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お仕事(精神科看護)日記

精神科看護歴20年以上が経過しました。
なのに、なぜか現在訪問看護に在籍中!

とうとう

2006年09月30日 | 日記
病棟勤務最後の日を迎えました。

夜の送別会での席のこと。
今回、私ともう1人病棟異動になったスタッフがいます。
彼女とは8年前、内科混合病棟で一緒に勤務していました。

その彼女から、一緒に働いていた頃、
私が便箋数枚に手紙を書いて彼女に渡した、という話を聞かされました。
彼女には申し訳ないのですが、全く私はそのことを覚えておらず、
話を聞いても思い出すことはできませんでした。


当時、私は彼女の指導担当をしていました。
手紙の内容は、
もっとこうしたほうがいいということを書いたものだったようです。
それを受け取った彼女は、
「なんでこんなことを言われなきゃならないんだ
と、家に帰り、ずいぶんと泣いたそうです。
当然、私の書いたことは受け入れられなかったようです。

ところが、彼女が指導する立場に立ったとき、
初めて私の書いた言葉の意味を理解できたとのこと。
そして、同じことを自分も後輩に指導したのだ、というのが、
彼女に聞かされた話でした。

「いつか、この話をchunkさんにしたいと思っていたんです」
と、彼女は言いました。

しかし、自分がしたことをすっかり忘れてしまっている私もひどいもんですが、
当時、そんな大事なことを手紙で彼女に伝えていた私も、
相当ひどいもんだと反省するばかりです。

指導は、できていない部分を注意されるんですから、
される側にしてみれば、嫌なことを言われるわけですよね。
それを直接伝えるなら、まだ相手の反応もダイレクトに見え、
もっと言葉も伝え方もその場で選べたはずです。
なのに、私は後々なんのフォローもできない形で伝えていたのです。
これじゃあ、私の伝えたいことが彼女に伝わるはずはありません。

それでも、彼女はこう言ってくれたのです。
「あの時の手紙に書かれていたことは、今の私に生かされている」と。


さぞかし嫌な思いをさせてしまったはずなのに、
そう言ってくれた彼女には本当に申し訳ないと思っています。
でも、彼女のおかげで、
改めて、人を指導することを学ばせてもらうこともできました。
彼女に感謝です。

感情労働

2006年09月30日 | 日記
私はこの言葉を武井麻子さんの書かれた『感情と看護』の中で知りました。


精神科に勤務するようになり、
自分の感情コントロールができず、すいぶん自分を責めた時期があります。
マイナス感情を抱くことは看護師失格であると思い、
それとは反して、どうしてもマイナス感情を押さえることができず、
自分を責める気持ちが堂々巡りを繰り返していました


そんな時、Y課長の下で私は自分の感情と向き合うことを学びました。
どうしても自分の感情からは目を逸らして逃げてしまう。
そんな逃げは、相手と向き合った時に、
相手にも、自分にも言い訳をしてしまうんです
その言い訳は、相手との関係を上滑りなものにしてしまい、
関係を築くことはできない。
私は、患者さんとの関係から、そのことを学びました。

そして、今の私は、
看護には感性が大事であると思っています。
目の前にいる患者さんが、何を思い、何を求め、私と対しているのか。
それを感じ取るには感性のアンテナを下ろしてはならないと思うのです。

しかし、「相手を知るためには、まず己から」。
己を知りもしないで相手を知ることなど、できるはずがないと思うのです。
喜怒哀楽のどの感情をとっても、それは私の正直な感情であり、
感情を抱かないようにすることはできないのです。
でも、だからこそ、自分の正直な気持ちと向き合い、
『そんな感情を抱いている今の私』が、
相手とどう対すればいいのかと考えるようになりました。

そんな時に、感情労働という言葉を知り、
そして今日、読んでいた看護雑誌に久々にこの言葉を見つけたのです

三井さよさんの書かれた【心の揺れと看護】という文章は、
まさに私が思っていることを文章にしてくださっています。
著作権等ありますので、抜粋もまずかろうと思うのですが、
看護は、こうした“心が揺り動かされてしまう”瞬間に溢れている。
だから、“心が揺り動かされてしまう”のは、
看護に取り組もうとするからこそ感じる思いなのだと。

三井さよさんの言葉に、“心が揺り動かされた”日でした。
興味ある方は、『ナーシング・トゥデイ』10月号を読んでみてくださいね

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