あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

日本という国の未来について語ったアポ

2007-08-24 06:44:04 | 活躍するビジネスマン
おはようございます。

昨日行ったアポで、とても印象的なことがありました。

訪問したのは、神田のワイン酸化防止サーバーの国際特許を持っている会社の社長です。

“窒素と酸素の空中分離”を可能にしたこの技術は、どんな高級ワインでも最後の一杯まで開栓時の新鮮さを失わないという、ワイン好きにはたまらない夢のようなことを実現しました。

事実、プリンスホテル系を中心とした高級ワインバーでこのサーバーを導入したところは、消費量が20%近く上がっているそうです。

そのマーケティング戦略について話をするつもりが、いつの間にか日本の国のあり方に発展。

社長は、日本の技術の空洞化とネットカフェ難民に見られる日本人パワーの低下現象にかなり懸念を抱いていました。

「今日本は、アジアで一番ではないんです。中国、韓国、台湾についで4番目ですよ」

「それは、ちょっとショックな状態ですね」

「そうなんです。私は大田区の中小企業の会合に出ているんですが、跡継ぎがまったくいない。このままだと本当にやばいんです」

「日本にはトヨタやソニー、ホンダといった世界的有名メーカーがありますが、金型とかそういった基礎技術がそれらを支えているんですよね。中には、アメリカのNASAに供給している会社だってあります。」

「問題は教育だと思います。私の会社の取締役にカナダ人の人間がいますが、カナダ人が遠く離れた日本のベンチャーで頑張っている。これは今の日本人にはできないでしょう。みんなこぞって大手メーカーに行って、サラリーマンとして安心している状態では勝てないですよ。」

「サンマイクロもヒューレットパッカードも、スタンフォードの学生が作った。グーグルもそう。デルだって、学生だったデルがテキサス大学の寮の一室でパソコンの分解から始まったんですからね。アメリカでは、本当に優秀な学生は大手に行かない。ベンチャーかコンサルに行って、キャリアを積むか会社を作ってIPOで財産を作るというのがサクセスパターンですね」

「その流れを作りたいんです。人しか資源のないこの小さな島国で、人のパワーは落ちているし、人数も減っている。このままいくと衰退しかない。あと30年で必ずこの仕組みを作りたい。僕は貧乏に慣れているので、金儲けなんてどうでもいいんです。車も乗らず、今でも自転車ですから(笑)。ただ子孫に残せるものを作りたい。製造業って、本当はカッコイイんですよ。パテント(特許)取って、世界を相手に勝負できるんですから」

私が以前インターンシップの会社にいた時の仕組みや、フリーペーパーの創刊とプロデュースを通じて作った各大学の学生団体、研究室とのルートなどを話すと話はさらにヒートアップ!

来週木曜日、再度このテーマでブレストをやることになりました。

この社長はワインサーバー事業の機能自体はアメリカに移し、日本ではこの活動を事業として取り組みたいとのこと。面白くなってきました。

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