精神看護実習にやってくる学生は、
ペプロウが考案したプロセスレコードという記録を書きます。
自分が体験した場面を再構成し、振り返り、
自己理解を深めることを目的としています。
私も学生時代、精神科実習で毎日1例ずつ書かされましたよ。
その頃は、なんでこんなものを書かされるんだ?!と思っていましたね。
でもこの記録は、学生の自己概念を揺さぶってしまうから、という理由で
最近は取り入れない学校もあると聞きました。
今回、このプロセスレコードを用いたカンファレンスが
学生が変わる大きなきっかけとなったのです。
実習開始から1週間目。
2日間に渡って、学生のプロセスレコードを使った
カンファレンスを行いました。
学生は、自分がどういう姿勢で人と向き合っていたのかに気づき、
精神疾患をもつ患者をどう見ていたのかに気づき、
患者を理解するために、学習不足であったことを自覚し、
コミュニケーションに見られる自分の傾向を知り…
それぞれに気づきがあったようです。
私の指導は厳しいです。
そんな私がプロセスレコードを使ってつつくんですから、
学生にしてみればずいぶんと苦しい状況に追い込まれていると思います。
この時も泣かせてしまいましたしねぇ。
傍から見れば、完全に『いじめ』と一緒でしょうねぇ…。
ところが、
その日以降、学生の言動が大きく変化していきました。
大きな声で挨拶をきちんとするようになり、
詰所にいる時間が減り、あまり詰所に帰ってこなくなりました。
それまで詰所で聞こえていた学生のおしゃべりは、
周囲のスタッフにお礼やことわりを言う声に変わり、
よく質問している姿を見かけるようになりました。
詰所や病棟内で聞こえてくる言葉もとても丁寧になり、
何より、学生の表情が生き生きとしてきたのです。
その変化は病棟スタッフ皆が認めていました。
看護過程の展開もそれぞれが計画立案・実施に入りましたが、
指導をすると、「精神科、難しいです~」と叫びながらも
より個別性のあるものに修正されていきました。
担当患者ともいい関係を作れたようです。
そんな学生の様子を見て、とても嬉しかったです。
学生に最後の日、個人面談をしました。
その中で「あなたの行動の変化のきっかけは?」と問うと、
カンファレンスがきっかけだとそれぞれが答えました。
カンファレンスを通して、
精神科に興味を持ち、患者さんに興味を持ち、
知りたい、理解したいと思ったことが、
その後の彼女たちの行動に大きく影響したのだと分かりました。
これって、【内発的動機付け】ってやつですよね。
『学ぶことは変わることだ』
実習指導者研修を受けた時、指導教官から言われた言葉です。
学べば自ずと変わっていくし、変わらずにはいられないのだと。
でも、私が以前上司から言われて嬉しかった言葉は、
『お前はちゃんと力を持ってて、今までそれを発揮できていなかっただけ。
人ってそんなに簡単には変われない。
でも、それまでと違うというのなら、それは変わったんじゃなくて
ちゃんと持っていた力を発揮することができるようになったんだ。』と。
学生もちゃんと学ぶ姿勢を持っていたんだと思うんです。
それを発揮する環境を提供できるか、できないかは、
彼女たちを取り巻く環境によるのかも知れません。
私たち実習指導者は、たった2週間とはいえ、
1年後には同じフィールドに立つ子を育てる立場にあります。
新卒でうちの病院(精神科病院)に就職を希望する子はあまりいません。
それでも私は、一緒に働きたいと思える子を育てたいなぁと思うんです。
病院は違っても、看護師という同じフィールドに立つ子は、
一緒に働きたいと思える魅力ある看護師であってほしいと思うんです。
だから、実習指導は手を抜くわけにはいかないんです。
実習を終える時、学生から嬉しい言葉をもらいました。
『手厚い指導をいただき、ありがとうございました。』
私の2週間の思いが報われた言葉でした。
私のほうこそ、ありがとう。
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ペプロウが考案したプロセスレコードという記録を書きます。
