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お仕事(精神科看護)日記

精神科看護歴20年以上が経過しました。
なのに、なぜか現在訪問看護に在籍中!

評価

2007年07月26日 | 精神科デイケア
私がこれまで考えていた看護の世界の評価と、
作業療法の世界の評価を考えたとき、
実は微妙に違うんだってことを、今日、知りました…


うちの看護部は、ロイ適応モデルを使用しています。
ロイの理論を基本に、看護基準を作成しているし、
看護過程の展開ももちろん、ロイが基本です。
でも、それしか知らなかった私にとって、
デイケアは分からないづくしの世界でした。

まず、看護過程と同じように、
リハビリテーション過程があるということを知りました。
でも、「うちのデイケア理念」と掲げてあるものは、
あくまでもスタッフで考えたもので、
基本ベースとなるような概念などもなく、
一体、何を基準に見ていけばいいのかもさっぱり分かりませんでした。


そこで、今取り組んでいることは、
うちのデイケアでのリハビリテーション過程のベース作り。

基本の理念を『リカバリー』とし、
情報収集・アセスメントにICFを利用し、
リハビリテーション目標に基づいて、プログラムの選択、
個人アプローチ計画の立案…
と、ここまでは考えました。

でも、評価の段階になり、
作業療法の世界で行われている評価って・・・?
ふと、疑問に思いました。
そこで、改めてOTがどんな評価をしているのかを聞いてみることに。


結論:なんだか思っていたのとは違っていたんだぁ・・・ということ。

つまり、リハビリテーション過程の評価って、
看護過程の評価のように、
自分たちの介入の適否を判断すると思っていたんですが、
実はそれだけじゃなかったんだということを、知りました。


看護の評価は、
到達目標を設定し、看護ケア提供前後の患者の変化を比較し、
目標達成度から、看護ケアの適否を判断する、というのがスタイル。
でも、患者がどう変化したのかって、
実は、看護の世界では主観が入りやすくなってたりします。

たとえば、
「眠れない」って訴えていた患者が、
「眠れるようになった」と変化した。
どこでその変化を判断するの?と考えたとき、
【夜間のラウンドでちゃんと寝ていたから】なんていうのじゃ、実はダメ。
極端な話、寝たふりをされてるかも知れない。
ならば、到達目標として
【患者が「ぐっすり眠れた」と言える】とあげることで
少しでも事実を確実なものとして、評価しやすくする。

看護の世界ではそんな評価のしやすさを工夫しつつ、
自分たちのケアの適否を判断していると思います。


でも、作業療法の評価って、ちょっとだけ違うように感じたんです。
というのも、患者の変化って、
看護ではどうしても客観的に表現することが難しい。
だけど、作業療法ではスケールで評価するツールが多いこと。

もちろん、今提供しているプログラムの適否を判断するために、
看護と同じように、患者の変化から判断しているのは同じようです。
でも、その患者の変化を、より客観的に見るために
スケール評価を基準とした、評価ツールを駆使する。


「評価って、結局自分たちが何を知りたいかによって、
 その使用するツールも決めていくんですよ。」
というのが、OTスタッフの意見でした。

看護の世界って、やっぱりケアの適否判断が主なんですよね。
その際の判断が主観的にならないためにも、
カンファレンスを開いたり、
看護診断を活用したりして、
少しでも客観性を帯びたものにしようとしている。
それでも、それ以上の評価となると、
もう事例検討や看護研究の領域に足を踏み入れつつあるのでは?

だけど、作業療法の世界って、
看護研究レベルで行うような評価が、
当たり前に日常的に行われているように感じました。


さて。
評価について、散々思い悩んだり、
これ以上ないってくらい考えたわけですが(笑)
結局、
私たちが何を知りたくて、デイケアで評価するのか、ですよ。
そこが、もっと明らかにできたら、
評価方法ももっと具体的に見えてくるんだなぁ、と
改めて、実感しました。


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おおおおおぉ!!!!!

