
自分的にはCASIOのハイスピードデジカメで一応満足している。昔と違って散 歩写真にデジカメを持ち出しても何も撮らずに帰ってくる。正直、家族のイベント以外は携帯電話のデジカメで充分じゃないかとさえ思いはじめている(しかも携帯で撮ることもめったにない)。
だから近所のディスカウントスーパーのデジカメコーナーに立ち寄ったのも、その奥のトイレが目的という本当に偶然の出来事でした。そしてデジカメコーナーを素通りしようとしたとき私の琴線に引っかかったのはカメラのほうではなくプライスタグだったのです、その額「5000円」!!!
確かに家電量販店のタイムセールではこのくらいの価格で商品が並ぶことがありますが、それはあくまでバーゲン専用モデルというか少し安っぽい風情が見受けられるものが多いです(まぁ性能的にはもっと上のクラスと変わらない写りをするんでしょうけどね)。
確かこの前のS70は量販店のセールに並んでいたのを見た記憶がありますが、それでも1万円くらいしてた記憶があります。それがたったの5千円。墓場屋より安いじゃないか!完全に価格に負けて衝動買いでした。駄目な私。

早速手に取るとボディ正面のメタルな質感が良い。スタイルもS70よりボディが4ミリ薄くなった分だけ垢抜けたものになっている。画像では分かりにくいが、スライド部分は滑り止めのマット仕上げになっているのがカメラメーカーらしい。S70はシボ皮みたいな仕上げで違和感があったが、S80は機能とデザインをうまくまとめている。それでもサイバーショットTX9と比べると見劣りしてしまう。
ソニーの方がより「薄くスタイリッシュ」に見えるようデザインされている(僅かだがS80が薄いのにTX9の方が薄く見える)、レンズ名もニコンは目立たなく書いてるがSONYはデザインとして「見せる処理」をしている、もっともニコンが真似したら失敗するのは火を見るより明らか。工業デザインに関してはまだまだ勉強が必要だと思う。カラーもブラックとなってますが、微妙にブラウンに見えるときがある。よく言えば「落ち着いたアースカラー」早い話が「親父色」(かく言う自分は完全な親父です)
画素数は1400万クラス。だからどーしたなんですけど(笑)。自分の中では300万あれば普通に使えると思っているので。
ISOは6400まで。以前は画質の落ちる高感度は否定的でしたが今は画質が落ちても高速シャッターを使いたいので賛成です。
むしろこのデジカメで気に入った点はレンズでも画素数でもない。「インターフェイス」なのだ。本体のUSB端子で充電が出来る(何でも今のニコンコンデジは皆そうらしい)。今までみたいに機種ごとに異なるチャージャーだと使うときに「どこにいったか思い出せない」のだ。周辺機器の管理がズボラな私には何よりありがたい。しかしよく見るとこのミニUSBは普通に見かけるタイプと違ってるじゃないか。何を考えてるんだニコン!(T_T)/
そしてもうひとつの見逃せない点が前のモデルS70にはなかった「HDMI端子」 の搭載。
今のデジカメは基本的にHD動画が撮れる。ところがHD動画を歌った初期の頃はカメラ側が特殊端子というモデルがやたらと多く、ハイビジョンテレビに繋ぐには別売の専用ケーブルが必要という極悪仕様であった。多分今のモデルはそんなことないと思うけど、実際問題S70は本体にHDMI端子がなかった。S80にはきちんと端子がある。スチル専門の人には無意味かも知れないが、家族の動画も撮りたい普通のパパには何よりありがたいインターフェイスなのだ。ちなみに動画撮影時にズーミングが出来る。これも少し前までは出来ない機種が多かった。
次に悪い点。
広角が28mmから35mmスタートに変更されたこと。以前の私なら「許しがたい蛮行だ」と非難轟々、血眼になってS70を探したんだろうが、すっかり平和ボケした今では「HDMI端子」搭載のほうが魅力的になってしまった。ちなみにS80の後継モデルであるS100では28mmスタートに戻ってるのが悔しい。
液晶は3.5インチタッチパネル。先進というよりここも完全にスマホの流用でコストダウンだ。これはカメラ全体のインターフェイスにも現れていて、レンズバリアとシャッターボタン以外にスイッチがない。悲しいまでにアップルの某スマホに媚びている操作なのだ。SONYのTX9はズームや再生などはちゃんとレバーやボタンになってるのに。これじゃどっちがカメラメーカーだか分からん。(あ!今ではソニーも立派なカメラメーカーでした)。
だからズームもタッチパネルで行うのだ、信じられんというか「馬鹿にしてるのか!」‥でも今時の人なら違和感を感じないのでしょうね。他にも画面に触れたらシャッターが切れる仕掛けもあってますます某スマホそっくり。私のような古い人間には恐ろしい「罠」にしか見えませんけどね。
正直、機能の多くはCASIOのハイスピードとほとんどかぶっていて、しかもCASIOのほうが優れた機能が多いので、このカメラのメリットはカシオより格好よいのと薄いことくらいかな(買った意味ないじゃん)
しっかし、翌年に後継モデルS100が出たとはいえ発売から2年しか経ってないモデルが5千円とは。諸行無常のデジカメ世界だわね。
最後に面白い機能をいくつか紹介します。私がコンデジに求めるのは結構こういった面白機能だったりして。
「らくらくモード」
今までの全自動モードとどこが違うかというと、撮影状況に応じてカメラが「シーンモード」まで自動判断してしまうというもの。早い話がポートレートモードとか風景モードを自動切換えしてくれちゃう、一歩進んだおまかせモードです。自分はシーン切り替えが面倒で嫌いな人でしたのでこれは嬉しい(本当にズボラになったわ)。
自動追尾
画面内の被写体をタッチするとAFが自動追尾する機能。遊んでいる子供を撮る時などに重宝しそうです。ロックオンは結構強力で、少々のことでは外れません。大画面液晶とベストマッチな機能。
上二つは他のメーカーにもありそうな機能。んで次の二つはこのクラスにはあまり見られないというかニコンならではの機能だと思います。こちらは撮影後の処理です。
「アオリ効果」
Coolpix4300にもあった機能。今時のデジカメは画像補正ソフトを組み込んでいてレンズの歪曲を画像処理でカバーしてます。それを手動でできるようにしてます。補正用と違ってこちらは大判カメラのシフト並みの補正が可能。
「魚眼効果」
対角魚眼レンズで撮影したような画像に変換します。さすがはフィッシュアイのニコン。全周魚眼効果も是非お願いしたい。