日本対スペイン戦をamebaでもう一度最初から見た
結果はわかっているので安心して見られるが
リアルタイムの時と印象が少し違う
最初は第二戦のスペイン対ドイツ戦を見ているので
あのレベルのチームにはとても勝てない!と思っていた
そのくらいハイレベルな戦いで、日本はまだまだ!
と思わざるを得なかった
だが勝負は相手があってのこと
たしかにスペインはポゼッションは高かったが
こうして再度見てみるとものすごく怖いということはない
今のスペインにはシャビもイニエスタもいない
そしてあのようなポゼッションサッカーに対する免疫も
各チームができている
それは日本もそうだった
守り中心で行く手段は南アフリカ大会もそうだった
勝てないかもしれないが負けない
それに徹したのが南アフリカ大会での戦いだった
重心が下で本当にゴールまでが遠かった
これじゃ勝てない!と思い知らされた本田は
次の大会で前目のプレスなり攻撃的なサッカーを
求めたのは必然の流れだった
今回も重心は下の方にあった
ところが大きく違うのはあの時より推進力があったことだ
カウンターというのではなく、そもそも縦に行く力が強い
伊東も三苫も久保も堂安も、それぞれ違うタイプのドリブラーで
ボールを前に運ぶ事ができる
南アフリカ大会は松井、大久保、本田が前目の選手で
ボールを前に運ぶタイプではない
そして今回のスペインにはイニエスタのような嫌なドリブラーがいなかった
パスとめてパス、そして時々ワンタッチパス、この組立と
第3の動きも視野に入れて細心の注意を払う
そのパターンに慣れると徐々についていけるようになる
後半の日本の守りも良かったが、スペインの質も低下していた気がする
それは前のドイツ戦での疲労がどこかに残っていたせいかもしれない
どのチームもドイツと戦うのは大変だということだろう
今回の日本チームはパスワークのチームだけではない
走力に任せた伊東の突破力
ヌルヌルと相手の逆をとる三苫
足元にボールを置いて取られないドリブルの久保
単純に縦の勝負にでる相馬
こうしたドリブラーの存在が大きいと思う
チームとしての戦い方とか選手に対する好みは国民性が現れる
日本はみんなで戦うようなパスワークが好きだ
だが強豪国のブラジルとなると、パスを基本としながらも
時に強引なドリブル突破を仕掛けてくる
そのドリブルも百人百様で対応が難しい
今回のフランスもエムべパの個人の突破の破壊力がすごい
ドリブルでトライして取られたらカウンターを食らうので
パスでボールを前に運ぶというのは合理的でありながら
そこでの限度を超えることができない
それでもドルブルという武器があるということは
かならずその選手についていかなければならないので
人数をかけさせることになり
うまく行けば数的有利の状況もつくることが出来る
なでしこがワールドカップで勝ったときも
ドリブルで前に行く力が強かった
子供のうちは一人でドリブル突破して、サッカーが面白くて仕方ない
と思うことが多いだろうに、それがいつかみんなと同じ標準化された
普通の上手い選手になっていく過程を見ることが多いが
キャプテン翼ではないが突出したドリブラーの存在価値を
日本は育てていかなくてはいけないような気がする