こんにちは。
今月の雑誌Penの特集は、『孤高のブランドを徹底解剖!フェラーリの正体』です。
フェラーリのイメージと言えば、黒のサングラスがトレードマークの今は亡きエンツィオ・フェラーリ、F1での輝かしい歴史、ミハエル・シューマッハの前人未到の記録、真っ赤なボディの超高級スポーツカー、跳ね馬のロゴといったところでしょうか。
そんなフェラーリの知られざる一面を、今回の特集はあますところなく伝えてくれています。ちょっと一部を御紹介したいと思います。
全ては、エンツィオ・フェラーリのレースにかける情熱から始まったことだ。
彼はスペシャルなブランドを作り上げようとしたわけではないし、ファンに喜ばれるクルマを世に送り出そうとしたわけでもない。
レース好きの彼は、とにかくレースに勝ちたかった。
そのために、自分のレーシングチームを組織し、最速のエンジンを開発した。
いくらか自分たちに都合の良い嘘をついたりもしただろうが、ただ、それだけだ。
◆ただただ速さを求め、フェラーリを神話にした
当時はスポンサー企業を募るという手口は主流ではなかったから、資金を捻出するため、レースで使用したエンジンやボディを売った。レースで使われる強力な12気筒エンジンや軽量ボディは、一般には手に入らなかったから、レース好きはこぞってフェラーリの売りに出すものを欲しがった。
◆数字から読み解く、フェラーリの正体
○売上高営業利益率12,6%
→日本を代表するトヨタは2006年で9,3%
○売上高2,245億円
→トヨタは2006年の売上高24兆円、企業規模としては100分の1
○営業利益309,3億円
→従業員数や販売台数などから見れば、効率の良い事業所ということに
○投資および研究開発費392,1億円
→自動車部品最大手のデンソーですら約2,800億円。会社の規模からすると桁外れに多い。
○全売上に占めるブランド関連ビジネスの割合23,0%
→売り上げに占める割合が高いのは、ブランド・イメージの好感度の高さを物語る
○販売1台あたりの営業利益545万円
→トヨタの一台あたりの営業利益は約27万円。フェラーリはトヨタの20倍。
○従業員数2,870人
→トヨタ単体が6万7,650人。売り上げは100分の1だったが、こちらは100分の4。
○年間販売台数5,671台
→潜在需要に比べて、販売台数が驚くほど少ないから納車まで1年2年待ち状態。
○市販車の直接的な宣伝・広告費0円
→F1を走らせることが、市販車販売のバックアップになるフェラーリ独自の仕掛け
いろんな数字を見ると、意外と堅実な経営をしていることがわかります。
ただこれには理由があり、ローマ大学卒業後NYコロンビア大学で学んだルカ・ディ・モンテゼーロという優秀な実務家が仕切っているのです。
貴族出身のモンテゼーロは、73年フェラーリF1のマネージャーに就任、3連覇に導きます。77年にはフィアットの役員に就任、90年FIFAワールドカップ・イタリア大会事務局長後、フェラーリの会長へ。現在はフィアットの会長も兼務しています。
面白いエピソードがあります。
彼はローマ大学時代アマチュアレーサーとしてならし、コロンビア大学から帰国して間もなくエンツィオ・フェラーリに請われ26歳でフェラーリのチーム・マネジャーに就任。それまでのどのマネジャーよりもタフで人望が厚かったらしく、瞬く間に混迷の極にあったチームを立て直し、就任2年目でドライバー、コンストラクターの両部門でタイトルを獲得します。
彼が去るとチームはまた低迷期に入ったので、オーガナイザーとしての力量は相当だったと思われます。
華麗な血と、最上級のキャリア、そして華々しい実績。しかも外見は映画スターばりのカッコ良さ。
“イタリアでもっとも人気のある男”と言われる所以です。
今月の雑誌Penの特集は、『孤高のブランドを徹底解剖!フェラーリの正体』です。
フェラーリのイメージと言えば、黒のサングラスがトレードマークの今は亡きエンツィオ・フェラーリ、F1での輝かしい歴史、ミハエル・シューマッハの前人未到の記録、真っ赤なボディの超高級スポーツカー、跳ね馬のロゴといったところでしょうか。
そんなフェラーリの知られざる一面を、今回の特集はあますところなく伝えてくれています。ちょっと一部を御紹介したいと思います。
全ては、エンツィオ・フェラーリのレースにかける情熱から始まったことだ。
彼はスペシャルなブランドを作り上げようとしたわけではないし、ファンに喜ばれるクルマを世に送り出そうとしたわけでもない。
レース好きの彼は、とにかくレースに勝ちたかった。
そのために、自分のレーシングチームを組織し、最速のエンジンを開発した。
いくらか自分たちに都合の良い嘘をついたりもしただろうが、ただ、それだけだ。
◆ただただ速さを求め、フェラーリを神話にした
当時はスポンサー企業を募るという手口は主流ではなかったから、資金を捻出するため、レースで使用したエンジンやボディを売った。レースで使われる強力な12気筒エンジンや軽量ボディは、一般には手に入らなかったから、レース好きはこぞってフェラーリの売りに出すものを欲しがった。
◆数字から読み解く、フェラーリの正体
○売上高営業利益率12,6%
→日本を代表するトヨタは2006年で9,3%
○売上高2,245億円
→トヨタは2006年の売上高24兆円、企業規模としては100分の1
○営業利益309,3億円
→従業員数や販売台数などから見れば、効率の良い事業所ということに
○投資および研究開発費392,1億円
→自動車部品最大手のデンソーですら約2,800億円。会社の規模からすると桁外れに多い。
○全売上に占めるブランド関連ビジネスの割合23,0%
→売り上げに占める割合が高いのは、ブランド・イメージの好感度の高さを物語る
○販売1台あたりの営業利益545万円
→トヨタの一台あたりの営業利益は約27万円。フェラーリはトヨタの20倍。
○従業員数2,870人
→トヨタ単体が6万7,650人。売り上げは100分の1だったが、こちらは100分の4。
○年間販売台数5,671台
→潜在需要に比べて、販売台数が驚くほど少ないから納車まで1年2年待ち状態。
○市販車の直接的な宣伝・広告費0円
→F1を走らせることが、市販車販売のバックアップになるフェラーリ独自の仕掛け
いろんな数字を見ると、意外と堅実な経営をしていることがわかります。
ただこれには理由があり、ローマ大学卒業後NYコロンビア大学で学んだルカ・ディ・モンテゼーロという優秀な実務家が仕切っているのです。
貴族出身のモンテゼーロは、73年フェラーリF1のマネージャーに就任、3連覇に導きます。77年にはフィアットの役員に就任、90年FIFAワールドカップ・イタリア大会事務局長後、フェラーリの会長へ。現在はフィアットの会長も兼務しています。
面白いエピソードがあります。
彼はローマ大学時代アマチュアレーサーとしてならし、コロンビア大学から帰国して間もなくエンツィオ・フェラーリに請われ26歳でフェラーリのチーム・マネジャーに就任。それまでのどのマネジャーよりもタフで人望が厚かったらしく、瞬く間に混迷の極にあったチームを立て直し、就任2年目でドライバー、コンストラクターの両部門でタイトルを獲得します。
彼が去るとチームはまた低迷期に入ったので、オーガナイザーとしての力量は相当だったと思われます。
華麗な血と、最上級のキャリア、そして華々しい実績。しかも外見は映画スターばりのカッコ良さ。
“イタリアでもっとも人気のある男”と言われる所以です。