こばなし

日々のよしなしごと

サルバドールの朝 SALVADOR

2007年09月30日 | 映画
『デッドマンウォーキング』、『白バラの祈り』につづく衝撃の感動作
第59回カンヌ国際映画祭 ある視点部門正式出品作品
第21回ゴヤ賞 11部門ノミネート
2006年/スペイン/カラー/135分/
配給:CKエンタテインメント

〈解説〉
1970年代初頭のスペイン、フランコ政権末期。MILという「世界を変えよう」と闘志に燃えた若者たちのグループがあった。彼らは労働者闘争活動に資金を提供するため、強盗を繰り返し秘密警察にその身を追われていた。そんなある日、悲劇が起こる。彼らが捕獲されようとしたその時、不慮の発砲が起こり若い警部が死亡。この一件で引き金を引いた少年サルバドール・プッチアンティックは正当な裁判もされなぬまま死刑を宣告される。
この物語は、死刑執行までの残された時間の中、家族、親友、恋人、弁護士、さらには刑務所の看守までもが彼を愛し、不当な死を回避する為戦い続けた実話である。
サルバドール役にはヨーロッパ全土を股にかけて活躍する実力派ダニエル・ブリュール(『グッバイ・レーニン』)。彼の元恋人役に『トーク・トゥ・ハー』での息を呑むほどの美しさが記憶にああらしいレオノール・ワトリング。史実を入念に調べ上げ、ドラマティックな真実を浮かび上がらせたのはスペインの俊英マヌエル・ウエルガ監督。
「人が人を裁く」というテーマに正面から取り組み『デッドマン・ウォーキング』以来の傑作を生み出した。愛する者に見守られながら近づいてくる理不尽な運命の瞬間。

〈スタッフ〉
監督:マヌエル・ウエルガ
脚本:ルイス・アルカラーソ

〈キャスト〉
ダニエル・ブリュール
レオノール・ワトリング
イングリット・ルビオ
トリスタン・ウヨア

サルバドールの朝 - 映画作品紹介 CINEMA TOPICS ONLINE



今ミャンマーで起きていることも重なって、
とても考えさせられました。
絶対的な権力や、暴力的な力は、
あってはならないもの。
そんなものがあったら、絶対にみんな幸せになんてなれない。
だから誰かが動かなければ。
何もしなければ、何も変わらない。
怖くても、死ぬかもしれなくても。

サルバドール達のしたことは、
すべて正しかったとは言えない。
それでもサルバドールが死ぬ必要なんて、
そんなものは絶対になかった。

恋人のマルガリータに銃を見せて、
「恥じる事は何もしていない」
そう語ったサルバ。
愛しくて、悲しくて、涙が出てきた。

看守のヘススの息子は失読症。
「『きちんと治療をすれば文字を書けるようになるし、
勉強だってできるようになる』
そうあいつ(サルバ)は言うんだ」
ヘススが本当に嬉しそうに話すので、
心がほっこりした。

死刑執行12時間前から、わたしの涙は止まらなかった。
ずっと「いやだいやだいやだ」って、
心の中で唱えてた。

サルバを助けるために、たくさんの人が動いてた。
みんなが最後まで助かることを信じてた。
天国のママがそんなこと許さないって。

処刑場に連れて行かれるとき、
自分を捕まえた警察と目が合い、
「満足か」
と笑うサルバドール。

処刑後、激怒したヘススが叫ぶ。

「くたばれ! フランコ!!」

嗚咽が出るほど泣いた。

サルバドールは、
暖かさと、
冷たさの中で、
息を引き取りました。

サルバドールの死によって、
人々は再び行動し始めました。

「名声より、ここを出たい」

サルバドールの願いは届かなかったけれど。

サルバドールの家族は、
今でも不当な裁判の再審を求めて活動しているそうです。

とてもいい映画でした。


サルバドール役のダニエル・ブリュールの演技は素晴らしくて、
しかも好青年だし、ファンになりそう…。
観ていて本当に、愛しくなりました。
ミニシアターの映画は、
大抵キャスト全員の演技が良い気がする。

ボブ・ディランを使ってたのは、
予想通りよかったな。


なんだかすごく、
好きな人に会いたくなりました。
悲しい結末だったけれど、
愛しさに溢れた映画だったから。



私たちは決して、あの朝を忘れない
哀しくも切ない、けれど
愛と希望をくれた
“サルバドールの朝”を──

パンフレットより抜粋


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