魚道40号線

Flyfishingとランディングネットの製作など

マンスリークラフト

2008年03月19日 | ランディングネット製作

マンスリーでも造れます。造ります。
仮家にいる間の息抜きとして材料を持参して
2本同時に製作しております。使っている道具はこれだけ。
今日、最後の塗装を終え作業もひと段落。
残すは大好きな鏡面磨きだし作業のみ。
限られた環境がそうさせたのか出来はとても良い。
塗料の癖や塗装のコツが掴めてきたのか、すでに面は出ている。
今回は1500番のペーパーだけでサラッっと終わりそうだ。
写真のテストモデルは今週末にでも使えそうだなぁ。


カルチャーショック

2008年03月17日 | ランディングネット製作

週末はこちらの友人を交えてお酒を呑んだ。
互いの仕事の事、最近しでかしたお馬鹿な話やちょっと真面目な将来の話や趣味の話。

ランディングネットを造る日数?・・・たぶん1ヶ月くらいじゃないかなぁ。
何本かまとめて製作するし乾燥や養生の時間が長いから実質作業している時間は短いんだ。
毎日ちょっとずつだね。それが楽しいのさ。


友人たちは私の趣味を知っている。私の生存が気になった時にはブログも覗きにきている様だ。
全く釣りをしない彼らは私の作るランディングネットというモノが不思議でたまらないらしい。
確かに趣味の道具は値の張るものが多い。フライフィッシングも代表的な例だ。
友人の一人もグラスの氷を回しながら趣味の道具一品に20万円をかけたこともあると話す。
ランディングネットと同じくその道具もハンドメイド品だという。
自慢半分の説明を聞くとその作り方や世界観にとても興味が沸いた。
程好く酔い、Webで話の続きを検索してみた---
ひとつのサイトに行き着き、酔いが醒めた。
切り出し、加工、接着、整形、塗装、磨き。工程はネット造りと全く同じだ。
しかし完璧なこだわりと完璧な完成度は別次元、いや桁外れだ。
その趣味の世界を私は知らないがその精度は今まで見たどれとも違う。
心臓の真ん中を打ち抜かれた気分だ。
もしもランディングネットの製作に採り入れられたら・・・。
その製作工房はわりと家からも近い。お邪魔してみよう。


色仕掛け

2008年03月08日 | ランディングネット製作


私たちの生活に欠かせない【色】。生きとし生きるものなら皆、共通の意味を持っている。
毒を持つ者の奇抜な模様や求愛のアピールで広げる鮮やかな羽など。
時に温度、危険、優しさまでもをイメージさせる【色】は人だけで決めたルールじゃない。
事実、色の語源は多くの国々が自然界に存在するモノから決めたと言われている。
たとえば中国、色を【采】と書き、それは植物を意味する。
しかし、日本の【色】はそれらとは違う。元々は色彩を意味する言葉でもなかったようだ。
今は昔、古くは万葉集の時代。【いろせ】は兄弟のことを、【いろね】は姉妹を表していた。
また【いろも】は恋する人の事を言い、色は人と人の繋がりを表すために使われていた。
それが次第に男女の交遊を意味するようになり、女性の美しさをたたえる言葉へと変わる。
更にはその美しさを表す色鮮やかさが色彩を指すようになった。
「色恋ざた」「色仕掛け」などの言葉が示すように【色】と【恋】が密接な理由はここにある。
漢字で書いても【色】は「人」と「巴」が上下する関係で実に意味深々だ。
【色仕掛け】なんて言葉も納得できる。
決して私に好意があるワケじゃないし・・・そんなのわかってるけどその手には弱い。
目的を達成するために色情を利用して異性を騙し、誘惑する映画でもお馴染みの一手だ。


人を魅了する色・・・随分と前振りが長くなったが私の【色仕掛け】はこのランディングネットだ。
杢や材の選定、網の染色もまだまだ勉強中の身だけど私なりに色には気を遣っている。
この程、ブログでお世話になっている方からオーダーを頂き、網だけ単品で制作した。
オーナーさんの意向を承り「やまぶき」「橙」の自然色を使ってフレームに合うように染色。
本日、オーナーさんの元にも届き、無事に満足の評価を頂いた(安心した~)
でもホントの仕掛けは他にある。ランディングネットが最も映える時の色。
背負ってる乾いた色よりも濡色と渓魚の【いろも】を一番見てほしい。
写真の上手いオーナーさん。今年はきっと【色々】な写真を撮ってくれるだろう・・・。