セントラル豊橋FCジュニアユース 

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育成へのヒント4

2017-12-09 18:56:08 | 日記
井村雅代
 練習ではまずウオーミングアップでスイミングをします。少ない時で千五百メートル、多い時は五千、六千メートルと泳がせます。プールの中の練習というのは本来競い合ってやるものです。でも彼女たちは、何をやっても横一列で、競い合ってくれない。あの集団の中ではもう、一匹狼という言葉は死語でした。
 タラタラ泳いでいるのに、胸を張って「私は頑張って泳いでいます」と言う。私は驚いて「頑張ったかどうかは、他人が評価することだ」と言ったら、選手たちはもう二度と「私は頑張りました」とは言わなくなりましたが、顔にはやっぱり「私は頑張っているのに」と書いてありました。
 彼女たちの一番好きなことは、「皆と一緒」なんです。ホッとする言葉は「チームワークと絆」。もちろん大事なことなんですが、彼女たちにとっての「チームワークと絆」は、自分は何もしなくても周りが何とかしてくれる、そんな安住の地を意味するんです。それは違うでしょって。一人ひとりが高いレベルの中でのチームワークと絆が大事なんだと。
 そして彼女たちの一番嫌いなことは、一人目立つことなんです。選手たちに「あなたの目標は何ですか?」と聞いたら、全員が「世界一のロシアに勝つことです」と言うんです。でも、その大きな目標のためにどうするのって言ったら「皆と一緒」なんです。本当に訳の分からん子たちですよね(笑)

致知2017年

突き抜けることに、適当と、いいかげんは、この先不要。
遊びと創造性の先に、研ぎ澄まされた直感こそが重要。
愛するからこそ、妥協はしない。