前回の記事の続きで、放射線の限界線量について。
○ベクレル検出や○ミリシーベル測定とか、新聞やニュースで騒ぐ割には、
なかなか具体的な危険度が見えてこない数字です。
ベクレルは物質が放射線を出す力、シーベルトはそれを元に人体に影響を及ぼす放射線量に換算した数字。
100ベクレルなら1秒に100個の原子核が原子崩壊を起こしている状態です。
ちょっと汚い例えですが、
ヨウ素やセシウムなどの放射性核種はウン○に含まれている臭いの元と例えるとお子様に分りやすいかも。
この臭いの元が一秒間に臭いを出する能力がベクレル。
でも問題はウン○よりは臭い匂いの方。
にんにく系や肉系の匂いなど、本当は種類があるけれど、
おなじ土俵で威力を比較したいので、単位を揃える必要がある。
その匂いの強さを数字に置き換えた単位がシーベルトです。
一度にどーんと臭いより、ずーっと臭い方が体に堪えます。
ベクレルをシーベルトに換算する係数は元素ごとに違います。
父が前回採用したのはICRPの表を使ったものですが、
これが正しいかどうかは正確には分かっていません。
ただ、臭いに敏感な人と気にしない人が居るのと同様、
放射線も受ける側の体質によって影響は違うものです。
それに一般基準を設けようとするから、基準が発言者の立場で乱高下します。
そもそも、放射線が人体に対してどのように影響するかデータを揃えるのが難しい。
低Lvで放射線を浴び続けて実際に癌になる様子をモルモットで再現しても、
それが放射線の影響による発ガンか遺伝的に発病したものなのか、
因果関係をなかなか証明出来ません。
100匹でも1000匹でもサンプルを取って平均値で論じるしかないですし、
さらに人体でのサンプル数が極端に少ないのです。
それに実際に生きている個人にとって、平均のデータなどなんの役に立つでしょう。
皆に大丈夫でも、自分にダメなら結局は同じ事なのです。
ただし、チェルノブイリの事例から放射線量とガン発生率は比例するという説があり、 発病は確率の問題で少なければ少ないほど良いものと考えるのが自然だと思います。
中には被曝量が少ないと細胞が活性化されて健康に良いといトンデモ学説(ホルミシス説)もありますが、
これはかな~り眉唾だと思えるのですが...。(でも、原発推進派はこれを使いたがる)
他に、放射線にはしきい値が存在していて、それ以下なら問題なく、
それを超える時点で初めて健康被害になるという考え方もあります。
比例説と結局は基準値を儲ける点では一緒です。
しかし、比例説での基準は被曝メリット(例えばX線検査による病気の早期発見)
と被曝リスクを比較して「ここまでなら我慢できる」というがまん値であるのに対し、 しきい値は「ここまでなら被曝してもOK」という許容値です。
そして、このがまん値を2,400μsv/年とするか5,000μsv/年とするか等は学者により意見がバラバラ。
この基準を自分なりに作る事が行動の指標となります。
ちなみに、
ICRP(国際放射線防護委員会)
職業人 20msv/y=20,000μsv 以下(5年で100msv以下)
一般人 1msv/y以下(250μsv/三ヶ月)
日本政府
一般人
事故以前 2.4msv/y以下(ICRPに準拠)
事故後 20msv以下なら住めるね。子供は..半分の10msvね
福島子供 20msv以下ならOKだから。半分の10って言ったの間違い
(20msvも随分適当な数字だが、子供が半分というのも...
