゃいますか?
そうです。不二家前のペコちゃん人形をたたいたら、首だけすっとんでった話でした。
実は、この話には後日談がございます。
熱烈なペコちゃんファンのご要請もございましたので、掲載する次第でございます。
このペコちゃん。しばらく首が離れたまんまでおりましたが、とある日、同じダイエーにまいりますと、店長さんが私を呼び止めました。
「こんにちは~」。
もう、あの生首事件以来、すっかり馴染み客になってしまいまして、用もないのにケーキなども買っていたものですから、すでにお得意様な私。
「ああー、君、いいとこに来たねー」。
とは店長さん。
いいとこ?
「実はね。このペコちゃん、今日でおはらいばこなんだよ。新しいのにとりかえるんだ」。
「そうですかー。なんかすみませんねー」。
私があやまるところでもないのですが、一応、申し上げました。
「それでね。本来、この人形は門外不出なんだけどね。君、ペコちゃん好きみたいだから、
よかったら
この首あげるよ」
はぁ???????????????
別にペコちゃんの首が好きなわけじゃないんですけど・・・・。
というか、それほどにペコちゃんが好きなわけじゃないんですけど。
首ふっとばしちゃっただけで・・・。
それをなにか店長さん、勘違いされているみたいでした。
「いえ・・・別に私は首は・・・」と、断わりかけたとき、
「え~!それあげちゃうんですか? あたしも欲しい!」
とは、不二家の店員のおねえさん。
「え?君もほしいの?そうかぁ。困ったなぁ」。
別に困ることないんですけど・・・。
「いえ。だから私、別にペコちゃんの首いりませんから・・・」。
店長さん、私をどういう変態だと思っているんでしょう?
あの事件からこの日まで、ずっとそう思われていたんでしょうか?
と、そこでひらめいたように、店長さん。
「うん。じゃぁ、君が首いらないっていうんだから、首はこの子にあげよう」。
きゃぁ、と奇声を発してよろこぶ女性店員さん。
「で、それで君には、
胴体のほうをあげようか」
と、私にむかって言いました。
はああああああああああああああああああ????????????????????????
いるかっ!
店長さん、笑いながら
「きみ、まだ独身だろう?」
いや・・・・独身と胴体とどういう関係で言っているんでしょう?この人。
「若い女の子のボディだよ。わっはっは」。
わっはっは、じゃねーよ!ペコちゃんだぞ、ペコちゃん!
そんな凹凸もないボディ。っていうか凹凸あってもいりませんけどね。
「そうかぁ・・・いらないのかぁ・・・若いのになぁ」。
だからペコちゃんの若さがどう関係あるんだっ!?
店長さんは、私がことわったのが不服だったみたいですが、どういう使い方を想定してすすめたんでしょう?
ペコちゃんボディ。

<ペコちゃん添い寝の図>
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『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』は、3章-第1話・第2話『公害ブルース』本日アップしました!