八ヶ岳旅行3 八ヶ岳高原ロッジ

2017年09月17日 17時15分51秒 | 旅行

八ヶ岳周辺は人工の灯りが少なく、天気が良ければ満天の星空を見ることができます。

旅行に行ったのは8月の半ば。
天候不順が続き、TVなどでは「8月に入って16日連続で雨です」といったコメントを何度も耳にしていました。
旅行時も雨は降っていませんでしたが、昼間はほぼ曇りで星空は諦めていました。

夕食後、希望者は星空撮影・鑑賞会に参加することができ、始めに写真家の先生の簡単な解説があり
その後外に出て空を眺めます。
この日は雲も多かったのですが、反面上空の気流の流れも速く雲の切れ間を狙って撮影にチャレンジ。
画像中央 縦に何となく星が多く並んでいますが、これは天の川。
都市部に暮らしていると、満天の星空を見ることなど皆無ですので感動的です。


説明が前後しますが、宿泊したのは「八ヶ岳高原ロッジ」。
山の中、奥まった場所に位置しており周囲はとても静かで、いい雰囲気です。


ロビーの様子。右奥には暖炉があります。


部屋はとても綺麗で快適。


再び星空。
雲の切れ間を見つけて狙っていると、あっと言う間に雲が邪魔をして別の方角が晴れていたりします。
そっちに向けてカメラをセッティングし、撮影するタイミングになるとまた雲が出てくるといった繰り返しで
満足いく星景写真は数枚しか撮れませんでした。
8月はペルセウス座流星群のタイミングに当たり、この日はいくつか流れ星を肉眼で見ることが出来ました。


夜明け前に起きて、まだ星が撮影できないかとチャレンジしてみましたが、残念ながら雲と夜明けで断念。
未明から三日月が出始めたので手前に木々の影を入れて撮影してみました。


さて、八ヶ岳高原はTVドラマ「高原へいらっしゃい」の舞台になった場所でもあります。
私が知っているのは1976年(昭和51年)故 田宮二郎さんが主演した昭和の頃のドラマ。
内容は覚えていませんが、子ども心に「高原って爽やかで気持ちの良さそうな所で行ってみたいなぁ」と感じたのを漠然と記憶しています。
ロケ地になったのは、宿泊した高原ロッジの系列(?)の「八ヶ岳高原ヒュッテ」。ロッジから車で5分くらいの場所にあります。
白い壁とこげ茶色の柱の組合せが「ああ、そうだ、こんな感じだったなぁ」と再び記憶が甦ってきました。


内部は古風でありながらモダンな感じもします。


「高原へいらっしゃい」のドラマは、2003年に佐藤浩一さん主演でリメイクされていたようです。
ドラマでは「八ヶ岳高原ホテル」という名称になっていますがこれは実在せず、撮影用に看板を作って架け替えていたようです。


この八ヶ岳高原ヒュッテは、元侯爵徳川義親氏(尾張徳川家19代当主)の邸宅で、正面には葵の御紋をアレンジしたようなレリーフも見られます。


苔の森、星空、ドラマのロケ地と見たいものを全部見ることが出来て、とても充実した旅行でした。

八ヶ岳旅行2 野辺山周辺

2017年09月10日 20時52分26秒 | 旅行


苔の森の次は近くの牧場にソフトクリームを食べに。
清里開拓の拠点となり、1938年に建設された当初はキリスト教信者の研修施設であった「清泉寮」を訪れました。
広い牧場と雄大な八ヶ岳南麓がとても美しく、天気が良ければ富士山も望めるようです。


現在では宿泊施設やレストランなど様々な施設があるようです。
濃厚なソフトクリームが有名で、とても美味しいです。


比較的近くに位置するJR野辺山駅にも行ってみました。
JRの標高最高地点にある駅で、標高1,345m。
ディーゼル列車が運行されています。


野辺山と言えば電波天文台。
正式名称は大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台 野辺山宇宙電波観測所という長い名前が付いています。
入り口の守衛所は、国立天文台というイメージからすると意外に簡素な感じ。
宇宙からの微弱な電波を観測しているため、入構時は携帯電話類の電源をオフにするか、機内モードにする必要があります。


入って最初に目にするのが6基あるミリ波干渉計。
直径10mのパラボラアンテナ。近くで見ると大きいです。
6基を連携させることで、最大600m級のアンテナとして観測が可能。
現在は科学運用を終え、南米チリのアルマ望遠鏡に観測を引き継いだようです。


