妃のスポークスパーソンも「ディオール」とのパートナーシップの噂を否定した。
By Yoko Nagasaka2023/06/21

ヘンリー王子(Prince Henry)、メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)WPA PoolGetty Images
Spotifyとの契約打ち切りが明らかになったヘンリー王子とメーガン妃。その直後に新聞「デイリーメール」などが、妃がブランド「ディオール」とパートナーシップ契約を結ぶという噂を報じた。関係者によると数週間前からロサンゼルスのソーシャライトたちはその話で持ちきりだという。
この噂に「ディオール」が反応した。スポークスパーソンが雑誌アメリカ版『WWD』に対して「メーガン・マークルと交渉中、もしくは締結した契約はない」とコメントしている。また妃と王子のスポークスパーソンも新聞「テレグラフ」に「報道は事実ではない」と否定した。

ヘンリー王子(Prince Henry)、メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)Chris JacksonGetty Images
となると気になるのは王子と妃はこれからどうやって自分たちを売り込み、新しい契約を獲得していくつもりなのか。王室の伝記作家トム・バウワーはテレビ番組「GBニュース」でこれからの2人の戦略について解説した。
「サセックス夫妻は今、自分たちをリブランディングしている。その中で本当に面白いのはメーガン妃がダイアナ元妃になろうとしていることだ」。
バウワーは妃の野望をこう語る。「メーガンは常にダイアナになりたいと熱望していた。ウィンザーという姓を捨ててスペンサー姓を名乗るべきだと王子に提案しているほどだ。そうすれば彼女はメーガン・スペンサーになる。新ダイアナだ」。
妃だけでなく、ヘンリー王子もダイアナ元妃のイメージを引き継ぐことに情熱を感じていると語る。
バウワー曰く「ヘンリー王子が母親の姓を名乗ることはすでに2人以外の人たちとも話し合われている」「2人は積極的にヘンリー&メーガン・スペンサーとして生まれ変わろうとしている。
すべては王室との関係を断絶するためだ。
ダイアナの生まれ変わりが誕生するのだから、サセックス公爵の称号も諦めるだろう」。世界中で多くの人に敬愛されたダイアナ元妃のイメージが手に入るのであれば、爵位はいらないとバウワーは指摘する。
スペンサー姓に変えるとはあまりにも大胆な戦略だが、王室を捨てた王子と妃だから驚きの動きに出る可能性も捨てきれない。ちなみにダイアナ元妃の弟で第9代スペンサー伯爵のチャールズ・スペンサーは以前からヘンリー王子に好意的。
最近も違法な情報収集でタブロイド紙を訴えた王子を応援するコメントをツイートしている。とはいえ元妃の支持者が全員サセックス夫妻に好意的とは限らない。
メーガン・スペンサーを名乗ったら物議を醸すのは間違いなさそう。
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6/19(月) 11:31配信
話題と賛否両論を集め続ける毒舌メディア人