自分が体験した場面を再構成し、振り返り、
自己理解を深めることを目的としています。
私も学生時代、精神科実習で毎日1例ずつ書かされましたよ。
その頃は、なんでこんなものを書かされるんだ?!と思っていましたね。
でもこの記録は、学生の自己概念を揺さぶってしまうから、という理由で
最近は取り入れない学校もあると聞きました。
今回、このプロセスレコードを用いたカンファレンスが
学生が変わる大きなきっかけとなったのです。
実習開始から1週間目。
2日間に渡って、学生のプロセスレコードを使った
カンファレンスを行いました。
学生は、自分がどういう姿勢で人と向き合っていたのかに気づき、
精神疾患をもつ患者をどう見ていたのかに気づき、
患者を理解するために、学習不足であったことを自覚し、
コミュニケーションに見られる自分の傾向を知り…
それぞれに気づきがあったようです。
私の指導は厳しいです。
そんな私がプロセスレコードを使ってつつくんですから、
学生にしてみればずいぶんと苦しい状況に追い込まれていると思います。
この時も泣かせてしまいましたしねぇ。
傍から見れば、完全に『いじめ』と一緒でしょうねぇ…。
ところが、
その日以降、学生の言動が大きく変化していきました。
大きな声で挨拶をきちんとするようになり、
詰所にいる時間が減り、あまり詰所に帰ってこなくなりました。
それまで詰所で聞こえていた学生のおしゃべりは、
周囲のスタッフにお礼やことわりを言う声に変わり、
よく質問している姿を見かけるようになりました。
詰所や病棟内で聞こえてくる言葉もとても丁寧になり、
何より、学生の表情が生き生きとしてきたのです。
その変化は病棟スタッフ皆が認めていました。
看護過程の展開もそれぞれが計画立案・実施に入りましたが、
指導をすると、「精神科、難しいです~」と叫びながらも
より個別性のあるものに修正されていきました。
担当患者ともいい関係を作れたようです。
そんな学生の様子を見て、とても嬉しかったです。
学生に最後の日、個人面談をしました。
その中で「あなたの行動の変化のきっかけは?」と問うと、
カンファレンスがきっかけだとそれぞれが答えました。
カンファレンスを通して、
精神科に興味を持ち、患者さんに興味を持ち、
知りたい、理解したいと思ったことが、
その後の彼女たちの行動に大きく影響したのだと分かりました。
これって、【内発的動機付け】ってやつですよね。
『学ぶことは変わることだ』
実習指導者研修を受けた時、指導教官から言われた言葉です。
学べば自ずと変わっていくし、変わらずにはいられないのだと。
でも、私が以前上司から言われて嬉しかった言葉は、
『お前はちゃんと力を持ってて、今までそれを発揮できていなかっただけ。
人ってそんなに簡単には変われない。
でも、それまでと違うというのなら、それは変わったんじゃなくて
ちゃんと持っていた力を発揮することができるようになったんだ。』と。
学生もちゃんと学ぶ姿勢を持っていたんだと思うんです。
それを発揮する環境を提供できるか、できないかは、
彼女たちを取り巻く環境によるのかも知れません。
私たち実習指導者は、たった2週間とはいえ、
1年後には同じフィールドに立つ子を育てる立場にあります。
新卒でうちの病院(精神科病院)に就職を希望する子はあまりいません。
それでも私は、一緒に働きたいと思える子を育てたいなぁと思うんです。
病院は違っても、看護師という同じフィールドに立つ子は、
一緒に働きたいと思える魅力ある看護師であってほしいと思うんです。
だから、実習指導は手を抜くわけにはいかないんです。
実習を終える時、学生から嬉しい言葉をもらいました。
『手厚い指導をいただき、ありがとうございました。』
私の2週間の思いが報われた言葉でした。
私のほうこそ、ありがとう。
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