パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

新城吹奏楽団 第86回定期演奏会

2017年12月10日 16時13分04秒 | 見てきた、聴いてきた(展示会・映画と音楽)

チケット代金 700円
電車等の交通費もかからず、一時間半しっかり楽しめる新城吹奏楽団の
定期演奏会に行ってきた

昨年初めて聴きに行って、そのときのプログラムはモーツアルトの20番のピアノ協奏曲の第2楽章
同じくモーツアルトのクラリネット協奏曲の第3楽章
そしてショスタコーヴィッチの5番の交響曲の大いに盛り上がる第4楽章、その他でとても感動した
上手い下手というのではなく、音楽してる、音楽に飢えてるみたいな感覚で
その時から次も行こうと決めていた

今年のプログラムは

ベートーヴェンとブラームスの作品を中心にした構成
このプログラムを見ただけで、この演奏会が成功裏に終わると思われた
最後のブラームスの4番の最終楽章は金管が頑張る曲で
演奏者もきっと楽しいに違いなく、それを聴いてるこちらも感動することが予想できたからだ

覚えているうちに感想を
最初の曲「ゆう」は初演の文字がある
昨年も初演された曲があったが、それは調もリズムもハッキリしないような難解なイメージの現代音楽だった
今年の曲も現代音楽の響きだったが、昨年ほど難解な感じはしない
金管が頑張る部分があってもメシアンのような響きではなく、日本人の音色だと感じられた
時折ショスタコーヴィッチを連想させる部分があった
おいしいメロディのない音響・和音中心のこうした現代音楽も実はそれなりに楽しみにしていた
今の人間にしかわからない感覚は実は現代音楽しか表現し切れないかもしれないと思ったから

2番めのA.リードの「ジュビラント序曲」はとても音が良く鳴る音楽だった
最初の曲と比べると前に出てくる音の色彩・賑やかさがぜんぜん違う
どちらのほうが良いというのではなく、曲の個性の違いなんだろうが

2部はベートーヴェンの作品
「エグモント序曲」最初の和音からベートーヴェンの個性がきっちり現れている
真面目な音楽だが、それでも中間部は聴きやすいメロディがある
弦楽器があれば チェロが奏するところで、普通の編成の演奏に慣れていると
少し違った印象を持つが、そういうものと思えば特に違和感までは至らない
最後のほうでテンポは早まるパッセージのがあるが、他人事ながら少し心配してしまった
うまくやりきれるかな、、と(フルトヴェングラーの猛烈なスピードアップの演奏が記憶にあるので)

ピアノ協奏曲は、最初の出だしに部分で、管楽器というのは音程をキープするのと
小さな音で演奏するのは難しいんだなと実感した

第3部はブラームスの作品 
まずはハンガリー舞曲を4曲
1番は流石にフルトヴェングラーの演奏のようにテンポがとてつもない変化があることはなかった
その分安心して聴けた
有名な5番は、ふわっとゆっくり表情豊かに開始された
あっさり楽譜通りスピード感をもって始められる思ってたので少し印象に残った
(なるほど音楽の解釈とはこういうことか、、)

最後の4番の第4楽章
これは最初の音から音色が違った
熱気があるというか、充実しているというか、多分いちばん多く練習しているんだろうな
と勝手に想像した
この楽章はめったに主役になれない低音部を支える楽器群も主役になれる部分がある
フルートも緊張感たっぷりのソロのシーンも有る
弦楽器がないので部分的な音色は違うけれど、その弦楽器の編曲されたパートを
クラリネットが必死に吹く

音楽の感動ってなんだろう、、聴いててそんなことを考えた
クライマックスの冒頭のパッサカリアの主題がフォルテでみんなで奏される時
なんだか理由もなく涙が出そうになった
そこまで行くと後は勢いに任せて、のりにのって音楽は続く
おもいっきり吹いて、やりきって、幸せそうな奏者の方々、、

ということで、今年もおおいに満足
やっぱり生はいいな
来年も行こう、、 

 


 

コメント
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