80年代に日本でも少し人気のあったベルギー・ブリュッセルのレーベルCrepuscule。英国Factoryレーベルの作品やネオ・アコースティック系、ニューウェイヴ系アーティストの作品を発表したレーベルで、Isabelle Antena、Mikado、後のLouis Philippeの原点であるBorder BoysとThe Arcadians、面白いところでは映画「タクシー・ドライバー」やドラマ「こちらブルームーン探偵社」で知られる女優Cybill Shepherdもこのレーベルからアルバムを出しています。
このCrepusculeの歌姫といえば、一般的には日本でも有名なIsabelle Antenaですが、もうひとりの歌姫として東京生まれの米国人シンガー・ソングライターAnna Dominoがいました。ジャジーな要素とニューウェイヴの要素をミックスしたオシャレ系アーティストとして一部で人気があった人で、84年にミニ・アルバム「East And West」でデビュー、その後90年の「Mysteries Of America」(このアルバムの「Home」という曲を聴くと、この人が米国人ということを思い出させてくれます)までにフル・アルバム3枚とEP2枚などの作品を残して表舞台から姿を消してしまいます。
そしてそれから8年後の98年(日本盤は99年)、パートナーであったギタリストのMichel Deloryと結婚し活動の場をニューヨークへ移し、突如としてSnakefarmの名前で音楽シーンに戻ってきました。そのアルバムが「Songs From My Funeral」です。
これはAnimalsで有名な「Rising Sun」(朝日のあたる家)、Kingston Trioで知られる「Tom Dooley」など、アメリカやイギリスの民謡10曲をDJ的な手法のアレンジとサウンドで蘇らせたユニークなアルバムです。使っている楽器もギター、バンジョー、アコーディオン、ドブロ、管楽器と実に多彩で、アコースティックな面も同時に強調されています。発表当時は「アシッド・ブルース」「フォーク・ファンク」などの全く新しい音楽スタイルとして取り上げられていました。
ここで選んだ10曲は、愛憎劇の末に恋人を殺してしまう曲や葬式にまつわる曲など、死が共通のテーマとなっていることから、タイトルも「Songs From My Funeral」となったようです。
Anna Dominoの名前で活動していた80年代はどことなく気だるいダークなイメージの強い人で、ヴォーカルにしても雰囲気で決めているようなところがありましたが、Snakefarmでのヴォーカル・スタイルは格段の成長を遂げておりサウンドのクリアさと相まって一層魅力的な歌になっています。今聴いても新鮮です。「This Train That I Ride」「Laredo」「Banks Of The Ohio」の3曲はカッコイイです。
結局はずっと期待していたセカンド・アルバムが出ることもなく現在に至っていますが、この人は今頃どこで何をしているのでしょうか。また2、3年後にひょっと出てきてくれないかなと密かに願っています。
(写真は輸入盤のジャケットです。国内盤とはだいぶ異なります)
ここで試聴できます↓
http://www.amazon.co.jp/Songs-My-Funeral-Snakefarm/dp/B00000I0QR/
Anna Domino初期の曲「Land Of My Dreams」↓
http://www.youtube.com/watch?v=10h6FItf4bY
このCrepusculeの歌姫といえば、一般的には日本でも有名なIsabelle Antenaですが、もうひとりの歌姫として東京生まれの米国人シンガー・ソングライターAnna Dominoがいました。ジャジーな要素とニューウェイヴの要素をミックスしたオシャレ系アーティストとして一部で人気があった人で、84年にミニ・アルバム「East And West」でデビュー、その後90年の「Mysteries Of America」(このアルバムの「Home」という曲を聴くと、この人が米国人ということを思い出させてくれます)までにフル・アルバム3枚とEP2枚などの作品を残して表舞台から姿を消してしまいます。
そしてそれから8年後の98年(日本盤は99年)、パートナーであったギタリストのMichel Deloryと結婚し活動の場をニューヨークへ移し、突如としてSnakefarmの名前で音楽シーンに戻ってきました。そのアルバムが「Songs From My Funeral」です。
これはAnimalsで有名な「Rising Sun」(朝日のあたる家)、Kingston Trioで知られる「Tom Dooley」など、アメリカやイギリスの民謡10曲をDJ的な手法のアレンジとサウンドで蘇らせたユニークなアルバムです。使っている楽器もギター、バンジョー、アコーディオン、ドブロ、管楽器と実に多彩で、アコースティックな面も同時に強調されています。発表当時は「アシッド・ブルース」「フォーク・ファンク」などの全く新しい音楽スタイルとして取り上げられていました。
ここで選んだ10曲は、愛憎劇の末に恋人を殺してしまう曲や葬式にまつわる曲など、死が共通のテーマとなっていることから、タイトルも「Songs From My Funeral」となったようです。
Anna Dominoの名前で活動していた80年代はどことなく気だるいダークなイメージの強い人で、ヴォーカルにしても雰囲気で決めているようなところがありましたが、Snakefarmでのヴォーカル・スタイルは格段の成長を遂げておりサウンドのクリアさと相まって一層魅力的な歌になっています。今聴いても新鮮です。「This Train That I Ride」「Laredo」「Banks Of The Ohio」の3曲はカッコイイです。
結局はずっと期待していたセカンド・アルバムが出ることもなく現在に至っていますが、この人は今頃どこで何をしているのでしょうか。また2、3年後にひょっと出てきてくれないかなと密かに願っています。
(写真は輸入盤のジャケットです。国内盤とはだいぶ異なります)
ここで試聴できます↓
http://www.amazon.co.jp/Songs-My-Funeral-Snakefarm/dp/B00000I0QR/
Anna Domino初期の曲「Land Of My Dreams」↓
http://www.youtube.com/watch?v=10h6FItf4bY