パンセ(みたいなものを目指して)

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都合の良い数字が世間ではまかり通っている?

2023年12月12日 09時55分15秒 | あれこれ考えること

東京オリンピックもそうだったが大阪万博も予定された金額を
大幅に上回る事業費となっている
それは、例えばウクライナ戦争とか円安のせいで
どうにも対応できない仕方ないことだったのか?
と考えてみると、実は最初からこの程度の金額はかかることは
分かっていたのではないか?と思うことがある

目安となる数字は、都合の良い数字にして提出されるのが常なのではないだろうか
補助金を受ける事業の申請書は、画期的な事業であること、市場規模の大きなこと
採算は初年度には難しい数字でも、数年後には十分元が取れる可能性のあること
更に雇用促進に効果のあることなどが書かれていなければ審査がパスしない

だから、どうしても書類にはパスするような数字を出してしまう
オリンピックならコンパクトな経費のかからない事業ということを
説明できる数字をIOCにも提示して開催に関するエントリーを行う
多分、万博も似たようなものだろう

我が市の大きな事業である給食の共同調理場建設に関しては
各校で古くなった調理場を個々に改築・営繕していくよりは
一箇所で作って各校に運ぶ方が安上がりだと行政から説明された

ところが、これはいつの間にか怪しいものとなった
各校が給食を受け入れる場所の改築費用が最近明らかにされたが
これが思いの外かかるのだ
この受け入れ施設の改装にこれだけの費用が必要とする話は
聞いてないぞ!といえるものだった


各校の改修より一箇所の方が安上がり
それは共同調理所で仕方ないとする理由の1つだったが
(その他も理由があり、それは納得できるところもあった)
実態は、共同調理場で運営していくにしても
各校は受け入れ施設の改修はしなければならず、
最初の経費比較の時にはこの数字は入れられていないか
あるいは低い数字のものにされていたと思えてならない

違う話でも似たようなことがある
新東名高速道路を利用した新城・長久手の高速バス事業は
当初国からの補助金を事業の半分もらえる実証実験という形で行われ
そこには申請書類に必要な市場性とか目標数字(KPI)が書かれていた

だがそれらの数字が書かれているが
それがリアリティのある数字かどうかは別問題だ
実際のところ初めてこの数字を知ったときから、
それは絶対達成不可能な数字だと思われ、数年間の結果もそうだった

申請書類には、現実的なシビアな数字ではなく
可能性と希望を含めた大きめのパスする数字を書く
現実はこんなものだと思う
これはオリンピックや万博の現実と同じだ

だが面倒なのは、一旦お上が認めたものは
それが曖昧な数字だったとわかったとしても
事業の訂正はできないと思えてならない
(認可した方のメンツもあって)

利用率とか採算性などをあげて道路や街なかの地下駐車場を作るときも
これら数字は現実を反映していないことが多いらしい
作ってみれば「それ見たことか!」の数字しか達成されないことが多い
(近隣都市の駅西駐車場もそんなところだが)

つまりエントリーする場合は、数字は案外いい加減な数字が独り歩きすることが多いようだ
ここからはうろ覚えの話だが、アメリカではこうした新規事業の補助金申請(?)は
地方自治体ではなくてコンサルタント業者が行うとある本にあった
地方自治体は自分に都合のいい数字をあげてくるので、それは信用できない
だから客観的な立場のシビアな数字を掲げられるコンサルタント会社経由にした方がマシ
というわけだ
そして事業が行われた時に、コンサルタント会社のあげた数字が実態とかけ離れていたならば
このコンサルタント会社は今後公的に採用されないことなり
必然的にコンサルト会社は実態を反映する数字を挙げざるをえないということらしい

それにしても数字というのは勝手に独り歩きする性質のものだと思う
その数字を正当性と言うよりは、いったん表に出た数字は
根拠もなく正当化され、一旦正当化されると、何が何でもそれは
いつまでも信頼にたるものとされる

ということで、本当は何事も最初のチェックが肝心ということだが
そのチェックをするのは、、誰なんだろう


いつものまとまらない話


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