DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

生きる(40)

2015-05-18 11:15:12 | ButsuButsu


大阪都構想が否定された。

民意とはこのようなものだろう。

人は、将来に不安があり、相手を信用できないときに、現状維持を望む。

特に、指導者が上から目線の時には、この傾向が強い。

政治家なり官僚なりが信頼されていない場合には、民衆は改革を望まない。

これまでうまくやれてきたのだから、変えなくても良いのではないのか、と思う。

そこを変えるためには、目線を下げて、丁寧に説明することだ。

これは、大阪でも、国政でも同じだろう。

憲法改正にしてもそうだ。

多くの人は、今の憲法が現実と乖離していることを知っている。

しかし、変えようとしている人々、政治家や官僚を信用していない。

何が飛び出すかわからないからだ。

だから、変えなくても良いと思う。

変えることのリスクを嫌う。

「少しでも不安を感じるのなら反対を」というキャンペーンは効果的だ。

同じフレーズが、これからも繰り返されることになるだろう。

橋本徹という、指導力のある政治家が去る。

仕方のないことだ。

共通幻想を持ち得なかったことに、最大の敗因がある。

「大阪が沈まないために大阪都が必要」という論理は、不安を掻き立てて何かを実現しようとする。

しかし、実現しようとする「大阪都」の将来が見えない限り、それは不安の拡大でしかない。

新しい世界へジャンプするには、着地点を明確に示す必要がある。

そうでない限り、弱者はジャンプしない。

奇しくも橋本さんが語っていたように、「民主主義はすばらしい」の言葉に尽きる。

良い意味でも、悪い意味でも、そうだ。

否定した以上、何が起こっても、納得するしかない。

それが民意だ。

橋本さん、長い間ご苦労様でした。


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