2007年07月24日 | 精神科デイケア
ランキングチェックしてみてびっくり
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読んでいただいた皆様、クリックしていただいた皆様、
こんな嬉しい気持ちをいただきまして、ありがとうございます



さて、日曜日のことですが。
広島で行われた作業療法士の研修会に参加させてもらってきました。

テーマは、『IPS』と『WRAP(ラップ)』。

IPSは就労支援方法であるということだけ、デイケアに来てから知りました。
じゃあ、ラップって・・・何
研修案内には、『元気回復行動プラン』なんて気になる言葉が並べてあります。
しかも、当事者が自分で元気に過ごせるためのツールだなんて書いてあるし。

気になる。。。

というわけで、参加してきました。


結論:行ってよかった

IPSもWRAPも、基礎となる概念は『リカバリー』。
それなら、私も取っ掛かりはOKです
なんせ、やっとこの春からデイケアの基本理念を打ち出すことができ、
このリカバリーを基本理念としたばかり。
なので、少しは理解しやすかったように思います。

講師の先生方の話が、非常に分かりやすかったのはもちろんですが、
何より、当事者が自分たちの専門家として、自己に責任を持ち、
でも、決して苦しい管理するのではなく、
社会の中で、日々、元気に生き生きと暮らせるよう、
自己管理するためのプランを実行する、
というところに、非常に魅力を感じながら聴くことができました。


これに関しては、まだまだいろんなことを思っているんですが、
まぁ、今日はここまで


雑談:
さっそく帰るなり『WRAP』をネット検索。
すると、某ファーストフード店の広島地区限定メニューの紹介が。。。
それじゃないって・・・


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経過報告

2007年07月16日 | 日記
気がつけば、前回更新からあっという間に1ヶ月以上が経過。
日々、何をしていたんかなぁ…って感じです。
ここ最近は、毎夜自宅でビリー隊長の励ましのもと、
ひたすら筋トレに励み、
それに疲れて眠る日々でしたねぇ…


で、肝心なお仕事はといいますと、
ここ数ヶ月、なかなか葛藤と戦う毎日を送っています。
自分が何をしていたのかなぁと振り返ってみるんですが、
毎日があっという間に過ぎてしまい、
なんだか、思うこともたくさんありすぎて、
気持ちはオーバーヒート気味です。

とりあえず、自分のしていることをまとめるよう、
上司からは言い渡されているんですけどねぇ…。


で、振り返ってみるとですね。

<4月>
●デイケアプログラムそのものの運営方法を変えてみた。
●SSTとは言えない形だった、SSTプログラムの形を変えてみた。

<5月>
●私がデイケア勤務して、初の家族会を行った。
●メンバー主体のプログラム運営を開始した。

<6月>
●時間差で『5月病』を発症(笑)

<7月>
●これまで年1回開催にしていた家族会を、定期的開催に変えてみた。
●現在来所のあるメンバー全員を対象に、半構成的面接を開始した。


何もやってないわけではないんだなぁとは思うんですが、
結局、何したんかいっって感じです。。。


でも、今行っている面接。
これがかなり今後の私たちの方向性を指し示してくれ始めました。
まだ、2割程度しか面接は終わっていないんですが、
現段階で、すでにわかったことがいくつか。

 ・メンバーはデイケアって何をする場所なのか知らない。

 ・自分の将来の希望=自分の通所目的=参加プログラムの決定
  とつながるべき構図が、まったくつながっていない。

つまり、私たちが提供すべき(できる)『デイケア』と、
メンバーが求める『デイケア』が一致していないため、
スタッフにとっても、メンバーにとっても
今の不消化な『デイケア』になってしまっているということが見えてきました。

やはり、リハビリテーションも治療の一環。
ならば、治療を受けるメンバーと一緒に、
今後のリハビリテーションを考えていかなければならないと感じています。

それが、当事者のリカバリーを促す1歩に繋がるんじゃないかなぁ。。。


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