矢車草の咲く道を。

アートで穏やかで豊かな暮らしを。

障がい児と臨床美術〜《さつまいもの量感画》〜

2016-10-06 11:19:59 | みんなの美術
障害児通所支援事業所での10月最初の美術教室は、

『臨床美術』プログラム で、

【サツマイモの量感画】

をしました。



サツマイモにだって描いちゃうぞ〜 知的障がいのある7歳のR君は、なんと川越のキャラクター「ときも」が大好きなんだそう うーん、芋版とかもできそうね! 粘土でも作れるかもしれないね







スタッフさんと一緒に制作するのも、スキンシップになって良いね〜



さつまいも!



ハサミの使えない子どもには、スタッフさんが寄り添い手伝ってくれます。




あたしはこうがいい❗️ とちゃんと主張するMさんを、ちゃんと尊重する。

達成感を得て、次へとステップだ!

作品完成したMさんは次は自由画をたくさん描いたね






Mさんの声が聞こえるよう… わたし・お花・大好き・なの



サツマイモをじっくりと触り、嬉しそうにニコニコした笑顔になっている子どもたち


先ほどのR君も、完成した後は大好きなお絵描きを始めて…



まだ途中だから、お家に持って帰って続きを描くんだね

大きな紙に絵を描くって気持ちがいいよね。 けっこうな運動にもなるし、集中するし発散もできちゃうからね


私にとっての臨床美術は、自由に表現するためのきっかけづくりであって
脳のウォーミングアップなんですね。 観念や既成概念でガチガチコチコチになった頭が刺激されることによってほぐされてしなやかにのびてゆくような感覚

えっ、これでもいいんだ とか ふ〜ん、そんな見方もあるんだぁ… とか、
わあ!何この画材? 始めて見た。面白い! などなど、いろ〜んな気づきや発見を促してくれるものなんです。何より人と違ってていいんですよという肯定感が込めらているので、自分オッケー力が高まります


美大(短大だからあっという間)時代にデッサン力無し、下手、講評会での胃が痛くなる思いを経験した自分にとっては長くコンプレックスになってたけど、
臨床美術は、人と比較しない、評価しない、良い部分を伝えてくれるから安心して制作できるのが嬉しくてシンプルに楽しいのです。




何より臨床美術士自身が最も大切にしているのは…

いてくれてありがとう の マインドです。


ここに来てくれてありがとう
ここにあなたがいてくれるだけで私は嬉しいのです


条件付きではなく、あなたの存在そのものをまるごと愛す 心を持って、人間に向き合い共に生きていけたら幸せです。





※臨床美術についてはクリニカルアートのカテゴリーをご覧下さい。