そして、野辺山と言えばこれ。
道路沿いからチラチラと垣間見えていた巨大な電波望遠鏡。
ミリ波観測では世界最大級の口径45m。
残念ながら初夏から秋頃までの大気中の水分が多い時期は観測に適さず、運用を一時中断しているそうです。
そのためアンテナは真上を向いています。
日常は衛星放送受信用のアンテナくらいしか目にすることはありませんが、あれはちょっと丸みがあるお皿と言った感じ。
電波観測用のパラボラアンテナは曲率も大きく、正しくアンテナという感じ。
しかも直径45mともなると巨大すぎて、非日常感にあふれています。


アンテナ基部はメカメカしくて、何かやたらとカッコいいです。


観測中のアンテナを傾けた構図が撮れないのは残念ですが、
それにしても凄い存在感です。

夕方訪れたため、退場時間が迫っており急いで見て回りましたが、今度は観測中の時期にゆっくり見てみたいです。

八ヶ岳旅行1 苔の森,白駒の池

2017年09月03日 18時00分58秒 | 旅行

夏休みに八ヶ岳方面へ旅行に行ってきました。

目的地はJR東日本のTVCM「大人の休日倶楽部」で吉永小百合さんが出演されている苔の森と白駒の池。
白駒池とその周囲の苔の森という表現の方が、本来はしっくり来るのでしょうが、第一目的はあくまで苔の森。
JRグループの旅に誘うTVCMは、どれもとても美しい映像と音楽で旅情を掻き立てられます。


入り口からすぐ向こうは既に薄暗く、鬱蒼とした深い森であることを伺わせます。

白駒の池についての説明は、ウィキペディアから引用、紹介させて頂きます。
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八ヶ岳連峰の北部にあたる北八ヶ岳を構成する山々のうち、丸山と白駒峰との間、
標高2,115メートルの地点に位置する。白駒峰の噴火により大石川(信濃川水系)がせき止められて誕生した堰止湖である。
池の大きさは面積0.11平方キロメートル、周囲長1.35キロメートルで、標高2,000メートル以上の高地にある湖としては日本一である。
毎年11月下旬には全面結氷してしまうので、本州で最も早く湖面でスケートができる場所であるとされる。
水深は最大8.6メートルで、透明度は5.8メートルに及ぶ。

国道299号が整備されてからは、紅葉の時期に道路が渋滞するほど観光客が訪れるようになった。
池の一帯(長野県南佐久郡小海町千代里字白駒池)は日本郵便から交通困難地の指定を受けているため、
地外から当地宛に郵便物を送付することは出来ない。
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白駒池は日本一高地にある池なんですね。
下の方に池の画像もありますが、水の透明度が高く水中の水草や、池のほとりでは底の泥が余裕で見えるほど。
紅葉の時期の渋滞は想像もつきませんが、郵便物を送付できない地域に指定されるって何だか凄い。


電車・バスでも訪れることはできますが、本数と運行時間からゆっくり見て散策するには適さないと思います。
行こうと計画される方は車やツアーなどをお勧めします。


池はそれほど大きくなく、1周40分前後で戻ってこれます。
遊歩道は尾瀬の湿原などと同じように、自然を破壊しないよう木道が整備されています。
岩の表面にも苔が一面に生えていて美しいです。


池に至るまでの歩道はロープで立ち入り範囲を区切られており、
すぐ目の前には苔むした木々や森が広がっています。




撮影に関しては特別難しいことは有りませんでした。
森の中は暗めという事を意識してカメラを設定。
この日は曇りがちでしたが、所々雲の切れ間から日がさしており、その部分は緑に光っているかのように見えてとても美しい。


白駒の池と山荘。
水面手前と奥のやや緑に見える部分は水草。
とても透明度が高いです。


遊歩道の途中にあった東屋風の休憩所。
手前は森の中なので暗く向こうは開けていて明るいので、景色を切り取ったかのように見えます。




森の出口付近はだいぶ明るくなり、苔が生えた木の片方が光っているかのように見えます。

「北八ヶ岳苔の会」のホームページ(http://www.kitayatsu.net/)からの引用になりますが、
この一帯は日本3大原生林の一つであり、日本蘚苔類学会から「日本の貴重なコケの森」に選定されており、
これまでに全国11カ所の森が選らばれていますが、樋口正信・前会長(国立科学博物館植物研究部)は白駒池周辺について
『全国的にみても、これだけコケの景観が美しい場所はまれである』と話しています 
との事。

しかも池の周囲には私が訪れた森を含め、計10か所も苔の森が分布しているそうです。
学校の地学か生物では、植物の生態系として初めに苔などの地衣類(ちいるい)が分布し
その後に小さな草木が生え、やがて大きく成長して次第に森を形成すると習ったような記憶があります。
保水と土壌形成に重要な役割を果たす苔と森。見た目にも「緑の絨毯」はとても美しいです。