2017年9月15日
私の母は昨年100歳となり、祝いの銀杯をもらった。
今の100歳人口は驚くほどだ。昨年9月では65692名で一昨年より2748名増えている。今年も敬老の日が来たが、この様子では7万人を越えることになろう。
母がもらったものは純銀製の杯で7600円らしい。
その他に有難くもない日本国総理大臣の名前が入った額縁入りの賞状、同じく額縁入りの京都府知事と京都市長からの賞状と祝いの品、それらも決して安物ではない。おまけに三者からの祝いはばらばらに宅配便で来るから、その費用も合わせると3万円近くになると思われる。
純銀の杯は税金の無駄使いだという声が上がり、今年からは銀メッキ製になったらしい。まことに結構なことだ。
母は100歳の祝いの銀杯をもらったことなど理解できる状態でもなく,亡くなった。
無意味だったが、偶然にも最後の純銀杯をもらったということは、何一つ不利益を被らないというある意味完璧な彼女の生きかたに見事重なって、あえてある意味という言葉を使うが、感心した。
私も昨年から敬老の日に地域からタオルか何かのお祝いをもらうようなった。75歳を過ぎるともらえるらしいが、それまでは母へのお祝いとしてしか認識していなかった祝いの品を初めてもらった時はとまどった。
日本人の平均寿命が延びたいま、老人を支える現役は大変だ。100歳を迎えられた方々には申し訳ないが、いまや100歳はめずらしくもなんともない。私の祖父が70年ほど前に88歳で亡くなった時には“長生き”だとかなりの評判だった。だが今は時代が違う。
むしろこのような制度はやめて(75歳以上も含めて)、日本の最高齢者・男女各1名に純金製の杯を送る、そしてあまった予算は子供たちのために使う、ずっと有益だ。
これは、わたしたちが悪戦苦闘のすえ母を見送った昨年からの素直な思いである。
この文、不愉快と叱られるかもしれない。しかし私の個人的事情も含めるが、そういう思いを持つ人間も多いのではないだろうか。
TBSテレビの池上特番を担当しております
吉田と申します。
こちらのブログに掲載されていたお母様に
国から贈られた銀杯の写真を番組内で
使用させていただきたくご連絡させていただきました。
番組の詳しい内容と使用用途などを
ご説明させていただきたく、
hi.yoshida@tbs-v.co.jp
にご連絡いただけないでしょうか。
ご多用のところ、大変恐縮ですが、
何卒よろしくお願い致します。
TBSテレビ 池上彰特番
吉田