最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

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●不登校・DATA

2007-08-09 19:58:39 | Weblog
●不登校児・DATA

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小中学校の不登校児が、5年ぶりに
増加した。

その数、12万6764人(06年)。

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文部科学省の学校基本調査速報による。

今年(07年)5月1日現在で、全国の国公私立小中学校を対象に調査。不登校は前年度より3.7%(4477人)増え、小学生は同4.9%増の2万3824人、中学生が同3.4%増の10万2940人だった。
 不登校の小学生の割合は「302人に1人」(0.33%)。中学生では過去最高だった01年度より0.05ポイント上回った。小中学生合わせた不登校は「85人に1人」(1.17%)となる。文科省は「人間関係づくりが不得手な子供が増えているほか、家庭の教育力が低下した」などとも指摘している。

 不登校のきっかけ(複数回答)は、

(1) 非行や無気力など、「病気以外に本人にかかわる問題」……31.2%
(2) 「いじめをのぞく友人関係」……15.6%
(3) 「親子関係」……9.3%

今回選択肢に加わった「いじめ」は、3.2%。前回調査より学業不振や家庭内の不和の増加が目立つ(毎日新聞)。

 不登校が継続している理由(複数回答)は、

(1) 情緒的混乱……31.7%
(2) 無気力……24.8%
(3) いじめをのぞく友人関係……11.2%

前年度から不登校が続いている小中学生は、6万1125人。中学生の場合、不登校の生徒の半数は、前年度から続いている。

 学校内外で専門的な相談や指導などを受けた小中学生は、不登校の児童・生徒の65.6%にあたる8万3153人で、学校内のスクールカウンセラーや養護教諭などによる相談が多かった。指導の結果、登校するようになった小中学生は30.4%の3万8572人だった(同)。

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 今回の調査結果の特徴は、不登校を(心の問題)と深く結びつけている点にある。不登校のきっかけとして、非行や無気力、いじめをのぞく友人関係を合計すると、47%になる。

 また不登校が継続している理由として、情緒的混乱、無気力、いじめをのぞく友人関係を合計すると、66%にもなる。

 ほぼ10年前には、考えられなかったことである。私のようなものが、「いじめには、心の問題がからんでいる」と書くと、抗議の嵐が殺到した。「うちの子は、いじめが原因で、学校へ行けなくなった」「心の問題とは何だ!」と。

 さらに「うちの子が不登校児になったのは、うちの子の責任ではない」と言ってきた人もいた。「いた」というより、ほとんどの親たちは、そう言った。

 だから10年ほど前のこと。ある会合でこの問題が、先生たちとの間で、話題になったことがある。そのときも、こういう申し合わせになった(S県M市における、教員研修会)。

「親たちは、不登校イコール、いじめが原因と決めつけて、かかってくる。そういう形でも作っておかないと、立場がなくなってしまうからです。ですから、親たちの前では、(心の問題)が原因などと、言ってはいけません」と。

 実際、学校の先生たちには、(心の問題)についての診断権はない。わかっていても、わからないフリ、知っていても、知らないフリをして、この問題に対処するしかなかった。

 しかし今回の調査では、(心の問題)を、真正面からとりあげた。たいへん大きな変化と言える。画期的と言ってもよい。「情緒的混乱」という言葉も、そのひとつ。繰り返しになるが、ほんの10年前に、この言葉を口にしたら、その先生は、(私も)、親たちの袋だたきにあっただろう。

 このデータについては、いろいろな見方があると思う。それについては、また別の機会に考えてみたい。


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