パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

小室哲哉の報道に思うこと

2018年01月20日 08時49分54秒 | あれこれ考えること

全盛期も好きではなかった小室哲哉
好きでなかったというより関心がなかった
やたらと無機質な繰り返しの多いような音楽が好みではなかった
同じ繰り返しでもサザンオールスターズの「勝手にシンドバット」の繰り返しは
嫌いではないので、繰り返しだけの問題ではないのかも知れない
とにかく生理的に合わない、、って感じだった

関心のない小室哲哉だが、それでも今回の文春砲により大騒ぎになっている「不倫疑惑」
それから「引退」に至るまでのテレビ報道は、少しばかり怒りを覚えるほど違和感がある 
彼の肩を持つわけではないが、彼の複雑な事情も想像できるし、家族の問題だからそっとしておいてやれ、、
たとえ知ってても何もしないのが人の道、、みたいに思っているものだから
何でもかんでも日の下のさらけ出して、反論のしようのないことだからみんなでバッシングするようなところは
正直とても気分が悪い
(だからこの話題になるとチャンネルを変えたりスイッチを切ったりする) 

ただ救われるのは、ツイッターなどではこのテレビ報道などに対してかなり批判的な意見が上がっていることだ
その人達の矛先はメディアの姿勢に向かう
人の不幸を食いものにして、一歩間違えればその人の人生まで大きな影響をあたえることでも「市場価値がある情報」
との(ある特別な地位の人の)判断で知りたくもない人の間にも届けられる
こんなことに単純に「おかしい」と感じているのだ
メディアが報道すべきものはまだ他にもたくさんあるだろう
そちらをほったらかしにして、この様な話題ばかりを追っかけて、、一体、この国は大丈夫なのか、、と少なからずの人が危惧している
そしてそれは、とてもマトモなことだと思われる

ところで少し視点を変えると、この話題をスクープした人物はどのような人だろうか
少なくともこの手の仕事に関してはやり手なのかもしれない
ネタを探す勘、粘り強い行動とフットワーク、良い意味での功名心、そして運
1人のプロフェッショナルの仕事として評価するならば、彼(彼女?)の仕事は優れたものかもしれない
よくよく聞いてみれば、当人しかしていない努力というものもあるだろう

このもしかしたら優秀かもしれない人の仕事、それを提供する(?)のがメディアだが
週刊誌の場合は、情報を知りたい人がお金を出して自己満足的に知ることになるが
テレビとなると何とまあ横着なことに、週刊誌のネタをそのままパクリ
タダで知りたくもないと思っている人のもとにこれでもかと届ける
「他人の不幸は蜜の味」の諺にあるように残念ながら人のなかにはこうした傾向があるのも事実だ
人の秘密を覗き見したい、、そんな気持ちがあるのも否定しない
しかし、それでも、、、そう「それでも」それをしない、、というとても人間的な(全人格的な)判断が
いつの間にかなくなってしまったか、あったとしてもその判断基準はやたら低次元のものになってしまってはないないか

今度は取材した人物ではなくて、それを取り上げると判断した人のことを想像すると
彼(彼女)はこのネタは視聴者が飛びつく話題だと判断する
もしかしたら、そうは思わなかったかもしれないが、
自分たちが扱わなければ競争相手がきっと扱い、扱わなかったために直属の上司から小言を言われることになる
そもそもテレビを見る人達などは、高尚なことを望んでいるわけではない、、などと考えたかもしれない

自分が判断しているようで実は何かに振り回されている
現実は、自覚しているかいないかわからないが、こんなものではないだろうか

それぞれの人間がそれぞれの立場で判断をする
現場で取材する人はその人の全精力をかけて努力する
他人にはどうでもいいことでも、その人にとっては、またある一部の人にとってはとても需要なことだと思われる
(この取材の仕事をする人には、しょうもない話題を追っかけて、、とは思うものの一概に馬鹿にできない)
週刊誌の取材記者はテレビで扱われることを前提にと言うよりは、週刊誌が売れることを望むし
そもそもこの手の話題は、それで終結すべき話題と思われる
ところが爆発力のあるテレビが後追いでそのネタを扱う
話題を扱うかどうかは、テレビ局の都合だけだ
常にネタを探しているテレビ局は競争相手から出し抜かれることに対する恐怖心がある
扱う話題の判断は「うけるか、うけないか」だけ
でもこの勝手な独りよがりの判断、それは実はテレビを見ているあなた方も実はこのようなしょうもない人間なのですよ
と暗に示唆しているようで、そしてそういったことに少しづつ人は気づき始めて嫌気がさしてきているのではないか

人格者ぶるつもりはないが、最近「品のない」行動や報道が多すぎやしないか、、と少し不安になってくる
ホント、大丈夫かな、このままで、、、 




 


 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 読書とは、文字から喚起され... | トップ | 名フィル定期演奏会(春の祭... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

あれこれ考えること」カテゴリの最新記事