最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

最前線で活躍するお父さん、お母さんのためのBLOG
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●八つ当たり

2008-07-14 06:22:15 | Weblog
●八つ当たり

~~~~~~~~~~~~~~H. Hayashi

今朝、こんなことがあった。

いつものようにパソコンを立ち上げ、メールを読んで、
ニュースに目を通す。
今朝はついでに、みなが私のことをどう批判しているか、
「はやし浩司」を検索してみた。

その中に、私が書いた『ポケモン・カルト』があった。
「とんでも本」とか、「こじつけ本」とかいう文言が
読めた。

とたん私の心の中に、ムラムラと闘志がわいてきた。
サッカーでいうなら、相手チームから、攻撃を受けたような状態である。
が、それはすぐに中断された。
階下からワイフが、朝食の用意ができたと私を呼んだ。

が、そのあとのこと。
テーブルについて新聞を読んでいるとき、どこか自分がイライラしているのを知った。
「拉致問題は棚上げ」
「日本は、6か国協議で、置いてきぼり」
「アメリカが、3か国(日本を除く)による検証活動を提案」と。

つまりインターネットで検索したとき感じたムラムラ感が、そのまま新聞記事を読んでいるときも、わいてきた。

それもそのはず。

脳みそというのは、それほど器用にはできていない。
場所が変わったからとか、あるいたテーマが変わったからといって、脳みその中身まで、変化するわけではない。
もう少し正確には、アドレナリン(興奮)にせよ、サイトカイン(ストレス※)にせよ、はたまたドーパミン(快楽)にせよ、一度脳内の充満した脳間伝達物質は、すぐには消えない。

興奮性は、そのままつづく。
イライラも、そのままつづく。
ほんわかした気持ちも、そのままつづく。

そういう状態を、子どもたちは、「モード」という言葉を使って説明する。
「先生、ぼくは今、戦闘モードになっている」とか、「睡眠モードになっている」とか言う。
ゲームに、そういう言い方があるらしい。

似たような経験は、私もする。
たとえばザルソバが食べたくなって、ワイフと出かけたとする。
が、いつも行きつけの店が休みだったとする。
そういうとき、「では、ほかのものにしよう」とだれしも考えるかもしれないが、そうは簡単ではない。
胃袋(=食性)そのものが、「ザルソバ・モード」になってしまっている。
簡単に切り替えることができない。
そこで私とワイフは、別のソバ店を求めて、車を走らせる……。

ということで、それぞれの状況に応じてモードがあるのは、しかたないとしても、そのモードに振り回されてはいけない。
インターネットを見てイライラしたとしても、そのイライラを、ワイフや子どもにぶつけてはいけない。
頭の切り替えをしなければいけない。

その切り替えをするのが、脳の前頭部(前頭前野)ということになる。
いわば「理性のコントロール・センター」ということになる。
このセンターの機能がすぐれている人を、「人格の完成度の高い人」という。
EQ論(人格指数論)でも、それを基準にして、その人の人格の完成度を計る。

が、それには、どうしたらよいのか。
とくに私のように、人格の完成度が低い人間は、どうすればよいのか。

……というような話を、朝食を食べながら、ワイフとした。

私「理性によるコントロールを高めるためには、どうすればいいのかねえ」
ワ「……?」
私「ぼくのばあいはね、意外と簡単な方法でできるよ」
ワ「……?」
私「ぼくのばあいはね、目を閉じて、口を閉じれば、それでいい」と。

そう、目を閉じて、口を閉じればよい。
しばらくすると、脳の中では、フィードバック現象というのがおきる。それぞれのホルモンを中和し始める。
そうなると、子どもたちがいうところの(モード)状態が、解除される。

ということで、新しい考え方をゲット!

人格の完成度を高めるためには、そのときどきに、目を閉じ、口を閉じる。
それでよい。

それをワイフに説明すると、ワイフは、こう言った。

「ナーンダ、そんなことでいいの?」と。
そう、そんなことでよい。
あとは脳みそが、勝手に処理してくれる。

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(注※)
サイトカインについて

Hiroshi Hayashi+++++++++++はやし浩司

●ストレス
 
人間関係ほど、わずらわしいものはない。もし人が、そのわずらわしさから解放されたら、どんなにこの世は、住みやすいことか。いうまでもなく、我々が「ストレス」と呼ぶものは、その(わずらわしさ)から、生まれる。

このストレスに対する反応は、二種類ある。攻撃型と、防御型である。これは恐らく、人間が、原始動物の時代からもっていた、反応ではないか。ためしに地面を這う、ミミズの頭を、棒か何かで、つついてみるとよい。ミミズは、頭をひっこめる。

同じように、人間も、最初の段階で、攻撃すべきなのか、防御すべきなのか、選択を迫られる。具体的には、副腎髄質からアドレナリンが分泌され、心拍を速くし、脳や筋肉の活動が高まる。俗に言う、ドキドキした状態になる。

ある程度のストレスは、生活に活力を与える。しかしそのストレッサー(ストレスの原因)が、その人の処理能力を超えたようなときは、免疫細胞と言われる細胞が、特殊な物質(サイトカイン)を放出して、脳内ストレスを引き起こすとされる。

そのため副腎機能の更新ばかりではなく、「食欲不振、性機能の低下、免疫機能の低下、低体温、胃潰瘍などのさまざまな反応」(新井康允氏)が引き起こされるという。その反応は「うつ病患者のそれに似ている」(同)とも言われている。

そこで人間は、自分の心を調整するため、(1)攻撃、(2)防衛のほか、つぎの3つの心理的反応を示す。(3)同情(弱々しい自分をことさら強調して、同情を求めようとする)、(4)依存(ベタベタと甘えたり、幼児ぽくして、相手の関心をひく)、(5)服従(集団の長などに、徹底的に服従することで、居心地のよい世界をつくる)、ほか。。

(1)攻撃というのは、自分の周囲に攻撃的に接することにより、居心地のよい世界をつくろうとするもの。具体的には、つっぱる子どもが、それに当たる。「ウッセー、テメエ、この野郎!」と、相手に恐怖心をもたせたりする。(自虐的に、自分を攻撃するタイプもある。たとえば運動を猛練習したり、ガリ勉になったりする。)

(2)防衛というのは、自分の周囲にカラをつくり、その中に閉じこもることをいう。がんこになったり、さらには、行動が自閉的になったりする。症状がひどくなると、他人との接触を避けるようになったり、引きこもったり(回避性障害)、家庭内暴力に発展することもある。

大切なことは、こうした心の変化を、できるだけその前兆段階でとらえ、適切に対処するということ。無理をすれば、「まだ、前のほうがよかった」ということを繰り返しながら、症状は、一気に悪化する。症状としては、心身症がある。

こうした心身症による症状がみられたら、家庭は、心をいやす場所と考えて、(1)暖かい無視と、(2)「求めてきたときが与え時」と考えて対処する。「暖かい無視」という言葉は、自然動物愛護団体の人が使っている言葉だが、子どもの側から見て、「監視されていない」という状態をいう。

また「求めてきたときが与え時」というのは、子どもが自分の心をいやすために、何か親に向かって求めてきたら、それにはていねいに答えてあげることをいう。


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