残された寿命に加え、さらに体積の差を考慮すると1/4=5msv以下が適正かな~)
職業人
事故以前 100msv以下
事故数日後~ 250msv以下ならだいじょぶ
最近(4月18日) あれ?足りねぇ。限界上げればいっか...(それ以上を検討中)
どれらを採用するかは自己裁量ですね。
ただ、何度も引用してしまいますが、ICRP発表では1svの被曝で癌になる確率を0.05(=5%)としてます。
(年や時間単位でなく、総量です。比例式を採用)
20人が1sv被曝すると1人が致死的な癌になる計算。
日本の職業人のがまん値250msvを引用し、比例式で計算すると、
1sv = 1,000msv ÷250msv = 4(1svの1/4のリスク)
80人に一人が癌になる計算です。
(確かに「ただちに」影響は出ないと急場を凌いで、
その後に統計を公表しなければ誤魔化せる数字ですね。
この程度の数字では癌と放射線の因果関係は証明出来ないでしょう)
誤解を承知で書くと総量で200msvの被曝を超えるたびに
100面体で1が出たら致死的癌になるサイコロを振るわけです。
10μsv/hの環境に居れば、2年ぐらいでそのサイコロを振る計算ですね。
(200msv = 200,000μsv ÷ (10μ x 24時間) = 833日 ÷365 = 2.3年
これを「心配する必要は無い」とする数字とみるか、
「それでも心配」とみるかは、人それぞれです。
私が以前から言っている「コップの水がもう半分/まだ半分」という個人の判断はここで初めて出てくるのです。
仮説でもこの程度の説明なくして「安全だから」という一方的な報道は本当に残念です。
上記は割とネガティブに数字をいじっておりますが、
これだって解釈によっては安心できる数字ではないでしょうか。
(話はすごくずれますが、1/100を100回降っても必ずアタリは出ません。
確実に当てたければ、130回以上は振らないと99%の人が当たりを引けないのです。
余剰現象があるので。もちろん一発で引く人も居るんですけど...)
ところが、この数字以外にも検討するバックグランドはたくさんあります。
体内に入った放射性核種から発せられるβ線と、大気中から影響を受けるβ線が同じ係数で測れるわけが無い。
そもそも核種の化学的な毒性は?
ここまで検討しないと、まともな判断基準とはならない気がします。
とはいえ、今回も長くなってしまったので、この辺で。
○ベクレル検出や○ミリシーベル測定とか、新聞やニュースで騒ぐ割には、
なかなか具体的な危険度が見えてこない数字です。
ベクレルは物質が放射線を出す力、シーベルトはそれを元に人体に影響を及ぼす放射線量に換算した数字。
100ベクレルなら1秒に100個の原子核が原子崩壊を起こしている状態です。
ちょっと汚い例えですが、
ヨウ素やセシウムなどの放射性核種はウン○に含まれている臭いの元と例えるとお子様に分りやすいかも。
この臭いの元が一秒間に臭いを出する能力がベクレル。
でも問題はウン○よりは臭い匂いの方。
にんにく系や肉系の匂いなど、本当は種類があるけれど、
おなじ土俵で威力を比較したいので、単位を揃える必要がある。
その匂いの強さを数字に置き換えた単位がシーベルトです。
一度にどーんと臭いより、ずーっと臭い方が体に堪えます。
ベクレルをシーベルトに換算する係数は元素ごとに違います。
父が前回採用したのはICRPの表を使ったものですが、
これが正しいかどうかは正確には分かっていません。
ただ、臭いに敏感な人と気にしない人が居るのと同様、
放射線も受ける側の体質によって影響は違うものです。
それに一般基準を設けようとするから、基準が発言者の立場で乱高下します。
そもそも、放射線が人体に対してどのように影響するかデータを揃えるのが難しい。
低Lvで放射線を浴び続けて実際に癌になる様子をモルモットで再現しても、
それが放射線の影響による発ガンか遺伝的に発病したものなのか、
因果関係をなかなか証明出来ません。
100匹でも1000匹でもサンプルを取って平均値で論じるしかないですし、
さらに人体でのサンプル数が極端に少ないのです。
