パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

サッカーの思い出

2017年12月23日 19時20分25秒 | 徒然なるままに

大掃除をしていて昔の写真を見出した
少年サッカーのコーチをしていた時の写真だ
確か東海市の方面に遠征に出かけた時に集合写真をカレンダーにする業者の人がいて
その見本としてくれたものだ
なかなか進んでやる気にはなれない大掃除でも、こうした収穫があると少しは気分がいい

この写真のなかに今は「教師」という立場になっている人物がいる
彼はそれこそサッカー狂いそのもので、中学にはサッカー部がなかったのでテニス部に入ったが
その理由というのが中学の部活動とは別に活動していた我々が勝手にやっていた
中学のサッカークラブの練習に来やすいクラブだったからという
つまりあまり練習熱心な部活でないから土日の練習はなくて、自分の好きなサッカーの練習にこれる
というのが理由だそうだ
しかし彼は人徳があって乗り気でないテニス部でもキャプテンを任されることになった
そんな彼だがサッカーの思いはとても強く、ある時テニスの試合とサッカーの練習日が重なる時があった
その時彼の選んだのは、、いや選ぼうとしたのは、、サッカーの練習の方
でも流石にこれは親御さんから怒られた
「今回サッカーの練習にいくなら行っても良い。でも以後は絶対サッカーをしてはいけない」
この条件を出されて、かれは渋々テニスの試合の方にでかけた(こちらもホッとした)
そんな彼は高校を選ぶ時も地元でサッカーが強い高校を選んだ 

そう言えば、この写真ではないがサッカー大好き人間は毎年いるもので
やたらとシュートが上手いすばしっこい子がいたが、彼の中学の部活は野球
これもある土曜日、我々のサッカーの練習日と野球部の練習日が重なった
しかも同じグランドの向こうとこちらで、、
少しばかりストライカーの性格をもった彼は野球部の練習をほったらかしてこちらの方に来た(そこには先生もいたのに)
おいおい大丈夫か、、、こちらが心配したが、彼はあっさり「大丈夫」

これらは懐かしい、とても幸せな思い出
彼らも楽しかったかもしれないが自分らもとても楽しかった

ところで、自分はこのサッカーの練習で体罰をしたことがある
コーチ時代の最後の数年は小学校1・2年を担当していたが、この時期の子どもは全く宇宙人だ
全く日本語が通じない、集中力が続かない、直ぐ疲れる、直ぐに喧嘩する、、(でも本当にかわいい)
自分が「ウルトラマン」(3分しかもたないので)と名付けたこの子どもたちに
「なになにしてると、お尻ペンペンしちゃうぞ」と脅した
そして実際にちょっとばかりふざけて他の子に悪影響を与えそうな子に「コラ!」と言って
みんなの目の前でお尻をぺんぺん!とした(もちろん痛くないように)
すると、今度は別の子が「僕もお尻ペンペンして、、」「僕も、、」

そんなこんなで、体罰(?)は全く効果なし
結局のところ子どもたちのお遊びの一つになってしまった
あまり怒ることはなかった自分だが(子どもたちもそう理解していた)それでも時には目一杯怒った
(普段怒らない人間が怒ると恐いらしい)
すると子どもたちは気前悪そうに沈んだ様子でほんの短い時間だけ、でも直ぐに忘れて
(こちらも怒ったふりをしただけだが)

そうだ、こんなことも思い出した
「1.2.3.、、」アントニオ猪木ならこれに続くのが「ダーッ!」となるのだが
1.2年の練習時出てきたのは「1.2.3.こら~!」の掛け声
皆が集中力が欠けてきたと見るや「1.2.3」と数え始めると子どもたちは
2のあたりから声を合わせて、最後に皆で「こら~」と大声で叫ぶ
これも効果があったかどうかはわからないが、なにかとても楽しかったという記憶だけが残っている

最近、駅で大きくなった彼ら(中学・高校生)を見かけるが、なんとなく面影があるが名前が出てこない
だが、もっと困るのは彼らのお母さんのことだ
自分らは子どもたちは見ていたけど、お母さんがどんな人だったのかは全然見ていない
お母さんがたは自分のことを子どものコーチとして覚えているようだがこちらは全然記憶にない 
だから、まちなかで(知らない人から)ちょっと挨拶をしてもらうことがあると、きっと誰かのお母さんだろう
と思いこむことにして、ちょっとばかり笑顔を向けることにしている

一枚の写真から引き起こされた、昔のサッカー絡みの思い出
あるとき社会人になった子どもが「あの時、なんか楽しかった」と練習してた頃のことを思い出して言った
そんな発言をするタイプの人間ではないと思っていたのでこの発言は意外だったが
もしかしたら自分らにとっては最高の褒め言葉だったのかもしれない
(こちらも楽しかった)

 

 


 



 

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