太った中年

日本男児たるもの

近代の残忍性

2009-09-20 | weblog

岸田氏は
精神分析の研究家で、
「人間は本能が壊れた動物である」との理論を基点に、
人間は本能ではなく「自我」に基づいて生きているとの
自説を展開しています。

個人でも国家・集団でも
「合理的、原理的目的で動いているのではなく
幻想に基づいた不合理な動機で動いている」
というのが氏の唱える「史的唯幻論」。

国家の場合でも、国体(国の形態)やアイデンティティーなど
集団としての自我が、国家や民族を動かしている、と説く。

こうした自説を展開する中で、人類の発生過程から説き起こし、
黒人と白人(ヨーロッパ人)の人種間闘争や民族・宗教問題に
踏み込んでいきます。

岸田氏によると、 黒人のアルビノ(白子)として誕生した白人は
虐待・差別され、肥沃なアフリカの土地から
地痩せたヨーロッパに追いやられた最初の「被差別人種」とみる。

太古より差別され、貧窮の生活を強いられて
悲惨さを味わったヨーロッパ民族は屈辱感、劣等感、被害妄想に襲われる。

それが復讐欲や残忍性となり
「近代においてヨーロッパ民族の世界征服と
他民族に対する植民地化へと向かわせた動機だろう」と推論した。

こうした人類・民族の歴史を振り返りながら
近代日本の生成過程に目を向けていく。

1853年のペリー来航により「無理やり開国を迫られた」日本は、
欧米列強に追い着くため国力を増し、
日清、日露戦争を勝ち抜いた経緯を解説。

さらに敗戦後の日本の状況に触れ
「戦前とは逆に国の誇りを失ってしまった」と慨嘆する。

(以上、パワーレクチャー 世界史と近代日本 より転載)

今更ながら史的唯幻論を説く岸田秀氏はフロイトに多大な影響を受けた心理学者。上記の歴史に起源を求める方法論もフロイトの名著「モーセと一神教」に依るものだ。さて、以前、我がフィリピン人妻が子供の頃お婆さんから終戦時残留日本兵が村民を虐殺した話を聞かされ、日本人は残忍な民族だと思い込んでいることをエントリーした。それが事実でないにしろ戦争自体が残忍な行為であるから欧米列強が持つ近代の残忍性まで日本は模倣したのだ。で、敗戦後日本は平和裡に経済発展して豊かになったことを妻に説明すると「日本人はお金持ちになってアジアの女性を買い漁っている」と日本人好色論を展開した。岸田秀氏は日米関係について「日本はペリーの砲艦外交によって強姦されたのに米国の愛人のように振舞い続けている」と分析しているから、まあ、強ちウソとも言えない。いづれにしろフィリピン人妻は日本人に余りいい印象を持っていないようだった。

 

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やはり、亀ちゃんとムネオハウスが面白い。

 

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人権擁護法案と共に危惧している。