11月2日から4日の連休を使って、学生時代の友人が名古屋から出てきた。第一の目的は、彼が所属していた研究会のOB会に出席することだったのだが、お互いに離れて暮らすようになってからは滅多に会うこともできなくなっていたので、この機会を利用して横浜で呑みまくることにした。 彼が横浜から地元・名古屋に戻って、もうかなりの年数が経つ。その間に横浜駅周辺は昔日の面影がなくなり、あらたにできた「みなとみらい地区」が今や集客の中心になっているというので、その辺の観光案内も交えることにした。 11月2日、高島屋の玄関で待ち合わせ、そのままデパートの屋上へ。上空から西口の変貌を見てもらおうと思ったのだが、フェンスに囲まれていて全く眺望がない。 仕方ないのでコンビニで缶ビール(500ml)を買って、駅前広場に座り込む。呑みながら昔話をしているうちに、山下公園行きシーバスの出航時刻となった。 ちなみにシーバスというのは、「海上のバス」という意味ではない。英語では「sea bass」と書く。魚の名称なのだが、おそらく「sea bus」にかけているのだろう。 せっかく乗るのだからと、山下公園直行便ではなく「横浜駅東口(ベイクォーター)~みなとみらい~赤レンガ倉庫~山下公園」という、時間はかかるが途中を楽しめる便にしてみた。 高層ビルを従えて、さらに超高層のランドマークタワーが聳えている。 2本目の缶ビールを呑みながら、海から見る横浜の風景を楽しむ。 超高層マンション群。 自分の家がどこにあるのか、分かりにくいよなぁ… 出港してから40分ほどで山下公園に上陸。しばらく園内を散策したあと、友人はOB会の会場へと向かう。 本来ならば「OB会+2次会」が終わるまで私はどこかで呑みながら待機し、その後、再び彼と落ち合って呑み直しとなるのだが、お互いに歳をとってきているので、この日はここで解散した。 そして翌日… ランドマークタワーから横浜を眺めてみたいという彼の提案で、私も久しぶりに展望台へ上がった。 しかし、この日は晴れてはいたのだが、霞がかかっていてあまり遠方は見えなかったのが残念! 滞在時間30分ほどで下界へ。ここで缶ビールを購入。当然、500mlだ。 呑みながらコスモワールドへ。 ランドマークの次は大観覧車に乗ってみたいというのが彼の希望だったのである。 到着した時は、ゲートからかなりの行列ができていた。 そんな行列を楽しむかのように、彼は待っている間に缶ビールを1本空けてしまった。 しかし、私は朝からそんなには呑めない。 仕方ないので呑みかけの缶ビールをビニール袋に入れて大観覧車の乗り場に向かう。 ビールを呑みながら横浜の絶景を楽しもうという魂胆であったのだが、乗り場で女性係員にそれが見つかってしまい、戻ってくるまで没収ということに。 せっかくの計画がこれで破綻してしまったわけだ。 でも、密室の観覧車でトイレの心配をしないで済んだのは、結果的によかったのかもしれない。 あの中で我慢できなくなったら悲惨だよね。尿瓶を持っているわけじゃないし… まずは危険ということもあるのだろうが、こういうバカなケースも考えられるので、観覧車への酒類持込みは禁止されているのだろう。 おかげで大失態を演じることもなく、15分後に地上に戻ることができた。 預けておいた呑みかけの缶ビールを出口で返してもらったが、もはや完全に気が抜けていた……。 このあと、「万葉の湯」なんかにも寄りたかったのだが、まだ先は長い。麺類が楽しみな「カップヌードルミュージアム」に向かう。 しかし、フードコートはとんでもない混雑! 大行列を見て諦めた。 こんなときは空いている「JICA」に行こう。 ここには食堂が併設されているのだ。 『赤レンガ倉庫やベイブリッジを一望できる日当たりの良いテラスのある食堂です。JICA横浜で宿泊する各国の研修員が利用する食堂ならではの、国際色豊かなメニューをお楽しみいただけます』(JICAホームページより) 世界の美味しい料理が味わえて、しかも、安いんだよね。 