現地時間6月7日、英ロンドンの高等法院前で笑顔を見せたヘンリー王子
違法な手段で情報を収集したなどとして、ヘンリー王子ら4人が英タブロイド紙「デイリー・ミラー」などの運営企業ミラー・グループ・ニュースペーパーズ(MGN)を相手取って起こした訴訟。
英国の主要王族が証言台に立つのは約130年ぶりとあって、6月上旬に英ロンドンの高等法院で行われた審問は世界中で報じられた。
訴訟の基本構図は「セレブ対タブロイド紙」だが、ヘンリー王子にとっては「因縁の相手」との対決という側面もある。その相手とはMGNではなく、ジャーナリスト出身のブロードキャスター、ピアーズ・モーガン氏だ。
ヘンリー王子夫妻を批判するメディア関係者は多いが、モーガン氏はストレートな物言いで旗振り役的な立場にある。ヘンリー王子夫妻が王室を離脱した際は「歴史上もっとも甘やかされた2人のお子様」と切って捨て、メーガン妃の発言に矛盾があれば「プリンセス・ピノキオ」と揶揄。「称号のはく奪」を主張した回数はもはや数えきれない。
現在58歳のモーガン氏がメディア業界に入ったのは80年代後半。「ニュース・オブ・ザ・ワールド」(廃刊)と「デイリー・ミラー」の編集長を歴任したそのキャリアは、不謹慎な記事タイトルやインサイダー取引疑惑、取材対象者とのトラブル、捏造写真騒ぎ(本人は否定)など、まさにタブロイド紙 の紙面そのものだ。
ただし、問題のある記事ばかりを世に出していたわけではない。政治や社会の理不尽な問題を鋭く批判し、庶民の代弁者として支持を集めたからこそ現在の地位がある。
ヘンリー王子夫妻への批判にしても、そもそも庶民の“ニーズ”がなければ注目もされない。
90年代後半から進出したテレビ業界でもブロードキャスターとして活躍。英米両方の「ゴット・タレント」審査員や自身の名を冠した米CNNのトークショーなど、話題の番組に数多く出演している。
また2022年には、クリスティアーノ・ロナウドのインタビューでブリティッシュ・スポーツジャーナリズム・アワードのスクープ・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
2021年3月には、ヘンリー王子夫妻のインタビュー番組に対する批判発言で物議を醸し、長く司会を務めていた人気朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」を降板。メーガン妃本人のものを含む大量の苦情が寄せられたが、モーガン氏は番組での謝罪を拒否して降板を選んだ。
この時に番組内でモーガン氏と口論した相手は、「あなたはメーガン妃から縁を切られた」などと発言した。ヘンリー王子と交際する前のメーガン妃がモーガン氏と面会し、その後に音信不通となったのは有名な話だ。そのため、モーガン氏が恨みを抱いているという見方もあるが、当の本人は「のちにメーガン妃への見方が変わった」と述べている。
話題と賛否両論を集め続ける毒舌ブロードキャスター&ジャーナリスト。そんなモーガン氏にも“アキレス腱”は存在する。ヘンリー王子は、今回の裁判でそれに触れた。
過去の疑惑をふたたび指摘したヘンリー王子
今回の裁判は原告ごとに審問が行われ、ヘンリー王子は「違法な手段で収集された情報」が含まれるとする148本の記事から33本を選んで提示した。
この「違法な手段での情報収集」は、英メディア業界の“悪習”としてすでにおなじみである。私立探偵から情報を買うという行為が慣習化し、情報収集の手段もエスカレートした。
90年代末にこれが発覚すると、政府や警察を巻き込む一大スキャンダルに発展。以後20年近くにわたりさまざまな捜査と調査が繰り返され、多数の逮捕者を出した。
そのさなかにモーガン氏が注目されたのは、取材対象者のボイスメール(携帯の留守電)盗聴をめぐる疑惑。「デイリー・ミラー」の編集長時代に、そうした行為が行われていると把握していたのではないかというものだ。モーガン氏は警察の事情聴取などにも応じ、現在まで疑惑を強く否定している。
話を現在に戻すと、モーガン氏の名前はヘンリー王子が提出した証人陳述書に登場した。いわく、ヘンリー王子夫妻に「恐ろしい個人攻撃と脅迫の集中砲火」を行った人物だ。
その「集中砲火」の理由とされているのは、やはり過去の疑惑。編集長時代のモーガン氏がダイアナ妃やヘンリー王子らのボイスメール盗聴に関わっており、その件を公にされたくないがゆえに「集中砲火」で口を閉じさせようとしたという言い分である。
ただし、今回の被告はMGNだ。過去に認定された違法行為以外を全否定しているMGNは徹底抗戦に打って出た。依頼した法廷弁護士は、「法廷の野獣」という異名を持つ凄腕のアンドリュー・グリーン氏。反対尋問に臨んだグリーン氏は鋭い質問でヘンリー王子の主張に潜む矛盾点を突き、さらに「完全な憶測の域」にあるとした。
ヘンリー王子自身の言動も、審理を有利に進める要素に欠けていた。審問初日を「家庭の事情」で欠席し、判事に苦言を呈されている。また、違法性を示す決定的な証拠がない状況にもかかわらず、裁判で勝利が認められなければ「不正義」になると発言した。
それでも、過去の疑惑を蒸し返されたモーガン氏は立場が危うくなったと見る向きもある。出廷した元「デイリー・ミラー」の王室担当編集者は、モーガン氏が記事に「情報の断片」を追加することがあったと述べた。ヘンリー王子側の弁護士は、それこそ「盗聴で得た情報」ではないかと指摘している。
当のモーガン氏は「過去3年間、王室のプライバシーを容赦なくシニカルに侵害してきた人物から、プライバシー侵害に関する講義は受けない」と発言。裁判終了後の巻き返しも考えているという。この因縁対決、まだまだ先は長そうだ。
デイリー新潮編集部
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最終更新:6/19(月) 11:31デイリー新潮