それに実際に生きている個人にとって、平均のデータなどなんの役に立つでしょう。
皆に大丈夫でも、自分にダメなら結局は同じ事なのです。
ただし、チェルノブイリの事例から放射線量とガン発生率は比例するという説があり、 発病は確率の問題で少なければ少ないほど良いものと考えるのが自然だと思います。
中には被曝量が少ないと細胞が活性化されて健康に良いといトンデモ学説(ホルミシス説)もありますが、
これはかな~り眉唾だと思えるのですが...。(でも、原発推進派はこれを使いたがる)
他に、放射線にはしきい値が存在していて、それ以下なら問題なく、
それを超える時点で初めて健康被害になるという考え方もあります。
比例説と結局は基準値を儲ける点では一緒です。
しかし、比例説での基準は被曝メリット(例えばX線検査による病気の早期発見)
と被曝リスクを比較して「ここまでなら我慢できる」というがまん値であるのに対し、 しきい値は「ここまでなら被曝してもOK」という許容値です。
そして、このがまん値を2,400μsv/年とするか5,000μsv/年とするか等は学者により意見がバラバラ。
この基準を自分なりに作る事が行動の指標となります。
ちなみに、
ICRP(国際放射線防護委員会)
職業人 20msv/y=20,000μsv 以下(5年で100msv以下)
一般人 1msv/y以下(250μsv/三ヶ月)
日本政府
一般人
事故以前 2.4msv/y以下(ICRPに準拠)
事故後 20msv以下なら住めるね。子供は..半分の10msvね
福島子供 20msv以下ならOKだから。半分の10って言ったの間違い
(20msvも随分適当な数字だが、子供が半分というのも...
残された寿命に加え、さらに体積の差を考慮すると1/4=5msv以下が適正かな~)
職業人
事故以前 100msv以下
事故数日後~ 250msv以下ならだいじょぶ
最近(4月18日) あれ?足りねぇ。限界上げればいっか...(それ以上を検討中)
どれらを採用するかは自己裁量ですね。
ただ、何度も引用してしまいますが、ICRP発表では1svの被曝で癌になる確率を0.05(=5%)としてます。
(年や時間単位でなく、総量です。比例式を採用)
20人が1sv被曝すると1人が致死的な癌になる計算。
日本の職業人のがまん値250msvを引用し、比例式で計算すると、
1sv = 1,000msv ÷250msv = 4(1svの1/4のリスク)
80人に一人が癌になる計算です。
(確かに「ただちに」影響は出ないと急場を凌いで、
その後に統計を公表しなければ誤魔化せる数字ですね。
この程度の数字では癌と放射線の因果関係は証明出来ないでしょう)
誤解を承知で書くと総量で200msvの被曝を超えるたびに
100面体で1が出たら致死的癌になるサイコロを振るわけです。
10μsv/hの環境に居れば、2年ぐらいでそのサイコロを振る計算ですね。
(200msv = 200,000μsv ÷ (10μ x 24時間) = 833日 ÷365 = 2.3年
これを「心配する必要は無い」とする数字とみるか、
「それでも心配」とみるかは、人それぞれです。
私が以前から言っている「コップの水がもう半分/まだ半分」という個人の判断はここで初めて出てくるのです。
仮説でもこの程度の説明なくして「安全だから」という一方的な報道は本当に残念です。
上記は割とネガティブに数字をいじっておりますが、
これだって解釈によっては安心できる数字ではないでしょうか。
(話はすごくずれますが、1/100を100回降っても必ずアタリは出ません。
確実に当てたければ、130回以上は振らないと99%の人が当たりを引けないのです。
余剰現象があるので。もちろん一発で引く人も居るんですけど...)
ところが、この数字以外にも検討するバックグランドはたくさんあります。
体内に入った放射性核種から発せられるβ線と、大気中から影響を受けるβ線が同じ係数で測れるわけが無い。
そもそも核種の化学的な毒性は?
ここまで検討しないと、まともな判断基準とはならない気がします。
とはいえ、今回も長くなってしまったので、この辺で。