ビールだってあるし。 そういえば以前、ここで宴会をやったことがある。宴会といっても料理や酒類を予約して…なんていう形式ではないよ。 時間を決めてメンバーが集合し、料理と酒を適当に注文する。もちろん、ここはセルフサービスだから幹事団は料理ができるたびにテーブルまで運ばなければならない。ビールもだ。 ある程度揃ったところで宴会がスタートする。当然、途中で食べ物や酒の追加が必要になってくるので、幹事はその都度、食券売場まで走ることになる。 でも、夜景がきれいだし、美しい研修生たちと隣り合って食事ができるし、なかなか素敵な宴会であった。 さて、ビールを呑んで料理を食べたあとは、海外移住資料館を見学する。(無料) ここも時間があればゆっくり見て学べるのだが、いかんせん時間がないし、トイレが不安…… 速足で資料を眺めていく。 JICAをあとにした我々は、ふるさと祭りをやっている赤レンガ倉庫へ。 しかし、ここも大混雑で、ゆっくり飲み食いしながら話せる雰囲気ではない。 中を一巡して、そのまま中華街へ向かった。 この日は「きたもん祭り」が開催されていた。 恒例になった「ビーチサンダル飛ばし大会」。 こんなのをしばらく見物してから向かったのは…… 「横浜博覧館」の屋上テラスだ! ここは一種、ビヤガーデンのような雰囲気。 空いているし、静かだし、気が向けば足湯だってあるし、軽く呑むのには最高の場所だ。しかし難点が一つ。酒のツマミとなるものがない…。 「横浜博覧館」をあとにして中華街を散策する。 山下町公園に飾られた「春節灯花」の電気装飾が美しい。 ここでしばらく休んでから、次に向かったのは… 「雲龍」だ。 まずはビールと皮蛋! ネギとキュウリが合うねぇ~、旨い! 皮蛋と豆腐というのがよくあるけど、やっぱり私はこっちの組み合わせが好きだな。 ハチノス! しっかり下処理されていて、臭みもなく非常に柔らかい。そして何よりもビールにピッタリのツマミだね。 ふざけて名古屋弁コンバーターを使ってお喋りしていたら、生粋の名古屋人である友人が言う。 「どえりゃ~うみゃ~で、いかんが~!」 なんて喋るのは、本当の名古屋人ではないそうだ。 まぁ、それにしても美味しい! ビールが進み過ぎるぅ~ おばさんが「端っこが余ったから」といってサービスで出してくれた巻揚げ。 端だけどウマイに決まっているよね。 排骨! いつもは排骨麺として食べているやつだが、この日はトッピングだけでやってもらった。 普段から排骨麺として食べなれているためか、トッピングだけでというのは、ちょっと違和感があった。 やっぱりパイコーはスープの上に乗っかっているのがいい。時間の経過とともに、コロモがピロピロと剥がれてきてタヌキ蕎麦状態になる、あの感触が私は好きなのだ。 ここで何杯呑んだのか分からない。ふらつく足で店を出て、さらに次の店へ…… 最後はあのディープな「美楽一杯」だ。 入口からして魔界に入っていくような雰囲気。そして怪しい階段を昇っていく。 共同住宅の一室のドアを開けると、そこにはごく普通の中華料理店があるのだ。 ここまで呑むのが忙しいのと、話に夢中になっていて、ほとんど写真を撮っていない。 ま、それもいいだろう。数年ぶりで会ったのだから。 とはいうものの、ここでいったい何を食べたのか、まったく記憶がないのも困ったものだ…… このあと、コンビニで酒やツマミ類を買って我が家へ。 学生時代と変わらない呑み方だよな。もう相当呑んで帰ってきたのに、寝る前にまたやってしまうのだから。 そして翌朝。 朝飯もろくに食わずに称名寺へ。学生時代、彼はしばしばお寺巡りをしていたという。 「懐かしいから行ってみよう」ということになった。 コンビニで缶ビールを買い、金沢文庫駅から呑みながらお寺へ。彼は昔、何度も歩いた道だというのに、まったく方向が分からなくなっていた。私は2,3回しか来たことがないので問題外だ。 観光案内書と地図を頼りに、かなりの時間をかけてやっと到着した。 