ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

ホスピス看護をカナダから。2013年大学院を卒業しました。カナダ人の夫とは14年たっても熱愛中。

訪問看護

2011年05月16日 | 日記
をしていると言うと、へー家へ行って体を拭いたりとかするの?医師の往診について行くの?と言われる。いえいえ全然ちがうことがカナダでの訪問看護だ。

以前にも書いたが、ホームヘルスと呼ばれるものは急性期、慢性期、リハビリに分かれている。私が所属しているのは急性期。主な訪問の理由は術後創やジョク創のケア、在宅IV療法の指導と管理、そして緩和ケアだ。慢性期で働いている人たちはケースマネージャーと呼ばれる看護師で、在宅介護が必要な人のアセスメントをして在宅介護を調整したり費用の計算(収入によってコストは変わるので)をすることが仕事だ。在宅介護は斡旋会社を通してケアエイド(日本でいう看護助手かな?6ヶ月の教育で職に就くことができる)によって行われる。
患者の紹介は病院からが多く、次に家庭医、緩和などはがんセンターから紹介を受ける。
日本は個人経営の訪問看護所が多いと思うが、カナダ、BC州は病院と同じく政府の施設のひとつで給料は病院勤務と変わらないし、情報の共有という点からも病院とのつながりが強い。
8時間半勤務で看る患者さんの時間数は20ポイント(=5時間)前後。術後創やジョク創のケアは大体3から5ポイント(45分から1時間15分の看護と記録と交通)なので、こういう患者さんだけを看る日だと5-7人訪問する。IV在宅療法は教育が入っているかいないかによってずいぶん変わる。PICCのドレッシング交換だけなら4ポイント(1時間がつく)緩和は基本は4ポイントとなるのだ。
私の所属しているところはこの辺では一番大きい市の北半分を担当している。日勤でくる看護師は平日で15-16人ぐらいで休日は10人となる。
朝8時に仕事場の入って患者の情報収集をしてミニカンファの後必要物品を車に乗せて出発。患者さんを一気に看てまわって事務所に帰ってくるのがおよそ昼ごろ。昼食をとってから記録にかかり、4時半に時間きっちりに事務所を出るといった感じだ。必要があれば家庭医や外科医や緩和医に連絡を取ったり、チームと話し合いをしたりと、ゴタゴタする時もある。しかし病院やホスピスで働いていた時のことを思うとストレスレベルはかなり低い。人気の秘密はここなのかもしれない。緩和ホスピスにどっぷりつかっていたので、在宅IVや術後創やジョク創のケアは新鮮で面白い。しかし緩和ケアの患者を受け持つことが一番好きだ。やりがいのある醍醐味のある仕事内容だからだ。
病院勤務のときは高い駐車場代を払わなければならなかった。しかし仕事に車は必須ということで、駐車場代もマイレージも払ってもらえる。ふふふ。ラッキーである。できるだけ長く居座ったいよう~。

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