自立した選手を育てるのは長年のテーマですね。
福井「不便という話題に触れましたが、教えない、という指導があります。両親の立場からすれば、明日の準備をするところから『何を?』と聞きたいと思いますが、それを含めて子どもに考えさせてください、と。選手に代わって親が手を出せば、どんどん考える力が損なわれます。中学生になって身体的にアンバランスな状態になった時、それまで習得した技術の精度を高め、戦術的なものも身につけます。
さらにユースになると、さまざまなサッカーに臨機応変に対応しなければなりません。カウンター、リトリート…状況によっていろいろなプレーを要求されるなか、最終的にパーソナリティが求められます。だから、考える力、インテリジェンスがなければ上のレベルでは成長していけないと思います。我々も保護者も子どもたちに自立を促し、自分たちでプランを練って成長できる力を育てることが大事です。難しいですけどね(笑)」
――うまさがあっても、考える力がなくては伸びません。
福井「サッカーだけがうまくても他がダメならどうしようもありませんから。親はセカンドキャリアのことを口にしますが、それを本人が考えていないことには何も動きません。大人から受けたアドバイスをキャッチして子ども自身がヒントを生み出してくれたら考える力も伸びていくと思います」
「サッカー選手である前に一社会人であれ」
――FC東京として、アカデミーで気を配っているところは何かあるんでしょうか?
福井「FC東京は1999年に立ち上がり、前身は東京ガスフットボールクラブです。その前は東京ペレフットボールクラブでした。王様ペレが年に一度、東京ガスと組んで、地域貢献活動としてサッカースクールを展開していたんです。
彼が言っていたことで印象的なことがあります。『うまい選手は僕以外にもたくさんいた。でも、自分がここまでになれたのは考える力があって、横道に逸れそうになった時にそれを制してくれる賢い大人がいたから』と。こうも言っていました。
『サッカーマンたる前に一社会人たれ』。紳士であれという教えです。成長過程では多感な時期なのでやんちゃをしたい気持ちもあるで学生、高校生であってほしいと考えています。昔に比べると、そういう教育的な観点で緩くなってきているので、ペレの教えは継承していきたいです。私はクラブとの関わりが長いので。
福井「不便という話題に触れましたが、教えない、という指導があります。両親の立場からすれば、明日の準備をするところから『何を?』と聞きたいと思いますが、それを含めて子どもに考えさせてください、と。選手に代わって親が手を出せば、どんどん考える力が損なわれます。中学生になって身体的にアンバランスな状態になった時、それまで習得した技術の精度を高め、戦術的なものも身につけます。
さらにユースになると、さまざまなサッカーに臨機応変に対応しなければなりません。カウンター、リトリート…状況によっていろいろなプレーを要求されるなか、最終的にパーソナリティが求められます。だから、考える力、インテリジェンスがなければ上のレベルでは成長していけないと思います。我々も保護者も子どもたちに自立を促し、自分たちでプランを練って成長できる力を育てることが大事です。難しいですけどね(笑)」
――うまさがあっても、考える力がなくては伸びません。
福井「サッカーだけがうまくても他がダメならどうしようもありませんから。親はセカンドキャリアのことを口にしますが、それを本人が考えていないことには何も動きません。大人から受けたアドバイスをキャッチして子ども自身がヒントを生み出してくれたら考える力も伸びていくと思います」
「サッカー選手である前に一社会人であれ」
――FC東京として、アカデミーで気を配っているところは何かあるんでしょうか?
福井「FC東京は1999年に立ち上がり、前身は東京ガスフットボールクラブです。その前は東京ペレフットボールクラブでした。王様ペレが年に一度、東京ガスと組んで、地域貢献活動としてサッカースクールを展開していたんです。
彼が言っていたことで印象的なことがあります。『うまい選手は僕以外にもたくさんいた。でも、自分がここまでになれたのは考える力があって、横道に逸れそうになった時にそれを制してくれる賢い大人がいたから』と。こうも言っていました。
『サッカーマンたる前に一社会人たれ』。紳士であれという教えです。成長過程では多感な時期なのでやんちゃをしたい気持ちもあるで学生、高校生であってほしいと考えています。昔に比べると、そういう教育的な観点で緩くなってきているので、ペレの教えは継承していきたいです。私はクラブとの関わりが長いので。