パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

失恋の歌(あるいは喪失感を感じる歌)

2023年09月23日 09時13分30秒 | 音楽

リタイア生活に馴染んでくると社会的な感覚が薄れていく
特に次々に噴出してくるビジネスアイデアなどは
仮に現役だったら積極的に取り組むか
それとも慎重に構えるかどっちなんだろう
と考えたりするが、実感としてはリアルな感じはない

職人であったバッハは、今でこそ音楽の父として崇められているが
死後長いこと忘れられていた存在で
メンデルスゾーンが「マタイ受難曲」の再演を行い
再評価のきっかけを作ったとのことだ

でも、素晴らしい音楽がなんで忘れられたのか?
と想像してみるとわかる気もする

職人バッハはその作曲能力の高さ故に一般人には
理解し難い音楽になりつつあったのではないか
(世間はもっとわかりやすい音楽を要求していた?)
未完に終わった「フーガの技法」などは誰かのために作った
と言うよりは自分自身のために作ったような気がする

リタイア生活をしてるとわかるが
あえて世間に合わせるという気が希薄になってくる
そして自己完結といえば言葉がいいが
少しづつ自分以外のことに無関心になる
その傾向がバッハにもあったのではないか?
と思ってしまったのだ

急に話は変わるが、最近聴くクラシック音楽以外の曲は
懐メロと言われるものをYoutubeで選んでいる
そこで、不意に昔の曲は失恋の歌が多いな!
と気づいた(今も残っているのは)
失恋でなくても喪失感を感じさせるものが
年齢を重ねた身にもリアルな感覚で迫ってくる

今の音楽界も同じように失恋の歌とか喪失感を感じるものが多いのだろうか?
今の音楽には全く疎いのでさっぱりわからない
でも雰囲気としては元気なポジティブな雰囲気の曲が多いように感じる

身体がエネルギーに溢れ、次々に生まれる新しい音楽を味わう若者は
後悔の念と戻らない時間への追憶を呼び戻す懐メロといわれる音楽を
どんなふうに感じるのだろう

例えば浜田省吾のこの曲とか、伊勢正三の曲とかはどう感じるのだろう

片想い (ON THE ROAD "FILMS")

イルカ&伊勢正三/ 雨の物語

今の若者がいつか懐メロを聴く年齢になったら
その時はどんな曲が選ばれるのだろう

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