Nyancoin Bakery / 江都屋

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階段の登りかた

2009年09月20日 15時42分28秒 | ヨタ話/写真
 
 階段の登りかたなぞ誰でも知っている、などと軽視してはいけない。その「誰でも知っている」という先入観が何につけ、人が何かを学ぶ際の隠れた障害となるのである。

 左右の足を交互に一段づつ踏みしめ、身体を上方へと進行させる。言ってしまえばそれだけのことではあるが、観察してみればそのフォーム、タイミング、力加減は人それぞれ千差万別千客万来である。

 階段を登るということは引力に逆らうということだ。それは当然、疲労を招く。その疲労をなるべく少なく、可能な限り軽やかにトントントンっと登る方法を考察してみよう。

 今、目の前に階段があるとする。あなたはどう登る(登ろうとする)だろうか。たとえば右足を一段目に乗せ、その状態から右足に力を込め、体の他の部分を上方へ運び左足で二段目に着地し、先程と同じように左足の力で体を上昇させ、以後その繰り返しで登っていくのだろうか。残念ながらこれでは非常に効率が悪く、すぐに疲れてしまう。ではどうすればよいのか。

 重心を心持ち前に落としつつ左足で軽く地面を蹴り、一段分だけ体を浮かせ、少し上げた右足で一段目に軽く着地。左足の蹴りで作った上昇の勢いを殺さぬよう右足で軽く蹴る。やはり一段分。そのとき左足はといえば先程地面を蹴った反作用でもって上昇を始めているので労せずして二段目に着地。以後同様に、最初に作った上昇の勢いを殺さずにひょいひょいと登っていくのである。膝を上げすぎてバタバタと音のするような着地では、すでに勢いは死んでいる。腕の振りも勢いを殺す要因となるゆえ、極力腕は振らぬよう。

 この方法では実際は一段抜かしで駆けあがるくらいがちょうどよい。エスカレーターよりも速く登れてしまうのである。階段の上から見る人からは、腕の振りを抑え、体軸のブレなくすたすたと登るその姿はまるでミサイルが飛んでくるようで、あらぬ恐怖を与えてしまうかもしれないが、なに、人を階段の上から見おろす輩など勝手に怖がらせておけばよい。

 この一文がいくらかでも、あなたの階段登りライフを充実させる手助けとなるのなら、それはワタクシにとっても大いなる悦びである。健闘を祈る。

 (どこまで本気で書いているのかは想像にお任せする) 
 

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
階段ダンス!? ()
2009-09-20 20:17:51
階段苦手だす
70過ぎた母親より早く息が切れる始末
ダンスでも勢い使うと疲労度違うし
この登り方、試してみます。

ちなみに一本下駄で階段登るとや坂道登ると超楽らしいですよ
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Unknown (江都屋黄金丸)
2009-09-21 21:35:23
空へ駆け上がるつもりでお試しあれ。

一本歯下駄はたしかに、下手に踏んばると転んでしまうので、逆にこの記事中の「効率の悪い」方の登り方はできない、ということになるのでしょうね。
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はてな (さかみち)
2009-09-26 23:22:44
この記事を読んでから、階段を上る時に意識します。
こうかなと思って腕を振らずに上ったりするのだけど、
足の運びが難しい。
たぶん水の上を歩く方法と似ているような気がするのですが、
ここはひとつ江都屋先生に模範演技を..。
できれは階段の下り方も教わりたいものです。
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Unknown (江都屋黄金丸)
2009-09-30 03:30:10
実のところこの方法で登っても見た目はさほど変わらないのですよね。
コツを一つ。リュックやショルダーバッグなどの荷物を体の前で抱えるようにするとうまくいくようです。重心を前に落とし続けながら登っていく、のです。文章にすると何か変だけれど。

降り方についてはまだまだ研究中でして、まとまったらいつか書いてみたいとは思っておりますが、さていつのことになるやら…
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