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安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

新約聖書の世界 54 新約聖書時代背景 14 新約時代の幕開け 14 ユダヤ教の成立 07 ユダヤ教の様々な適用法の誕生 01 モーセ律法以外の様々な慣習法 

2024-09-13 04:00:00 | 聖書入門 新約聖書
ユダヤ教は書き物の宗教です。

特に新約時代前後から4世紀にかけて下記のような文書が誕生していきます。

そして様々な律法解釈、日常生活への適用法が誕生していき、

律法学者が誕生します。

この学者たちは法律家であり、宗教家だったのです。

そしてモーセ律法以外にも慣習法がまとめられていきました。

1・ミシュナ

(ヘブライ語: 「反復」の意)です。

紀元前6世紀 - 後1世紀の時代にユダヤ教の指導者・ラビによって

行われたトーラーに関する註解や議論(口伝律法)を集成した文書です。

ユダヤ教ではモーセ五書に次いで重要とされています。

1世紀末から2世紀ごろにアキバ・ベン・ヨセフが集成し、

そののち3世紀頃にユダ・ハナシーによって引き継がれ集大成されました。


2・タルムード

(ヘブライ語:「研究」の意)。モーセが伝えたもう一つの律法とされる

「口伝律法」を収めた文書群です。

6部構成、63編から成り、ラビの教えを中心とした

現代のユダヤ教の主要教派の多くが聖典として認めており、

ユダヤ教徒の生活・信仰の基となっています。

ただし、聖典として認められるのはあくまで

ヘブライ語で記述されたもののみです。

他の言語に翻訳されたものについては意味を

正確に伝えていない可能性があるので、聖典とはみなされていません。

エルサレム・タルムード(英語版)と対比して

バビロニア・タルムード(ヘブライ語版)と呼ばれることもあります。


3・タルグム

(ヘブライ語: 解釈の意味、英語: Targum)は

ユダヤ教の会堂でヘブライ語の聖書を詠唱する時に、

各文章または段落ごとにヘブライ語が分からない会衆のために

彼らが理解できるアラム語で解釈することを意味します。

これは紀元前1世紀ごろ、ヘブライ語がユダヤ人の

学校・礼拝時だけの言葉になり、平素は親近関係にある

アラム語で生活するようになったので、こうした習慣ができたようです。

そしてタルグムを書くことは、初め禁止されていました。

紀元後1世紀中葉にはタルグムの書き物が出始めても、

宗教指導者たちは正式なものと見なさなかったのですが、

その後、バビロニア・ユダヤ人がタルグムを正式なものとして

認めるようになり、現在でも、イエメン・ユダヤ人の礼拝には、

タルグムが典礼に入っているようです。


4・ミドラシュ

ヘブライ語で、「捜し求めるもの」の意味。

聖書解釈法「デラーシュ」と、そこから誕生した文学ジャンルの一つです。

デラーシュとはミクラー註解法の一つで、意味の解説、

隠れた意味を探るなど、決して字義通りではない聖書解釈のことをいいます。

しばしば、文字に書かれていること(ペシャート)とは

まったく異なった内容の解釈を引き出すこともあります。

ミドラーシュ・ハラーハー 

 トーラー(創世記を除いた4書)のタナイームの注解書群。

タルムードとは関係がないものです。


・ミドラーシュ・アッガーダー 

(「語りのミドラーシュ」、物語ミドラーシュ):5世紀から16世紀に亘り、

膨大な数のミドラーシュが誕生しました。

単にミドラーシュといえばミドラーシュ・アッガーダーを

指すようになっています。 

トーラー・シェベアル=ペの成文化された形ともいわれています。


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