雨の中、たいして広くない境内をざっと見て回る。友人は現在の光景と過去の記憶とを比べていたが、目の前にある建造物があの時のものと同じとは思えないという。 おそらく眺める当事者が歳とともに変化していったのだから、同じものを見ても頭の中では同化できないのだろう。 二人して時の流れを嘆きながらトンネルをくぐる。 「金沢文庫」では東大寺特別展が開催中であった。 さっそく中に入る。 展示室をゆっくりと見て回り、廊下に出ると、その向こうに資料室があった。 そういえば過去に2,3回「金沢文庫」に来たのは、この資料室で横浜における水族館の歴史を調べるためだった。あの頃はまだ改築する前で、古めかしい建物だったが……。 そんなことを思い出しながら文庫をあとにし、歩いて金沢八景に向かう。 金沢八景駅に辿り着くと、目指して来た「八景食堂」が消えていた。それだけではない。その周囲にあった多くの店舗も解体され、更地が出現していたのである。 駅前には飲食店がいくつかあったはずなのに、それらもほとんどがシャッターを閉めている。聞けば、駅前の再開発が始まるという。 ならば、途中で止まっているシーサイドラインが京急まで乗り入れてくるのか? ビールを呑みながら食事ができそうな店は、ラーメン屋くらいしかない。仕方ないので、ビールと餃子&ラーメンで昼食とする。 食後は、むかし友人が1か月ほど住んでいたアパートを探してみようということで上大岡へ。やはり、ここでも凄まじい変貌に彼は驚いていた。 しばらく住宅街の中を歩き回ってみたが、結局は分からずじまい。ならば少し呑んでいこうと、「じぇんとるまん」に案内した。まだ昼過という時間帯なのに、店内はメチャ混みだ。 おじさん、おばさん達をかき分け狭いカウンターを確保する。ここではビールをやめて日本酒に。ツマミはポテサラや揚げものだ。 あまりの安さに友人もビックリ。名古屋にはこういう店はないという。「じぇんとるまん」は横浜の誇りかもしれないな。 ここでたらふく飲み食いしているちに、名古屋へ帰る時間がやってきた。名残惜しいが地下鉄で新横浜へ向かう。 しかし、ここですぐに新幹線に乗らないのが我々のいつもやり方だ。「洋食キムラ」で最後の一杯を、いや、二杯をやることに。 まずはサラダで一杯。 そして二杯目はハンバーグで。久しぶりに食べたが、相変わらず噛む必要のないほど柔らかい。 ここでも話は学生時代のこと、一緒に演奏した曲のこと、そして卒業してから今までの出来事など、いくら時間があっても尽きない。 だが、これを逃したら名古屋駅から先が大変だという時刻になり、重い腰をあげて店を出た。 そして急いで改札口に向かう……と思ったら、 友人は売店で酒とツマミを仕入れてきた。1時間ちょっとの旅ではあるが、車内で呑んでいくというのだった。 次は横浜・名古屋間のどこか、静岡あたりで会おうということで別れたが、この3日間にわたって彼と過ごした時間は、遥か昔の学生時代を思い出させ、そしてまたあの当時の行動を再現させるいい機会となった。 でもね、胃袋がほんとに疲れた……もう、若いころのような飲食はできない歳になっているのだから。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
私も今年35年ぶりに会った友人が沢山いて、とても楽しいです。
こういうときを利用して横浜観光ができるって、
嬉しいですね。
そうでもないとランドマークとか観覧車は利用しないもんね。
すごくほっとしますよね。
たがいに歳を重ねて、病気などもしましたので、次に会った時には検査と薬の話ばかりかなぁ。
それでも会ってみたいものです。
もしかしたら私はとても老いているのかもしれない、、。
なかなか逢えない友人が多くて気になっています。
やっぱり意識的に設定しないとだめですね。
18リットルも呑んでいませんよ。
でも、歩いた距離はすごいね。
意外と若いのかも。
Wikiを見たら2016年までにシーサイドラインと京急は繋がるようですね。
やっとだなぁ…