あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

『ペプシマン』キャンペーンの考察

2007-06-08 00:49:40 | 広告の歴史
こんばんは。

昨日の引き続き、今回も広告史に残る有名な作品の考察をしたいと思います。

今回取り上げるのは、あの一世を風靡した『ペプシマン』です。

この広告を手掛けたのは、前回の日清のカップヌードル『hungry?』のグラフィックデザインを担当した大貫卓也さんです。

当時の状況をちょっと整理してみました。

◆クライアントの状況
・クライアントは当時ペプシを販売していた日本ペプシコーラ社
・日本で流すCMはアメリカからそのまま輸入したものを放送
・CMは日本でも人気ランキング1位になるが、商品は売れない
         ▼ 
◆提案
「CMのイメージがいいところはそのまま残して、売れるように変えましょう」
         ▼
◆どうしたらいいか?
・コンビニに行って、ケースを見るとコーラの色は赤色だ
・日本のコーラ市場はコカ・コーラが強く、コーラ=赤のイメージが浸透している
・だったら、ペプシコーラという商品自体をタレント化し、大人気になるしかない
・ペプシマンでおいしさ、爽快さ、カッコ良さ、楽しさ、新しさを表現したい
         ▼
“ペプシを売るという発想から、ペプシマンを好きになってもらうという発想へ”         

大貫さんは以前は博報堂にいた方ですが、独立してからはそれまでの窓口を通した付き合いではなく、企業の全てを見て、信頼してもらわなければならないという状況に変ったそうです。

そして営業の現場等のいろんな場面とも直にやり取りをし、そういうことをつまらないと思わずにちゃんと答え、クライントと良い関係になり、自分も好きなことができ、それにみんなも影響されて、みんなも喜んで売り上げも上がってというハッピーな状況を作り出すことが重要だと語っています。

自己満足な仕事にならないために、こういった“現場感”と問題を見抜く“感性”、そして解決策を組み立てる“論理性(ロジック)”が大事だということを、世の中の成功事例は教えてくれますね。

最新の画像もっと見る