ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

ホスピス看護をカナダから。2013年大学院を卒業しました。カナダ人の夫とは14年たっても熱愛中。

お久しぶりです

2013年02月18日 | NP大学院
久しぶりのブログです。先日大学院最後の試験が終わりました。卒論もほぼ完成に近く、2ヶ月の実習を終えると5月28日に卒業となります。なので卒業式まで大学へ足を運ぶことは、おそらくないと思う。4年間、特に最後の2年間はしんどい時期だった。課題の多さ、毎日24時間費やしたって足りないほど学ぶことが沢山あって、、、それでもここまできたんだなーと振り返って嬉しく思う。

20代、30代のクラスメイトに囲まれ、44歳の私が第二言語でよくやったもんだと自分を褒めたくなる。何せ日本語で看護を学び看護師になり、こちらに来てからも自学で医療英語を学び働いていた私だから解剖学、病態生理学、薬理学の用語を学ばなければならないし、通学時間を使ってよく勉強したよとも思う。

看護師になって23年が経とうとしている。其の間に出会った患者さんとその家族、沢山のことを学ばせてもらい経験を積んできたことが私を支えてくれたと強く思う。

家族の支えも大きかった。家事を手伝ってもらい、落ち込んでいる時は励ましてもらい、感謝の気持ちでいっぱいだ。

ここまで来たと嬉しさと同時に気持ちも緩みそうになる。しかしNPになるための試験は筆記が5月下旬、実技が6月下旬。

卒業生と話をしたら、また胃がひっくり返るような気分の悪さに襲われた。両方の試験に備えて卒業したからと言って仕事に戻らず、フルタイム(一日8時間、週に5日間)で勉強をしたそうで。我が校は筆記の平均が北米の平均を遥かに上回る高成績。OSCE (オスキーと呼ぶ)と言われる実技試験の合格率は昨年が96%、一昨年が100%と他校が50-60%と比べものにならない程の高成績。その影には集中して試験対策をしたお陰だと、ならばそれぐらいしないと合格しないのだと現実の厳しさがわたしの胃を攻撃する。

OSCE を課しているのはカナダでもBC州のみ。アメリカでもこれをNPに課している州はないと思う。
OSCE は医師、歯科医、薬剤師にとっては試験の一部。それに並ぶために作り出された。真のクリニシャンを証明するための難関なのだ。
実際の診察を想定して16人の患者が設置される。患者役は役者さんでメイキャップもバッチリ、怪我や患部もリアルに本物そっくりとか。
問診、診察 (レントゲンや心電図の読解を含む)、カウンセリング、診断、治療計画、治療薬の処方、紹介状の記入などなど、5分から10分と言う短い間にそれぞれを行い次の患者に移って行く、と言うとてもストレスが高い試験なのだ。

NP になれば本物の患者を相手にすることなので受かって当たり前なのだが、試験官の厳しい目線の下、限られた時間内で、次々とステーションを変えて行くことがストレスになるのだ。

落ちたくない理由は3つ。
試験費用がなんと一回で$2300(およそ20万円)。そして試験は年間に2回しか行われない。2度失敗すると学校のやり直しをしなければ受験資格がない。

なので緊張していても自分を発揮できるぐらい自信がないとパニクって試験は終わりになるわけだ。
今まで学んだことがどんなストレス下でもスラスラと出てくるように6月23日のテスト日までがんばりまーす!

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