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安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

カインとセツの系図  05 二つの系図 05 なぜイスラエル民族は王国を建設せず町を建てたのか

2024-04-27 04:00:00 | 世界の初めを知ろう 創世記
創世記
4:17 カインは妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。

カインは町を建てていたが、その町を息子の名前にちなんでエノクと名付けた。

 4:18 エノクにはイラドが生まれた。イラドはメフヤエルの父となり、

メフヤエルはメトシャエルの父となり、メトシャエルはレメクの父となった。

 4:19 レメクは二人の妻をめとった。一人はアダ、もう一人はツィラといった。

 4:20 アダはヤバルを産んだ。ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった。

 4:21 その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった。

 4:22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。

彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。

トバル・カインの妹はナアマといった。

 4:23 さて、レメクは妻に言った。「アダとツィラよ、わが声を聞け。

レメクの妻たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。

わたしは傷の報いに男を殺し/打ち傷の報いに若者を殺す。

 4:24 カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

 4:25 再び、アダムは妻を知った。彼女は男の子を産み、セトと名付けた。

カインがアベルを殺したので、

神が彼に代わる子を授け(シャト)られたからである。

 4:26 セトにも男の子が生まれた。彼はその子をエノシュと名付けた。

主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。

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聖書の記録を残したイスラエル人は、

周辺の巨大帝国の記録が王国の建設から始まっているのですが、

町の建設から始めているのが特色なのです。

その意味するところは、文化の発生を問題にしているからです。

そして同時に職業文化について問題性を見ていたのです。

カインは農業で、そこから職業が分化していくのです。

創世記2章では、エデンの園の管理を任せられています。

これは農園の管理ではありません。

いずれにせよ神からこのような仕事を任せられたのです。

そして多様な仕事の始まりが17節以降の系図となっています。

そこには王国は一つも出て来ません。

しかも、後にイスラエル民族はカナンに進出しますが、

王国は建設されず、士師たちの支配、各部族の共同体といいますか

連合体が長く続きます。

ようやくサウルが初代の王に選出され、その後、ダビデ、ソロモンと続き、

王政が次第に確立されていきました。

しかし、それもわずか500年間で王国は崩壊します。

周辺に強大な大国が次から次へと誕生し、政治的な圧迫を受け、

北イスラエルがアッシリア帝国に滅ぼされ、

残った南ユダ王国はバビロニア帝国に支配され、

主だった指導者はことごとく捕囚となってしまいます。

それまでに至る記録の始まりが

創世記など長い記録が聖書に収められているのです。
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