あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

オバマの素顔

2008-03-01 13:27:36 | 海外事情
毎週買って読む週刊文春の好きなコーナーの一つに、『私の読書日記』があります。

今週は日本を代表するノンフィクション作家、立花隆氏でした。その中で、今話題のアメリカ大統領選のオバマ氏とクリントン氏について興味深い話が出ていたので、ご紹介したいと思います。
(※以下引用)

ヒラリーは、有能という点では驚くほど有能である。クリントン時代、夫人のほうが有能といわれたくらいだから、大統領の仕事を明日からでもバリバリこなせるだけの能力を持っている(選挙戦でも、オバマとの対比で、そこを自分のセールスポイントにしていた)。

性格的にも強すぎるほど強い女性。いざとなったら戦争指導者にもならなければならない大統領の資質も持っている。

またこの人は逆境に強い。叩かれば叩かれるほど強い。これまで職業(弁護士)生活でも、大統領夫人としての政治生活でも私生活でも、数々の逆境に見舞われたが、いつも見事に切り抜けてきた。

だが、その常人をこえた有能さと強固すぎる意志力が一部の反撥をまねき、当選絶対有利といわれた選挙戦でズルズルと星を落とす原因を作った。

一方のオバマはというと、これまた大変な人物である。それが、二冊のミリオン・セラー『合衆国再生 大いなる希望を抱いて』(ダイヤモンド社発売)と『マイ・ドリーム バラク・オバマ自伝』(ダイヤモンド社発売)を読むとわかる。

オバマが演説の達人で、聴衆が沸きかえる会場の様子がロックコンサートなみであるところから、バラクを単なる口舌の徒とみなし、アメリカの小泉純一郎のごとくいう人がいるが、とんでもない。小泉とはケタが二ケタくらいちがう大物だ。

著書の内容も濃い。オバマはハーバード・ロースクール時代、名門法律専門誌『ハーバード・ローレビュー』の歴代最初の黒人編集長。イリノイ州選出の上院議員になるまではシカゴ大学ロースクールで憲法学を教えていたという超一流の法律専門家。それがろくな資金もなしに徒手空拳(スタッフたった4人)で上院選に出馬。下積みの人々の暮らしの中に入っていくところから政治生活をはじめている。

忙しい人は、『合衆国再生』の最初の一章だけでも読むといい。実に見事にアメリカの現代社会を分析している。これだけ水準が高い本を書ける政治家は日本に一人もいない。

ペン1本で時の絶対権力者田中角栄を倒した人だけに、その言葉には説得力があります。

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