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聴講生の記憶

2012-11-23 10:39:44 |  人の縁は不思議

ふと今までどんな人たちの話を聞いてきたのだろうと思い出す時がある。自分に啓発を与えてくれた人たちと会えたのは臨時聴講生として外部講習に参加した事が多い。思い出したら、段々書いて行こうと思っている。

最初は、今は亡き日本のロケットの草分けである糸川英夫博士である。東大を辞められて組織工学研究所を作った頃である。講義の中で覚えているのは毎日見ている腕時計に関するもので、毎日見ているから知っているはずの腕時計側の手を、机の下にいれ自分が見えないようにしてから時計の文字盤の絵を書きなさいというものである。20人程の聴講生だったが、誰ひとり自分の腕時計の絵が正確な人はいなかった。つまり、毎日見ていて良く知っているはずのものが何も見ていないというまさに”逆転の発想”的な話である。

二人目は、今はなき松下幸之助氏である。千駄木駅から数分の所にある科学技術関係の建物の中での短い講義だったが、この時代は松下氏がPHP研究所を作った頃である。商売の神様というのはこんな(*゜▽゜*)をしているのかという思いと、物事を追求する考え方に共鳴したものである。

3人目は京セラを創業しJAL再建中の稲森和夫氏である。まだ稲森氏が若かった頃で、セラミック応用の無限の可能性を黒板の上に書きながら熱っぽく語っていた姿は今でも覚えている。

 

 

 


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