『ぼくちゅう』でも少しふれましたが、高校時代、私はバイクの免許を持っていました。
当時は限定解除ではなかったので、400ccで実地を受ければ、無制限に、それこそハーレーでも乗ることができました。
免許をとれば誰だってバイクが欲しくなります。
なにしろ家にはヤマハメイトしかありません。
今でこそ、そうでもありませんが、当時、ヤマハメイト、カブの類いは、友人から蔑まれるバイクのひとつでした。
そこで親にねだるわけです。
免許はでかくても、我が家の家計事情を考えれば、原付バイク、つまり50ccがせいいっぱいといったろころでした。
そこで、50ccのバイクの中から、選びに選んだのがヤマハ・ボビーというバイク。
もちろんご存知ないと思いますが、ホンダのダックスを直線的にしたデザインのバイクです。
当時、ヤマハはチャッピーという、実にキュートなバイクを発売しておりまして、たいへんな人気でした。
が、チャッピーは、その名からもわかるように、女性にターゲットをしぼっておりましたので、ヤマハといたしましても、少し男性向きなバイクを出そう、と考えていたわけです。
そこに登場したのがボビーです。
それほどにカッコイイわけでもないのですが、なにしろ新製品でしたので、乗ってるやつが他におりません。
当時、新製品を買うのは、圧倒的なステータスだったのです。
で。カタログを見せながら父に相談いたしましたところ
「いいぞ」。
と、快諾。
その時のうれしさは、言葉では言い尽くせません。
「このカタログの銀色のやつだからね!」
念をおす私に
父は「じゃぁ、今度の月曜日買って来てやる」と、言いますので
私としましても、友人に
「来週、月曜日にヤマハボビーが家に来るんだぜ!」
と、吹聴してまわりました。
当時、とにかく新車、それも新製品を買えば、それをみんなで試乗するのが習わしのようになっておりましたので、月曜日の我が家は20人以上の友人が集まっておりました。
そうです。ほとんどは『ぼくちゅう』の悪友たちです。
するとバイク屋さんの軽トラックがまいりまして、後ろにあのボビーの銀色のボディらしきものが見えるわけです。
友人たちもまだ見ぬ新製品にわくわくしておりましたが、なによりわくわくしていたのは、言うまでもなく私です。
が。
軽トラックにつんであったのは
ヤマハメイト。
あれ?ボビーは?
父は
「ほら。お前のほしがってた 色 」。
いや。色じゃなくって・・・・・・。
「あれぇ?これじゃないのか?まぁ。いいだろ。同じ50ccだし。そっくりじゃないか」。
いや・・・。これって我が家に2台もあるんだけど・・・。
20人の友人たちはかける言葉も失っておりました。
「ちがうよ。このカタログのこれだよ」。
と、ボビーのカタログを再び見せますと
「だめだろ。こんな荷物もつめないやつ」。
そりゃ荷物はつめないけど・・・・・・・・・・・
私はこの時、大人になったら絶対ボビーを買ってやる!と、決心したのです。
が。所詮は子供。
ヤマハメイトでも新車はとっってもうれしいのでした。
しかも荷物つめるし・・・・・。
当時は限定解除ではなかったので、400ccで実地を受ければ、無制限に、それこそハーレーでも乗ることができました。
免許をとれば誰だってバイクが欲しくなります。
なにしろ家にはヤマハメイトしかありません。
今でこそ、そうでもありませんが、当時、ヤマハメイト、カブの類いは、友人から蔑まれるバイクのひとつでした。
そこで親にねだるわけです。
免許はでかくても、我が家の家計事情を考えれば、原付バイク、つまり50ccがせいいっぱいといったろころでした。
そこで、50ccのバイクの中から、選びに選んだのがヤマハ・ボビーというバイク。
もちろんご存知ないと思いますが、ホンダのダックスを直線的にしたデザインのバイクです。
当時、ヤマハはチャッピーという、実にキュートなバイクを発売しておりまして、たいへんな人気でした。
が、チャッピーは、その名からもわかるように、女性にターゲットをしぼっておりましたので、ヤマハといたしましても、少し男性向きなバイクを出そう、と考えていたわけです。
そこに登場したのがボビーです。
それほどにカッコイイわけでもないのですが、なにしろ新製品でしたので、乗ってるやつが他におりません。
当時、新製品を買うのは、圧倒的なステータスだったのです。
で。カタログを見せながら父に相談いたしましたところ
「いいぞ」。
と、快諾。
その時のうれしさは、言葉では言い尽くせません。
「このカタログの銀色のやつだからね!」
念をおす私に
父は「じゃぁ、今度の月曜日買って来てやる」と、言いますので
私としましても、友人に
「来週、月曜日にヤマハボビーが家に来るんだぜ!」
と、吹聴してまわりました。
当時、とにかく新車、それも新製品を買えば、それをみんなで試乗するのが習わしのようになっておりましたので、月曜日の我が家は20人以上の友人が集まっておりました。
そうです。ほとんどは『ぼくちゅう』の悪友たちです。
するとバイク屋さんの軽トラックがまいりまして、後ろにあのボビーの銀色のボディらしきものが見えるわけです。
友人たちもまだ見ぬ新製品にわくわくしておりましたが、なによりわくわくしていたのは、言うまでもなく私です。
が。
軽トラックにつんであったのは
ヤマハメイト。
あれ?ボビーは?
父は
「ほら。お前のほしがってた 色 」。
いや。色じゃなくって・・・・・・。
「あれぇ?これじゃないのか?まぁ。いいだろ。同じ50ccだし。そっくりじゃないか」。
いや・・・。これって我が家に2台もあるんだけど・・・。
20人の友人たちはかける言葉も失っておりました。
「ちがうよ。このカタログのこれだよ」。
と、ボビーのカタログを再び見せますと
「だめだろ。こんな荷物もつめないやつ」。
そりゃ荷物はつめないけど・・・・・・・・・・・
私はこの時、大人になったら絶対ボビーを買ってやる!と、決心したのです。
が。所詮は子供。
ヤマハメイトでも新車はとっってもうれしいのでした。
しかも荷物つめるし・・・・・。