またこの議論。。
今日、読売の社説で「TPP参加が日本の成長に不可欠だ」とあったのをみた。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20111005-OYT1T01444.htm
日本の成長とは
日本経済の成長なのか、それとも日本社会維持のことなのか、
一体何を言っているのかわからない。。。
だけど、私は日本経済と人々の安定的生活の持続にはTPPは不可欠だとは思わない。
TPPに条件なく参加すれば安い食品が入ってきて農業は必ず衰退する。
TPPに参加して工業系では利益が出るといっているけど、
関税があろうがなかろうが、海外に売るには安くなければ売れないという事だ。
99%の人口が低所得者と過程すると、
彼らの収入で手に入り、かつ満足できるものを生産しなければ大きな利益を上げることができない。
99%の人が求めているものは高い技術よりも、
手に入れる事が可能で満足できるものとなるでしょ?
技術ではもう勝負できないという事なのだから、
関税分の値段を下げたその後、さらに安い値段のものがでてくれば売れないという事。
この過去5年、10年で1つの機種がロングセラーになったものは?
壊れたらもう使えない、そういう商品を世の中に出す。
これが今の日本の技術。
日本が昔目指していた技術を捨てたことで日本はもう戦えないのではない?
良い物を長く愛用でくる商品を作り続ければ、
多くの中小企業もコストを抑え事業維持が可能だったのではない?
日本の産業衰退は1%の大手の暴走化した発展計画にあったのではない?
それにTPPに参加して関税分をさげたとしても、商品の生産拠点が日本とは限らない。
当然、失業率と高齢化が進めば人々の生活も自然と貧しくなる。
そうすると日本で売れるものは今よりももっと品質より値段に重視される。
今試算されているものより農業は衰退すると思う。
TPP参加することによって、農業と工業のどちらとも衰退する可能性の方が高いのが
本当の試算結果なのではないのだろうか?
TPP参加によって農業が良い結果になる事を想像しよう。
外国で日本の物が売れる可能性は、2つしかない。
安心安全を売りにする、或いは、とにかく安いものを売る。
安い物では無理があるので安心安全を売りにするという事だけだと思う。
そうすると、手間隙掛けて生産するより無いか、
生産設備を向上させ大量生産、24時間生産。
どちらにしても生産コストは高くなる。
そうなれば、日本では高くて売れない。
だけど、安全安心で勝負できるかといえば、誰がそんな高い食品を今買うだろう?
残念だけど、福島原発以降、それはゼロの可能性に等しいと。。。
なので、日本の農業は細々と経営するしかないということだ。
今は放射能のせいで高くても安全な物を買う消費者もいるけど、
生活水準と将来設計の変化でいつでも状況が変わる。
TPPに参加しないと大変だという人達は、
皆がTPPに参加するから、
取り残されるんじゃないかと思うから、という考えが殆どだ。
やめたくなったら途中で辞めるという考えも発言している人がいるけど、
それは相手にとても失礼だ。
どうしてもやめざる終えない状況が迫ったのではなく、
始める前にそういう考えを持って参加する、
これは相手にとっては、「そういう考えなら初めからやめてくれ」となるのが当然。
そういう政治がした事が今の日本。
いい加減な考えで決断するのはやめて欲しい。
話しが煮え切らないなら、煮え切るまで答えを出すな!と言いたい。