昨夜、自宅に戻ると机の上にアマゾンからの荷物が。おぉ!来た来た!イギリスからの航空便。中身はCD(笑)。
「手数だけ」とか「ワンパターン」とか厳しい評価を受ける人ですが、絶頂期のELPに接した私にとってcarl palmerは思い入れのあるドラマーのひとりです。
随分前に彼のソロライブVOL.1を手に入れて最近VOL.2も手に入れたので、このシリーズってどこまであるのかと調べたらVOL.3まであることを知り「折角だからこれも買おう」とアマゾンする私。
調べていくと、こいつは国内版と輸入版で曲数が違う。国内版はボートラが3曲追加されてる。まぁこれがしょーもない曲なら千円以上高い国内版にする理由などないのですが、そのうちの1曲「concerto for parcussion」というのがやけに気になる。
んで、レビューを読むとELP時代のアウトテイクで何と20分を超える超大作じゃないですか。となるとWORKSのアウトテイクかな?実は私WORKSではPalmerサイドが一番好きなのだ。これは見逃せない。
んでレビューを更に読むと何でもアンソロジーというのがあってこれにも収録されてる、ふむふむ。
んで更に調べたらアンソロジーの中古が出ていた。こちらは2枚組みで1200円台。結構知らない曲があったこともあり、こちらをチョイスしました。結果は大正解。
1枚目はELP時代。何といっても未発表のコンチェルトフォーパーカッションに尽きます。肝心のパーカッションが弱いのが難点ですがキースエマーソンのピアノコンチェルトより解り易い。残りの未発表曲ですが、the pancha suiteは凝った曲調とスリリングな展開が実にいかしてます。March Militariaは正直「やめてくれ」という感じかな。クラシックのマーチを素材にしたドラムソロですが、こージーパウエルの序曲1812がロック史に刻まれる傑作なだけに原曲そのままに軽くドラムを噛ませただけというこの曲は「何考えてるんだ」と言いたくなる。それでもタンクやトッカータに庶民のファンファーレなどの名曲が入ってる1枚目はELPのベストとして聴いても満足できる選曲です。
そして凄いのがELP以外のキャリアを綴った2枚目。特に若きパーマーの貴重な演奏が聴けるThe Craigの2曲は、プログレではありませんが、ビートロックとして実に格好よい。1曲目はいかにも彼らしいド派手なドラミングが楽しめます。2曲目はドラミングは物足りないですが私のように60年代好きには堪らない傑作です。The Chantsというバンドの曲も捨てがたい。この2バンドのCDなんて出ているんだろうか、欲しいなぁ。この3曲が一番の収穫でした。
そしてAtomicRooster時代。こちらは今でも手に入るんですが実は初めて聴きました。この時代すでに彼のドラムソロスタイルは完成していたんですね。これはこれで凄いことですが、逆に言うとこれ以降彼のスタイルが進化してないのが解りました(笑)。
カールパーマーバンド(PM)はELPとASIAの間を埋めるリーダーバンドですが、多分多くの人は「何?誰これ?」となること請け合い(笑)。でもねぇこのチープで中途半端な曲はC級バンドの香りが満喫できて結構好きです。ダイナマイトなんて笑ってしまうほど安っぽい。PMのCD買おうかなぁ。いいぞ!
マイクオールドフィールドとの未発表セッション2曲は埋もれてしまった理由がわからない。マイクオールドフィールドの良さが出ていてしかも曲が短いので凡庸になってない。ドラムがカールパーマーである必要があったかは解りませんが。
ASIAはあえて語る必要がないくらい有名なので割愛。
3は以前断ったキースエマーソンからの誘いを受けて結成したバンドですね。前回はパーマー不在でしたが、今回はグレッグレイク不在。そういえばASIAもジョンウエットンからグレッグレイクになったのと前後してカールパーマーがさったから、この二人は意外にそりが合わなかったのかもね。
最後は未発表ライブで何とバディリッチオーケストラとジャズやってます。えぇ、ロック色ゼロです。完全なビッグバンドジャズです。何でもバディリッチはパーマーがリスペクトしている方みたいです。
このCd日本未発売なんですよね。確かにELPでは三番手的な存在だったし、他の二人が天才肌なのに対し、彼は職人気質という雰囲気だったもんね。そんでも、いや、だからこそ誘われやすくて、その結果商業的に一番成功を収めたのが彼だったかも知れない。絶頂期のASIA在籍が効いてるからねぇ。