矢車草の咲く道を。

アートで穏やかで豊かな暮らしを。

障害児アートセラピー

2016-03-04 17:20:21 | みんなの美術
放課後等デイサービスでの
アートセラピー


半年ぶりに会うK君(小学5年生)は
玄関前で、家に帰りたそうにして落ち着かず、スタッフの方にママに迎えに来て欲しい!とグズってました。


そっかぁ~、帰りたいのね~、ママがいいよね~


お絵描きでもする~?

と声かけして私は先にホールへ入りました。


…しばらくしてからK君が入ってきました。様子を見ていると…

ブルーシートにくるまったり、新聞紙をかぶったり、コンセントの周りを粘土で囲んだり

と、内面に抱えているモヤモヤした感情を、行動で表現し始めました

ここで肝心なのは、本人が発散させている事を止めさせないこと。

これができるかどうかは、施設のスタッフの方のアートセラピーに対する理解があるかどうか、に拠るところが大きいなぁ、と痛感します。

アートセラピー(アート療法)
作品を完成させることよりもプロセスを重視して見守ることで、子どもの内面や
溜まっているものを吐き出し

循環させることを目的としています。



いつも粘土を気持ちよさそうに触り、満面の笑顔のAさん

今回はスタッフとのコラボで、ひと足早くが咲きました



スタッフさんのアイディアです これもコミュニケーションですよね、ステキです


自由創作が大好きなi君(幼児)は、
お話しを作る天才です‼️



ねぇねぇ、来て! と呼ばれてそばに行くと、これはねー!物語が展開し始めます

i君の中では言葉で言い尽くせないほどのストーリーが頭の中を駆け巡り、頰を蒸気させながら喋り、自然と作品とシンクロしてくるのです

まさに自由創作の醍醐味‼️


みんなひとしきり創作に没頭した後は

なにか、すっきりした表情に…


アートセラピーの現場では、とにかく子どもたちはよく喋ります

私はそれを、そばで聴き・受け止め、
会話に参加していきます。時に、
スキンシップも交えながら…


先ほどのK君は、後半はひたすら集中して絵を描いていました
やはり、自分の中にストーリーができていて、時に言葉で説明しながらどんどん描いていきます。
絵を描きながら、周りにいる人と関わろうとしているのが分かります



K君は私の帰り際に自分の自由帳を見せてくれ、ここにサインして!と求めてきました。

いいよ
とノートにサインをすると…

大好きだよ! と、
ハグされました

スキンシップ、大事です


子どもは、表面上ではわからない、
こころに様々な思いや気持ち、葛藤を抱えていたりします。大人も同じですけど。

アートはそういったものを、見える化してくれます。

声にならない声を聴く

それが私の役割

そして、子どものこころの声を、養育者の方へ、代弁者として伝えていけたら
、と強く思うのです