中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

路地裏にオープンした「美心酒家」で焼鴨湯麺

2018年09月01日 | 中華街(台南小路・太平道・その他路地)

 ここは中山路と香港路を結ぶ極狭路地。「東珍味」の向かい側に同店が経営する新しい店「美心酒家」が8月28日、たくさんの祝花に囲まれてオープンした。

 店舗はちょっと前まで「龍華楼」だったのだが、そこが閉店したあと「東珍味」が改装してこの日を迎えたという。


 10年以上前、ここは「福民公司」という美術館のような土産物屋だった。何百万円もする端渓の硯が置いてあったりして、当時は昼食後の訪問を愉しんだものである。


 1980年代の香港の料理をコンセプトにしているらしい。
 お店のお姐さんが言うには、「中華街はどこも同じようになってきた」から少し特徴のあるものにしたそうだ。
 中山路側に開店した「蘭州牛肉拉麺」も同店の経営で、やはり他とは違う料理を出している。


 この日は勤務日ではなかったし、暑いなかを歩いてきたので、ビールを1本やらせてもらうことに。
 ラベルは横浜中華街バージョンだが、中身は黒★なんだろうね。
 「プハ~」とやってから焼鴨湯麺を注文する。


 店内はこんな感じ。香港の写真がたくさん貼ってある。


 奥が厨房になっている。その入口上に掲げられている3文字の札はなんだろうか。待っている間に調べてみると、鉢仔糕ではなく砵仔糕というのが正式らしい。「金へんに本」ではなく「石へんに本」だ。
 お菓子をつくる時の型が金属製ではなく陶器だからなのかな。

 右側奥にはなにやら文化的な雰囲気のポスター。香港堂の古いハガキとか書いてある。その横には「鏡繪浮奈生」とあるが、これは何だろう。
 あちこちキョロキョロしていたので、聞きそびれてしまった。今度行ったらお姐さんに聞いてみようかね。


 メチャ混みの中華街であるが、ここは人通りも少なく、なんだか、ゆったりとした時間が流れていく。


 そうこうしているうちに、注文した一等焼鴨湯麺が運ばれてきた。容器は思った以上に小さい。
 私は香港に行ったことがないので分からないが、あちらではこんな感じなのかな。
 そういえば「南粤美食」のも小形だったから、これが一般的なサイズなのだろうね。

 まずはスープから。
 レンゲですくってひと口飲んでみると……旨い! 味覚音痴の自分なので、どんな出汁で作っているのかは分からない。
 これは期待が持てる湯麺だ。


 麺は、やはりゴワゴワとしたやつで、ゴムのような感じ。お姐さんに聞くと香港から取り寄せているという。


 そして、この焼鴨が美味しい♪ これをツマミにしてビールを呑む。量的には心配ない。タップリ入っているからね。
 骨からこそぎ落としながらムシャムシャといただき、合間に麺を啜り、スープをゴクリとやる。


 旨い、旨いといいながら、完食♪ もちろんスープも完飲だ。


 最後に、サービスとして持って来てくれたのが、これ、例の鉢仔糕だ。


 日本語ではクルミ入り蒸しプリンという。甘さ控えめで、なかなか美味しい。どこかウイロウのような雰囲気もある。
 
 お姐さんの話では、間もなくランチも始めるという。どんなメニューが登場するのか、楽しみだ。
  

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (てつあん)
2018-09-01 09:39:48
こういう一味違ったお店が開店するのは嬉しいです。
中華街まで遠征しようという気分になりました。(^^)


端渓の硯って、坊ちゃんに出てくるやつですね。

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これは思った以上に好みなコンセプト (ミサイル超獣)
2018-09-01 20:32:26
まだ九龍城があって町のすぐ上を旅客機が飛び立ってた時代。
その頃に訪れることが出来なかったので憧れがあります。
近いうちに行ってみないと!
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Unknown (Unknown)
2018-09-01 23:28:56
同發本館で50年ホール担当をされたヨウさんが、最近退店されたことを知り、寂しく思っていたのですが、なんと美心酒家に!

ヨウさんの笑顔に、いつも癒されます。
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Unknown (管理人)
2018-09-02 09:04:15
>てつあんさん
硯といえば端渓ですね。
高いものは触っただけで、その感触が違います。
絹のようになめらかで、ピタッと吸い付く感じ。
1個くらい買っておけばよかった。
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Unknown (管理人)
2018-09-02 09:06:27
>ミサイル超獣さん
「エビワンタンとエビ卵まぜるそば」とか、
「蟹入りイーフーメン」とかもありました。
これからメニューを増やしていくと言っていましたので、
もう少し待ってからの方が良いかと。
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同發 (管理人)
2018-09-02 09:09:49
>Unknownさん
同發本館にいた方が美心酒家に移られているのですか。
この日はお姐さんと子どもと調理師だけでしたから、
そのうち見かけるかもしれませんね。
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おおお (つちころり)
2018-09-02 19:35:24
この店はイイですね。
家鴨肉のローストにごわごわ麺、まさに香港。

老華僑→新華僑が一巡して、本当の広東料理が
食べれる時代が来たのかもしれない・・・。
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どうなるか (管理人)
2018-09-03 10:39:33
>つちころりさん
真似する店が増えてくるのが中華街ですけど、
こういうのは難しいのかな。
同じ店ばかりが並ぶのではなく、
いろいろな店が混在してほしいですね。
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Unknown (ミドリムシ)
2020-06-16 12:09:29
すいかさん…聞いてください。昔、お父さんが中国で端渓の硯を掛け軸とのセットでお土産に買って来ました。セットなんて…あやしいです。硯は、彫刻とか施してあり、それなりに見えない事も無いのですが…掛け軸は、カッパがスッポン抱えて、踊っている絵柄でした。店のオヤジは、とっても由緒あるものよ…と、言ってたそうですが、あり得ないないでしょう。。。
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