今回のエントリーはかなりの長文です。
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Prefab Sproutの曲で好きな曲を1曲だけ選べと言われれば
どの曲にしようかかなり迷うと思います。
同じように10曲選ぶとなると
あれやこれやで30曲くらいが候補として挙がってしまいます。
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あと1ヵ月半くらいで久々のアルバムが発売になるのを記念して
過去の作品を振り返りながら
いま現在の個人的Prefab Sproutベスト10を作ってみます。
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ちなみに05年12月に選んだ5曲は下記の通りです。
① Bonny
② Johnny Johnny (Goodbye Lucille #1)
③ Avenue Of Stars
④ I Remember That
⑤ Jordan:The Comeback
《デビュー~1st「Swoon」》
まずはデビュー曲の「Lions In My Own Garden」。
86年の来日公演でも演奏しましたが
99年のベスト・アルバム「38 Carat Collection」で
やっとCD収録されたレアな曲です。
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84年のデビュー・アルバム「Swoon」の人気の曲は
Elvis Costelloも絶賛したという「Cruel」。
シングル曲は「Don't Sing」と「Couldn't Bear To Be Special」。
地味なアルバムのようで他にも結構良い曲がそろっています。
2ndか3rdに収録されてもう少し違うプロダクションだったら
多分、初期の名曲と言われたであろう「Elegance」、
この曲あたりがSteely Danが引き合いに出されるもとに
なったのかなと思われる「Here On The Eerie」、
タイトル通りテクニカルな「Technique」、
ピアノとハーモニーが印象的な「Ghost Town Blues」
などが目立った曲です。
《2nd「Steve McQueen」》
説明不要、85年発表の代表作です。
Thomas Dolbyプロデュースの捨て曲なしの作品なので
本当は全曲残したいくらいなのですが
少しだけ絞ってみます。
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まずは彼らの代表曲「When Love Breaks Down」は
日本のFM局でもヘヴィー・ローテイションでした。
「Johnny Johnny (Goodbye Lucille #1)」も
心に深く残る名曲です。
カントリー・シンガーをタイトルにした「Faron Young」と
Wendy Smithのコーラスが素敵な「Appetite」。
ここまでの4曲がシングル曲です。
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シングル以外では
静かなスタカンといった感じの透明で切ない「Bonny」、
エヴァーグリーンな魅力の「Hallelujah」、
再び少しSteely Danぽい「Horsin' Around」、
アップテンポで爽やかな「When The Angels」。
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11曲中の8曲になりましたが
この頃のPaddyのエモーショナルなヴォーカルが懐かしいです。
《3rd「From Langley Park To Memphis」》
これまでと比べ躍動感あふれる88年作品。
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Elvis Presleyを歌ったと思われる「The King of Rock n' Roll」と
歌詞の面でBruce Springsteenを意識した「Cars & Girls」。
シングル2曲がかなり強力です。
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他ではStevie Wonderがハーモニカで参加した
美しい曲「Nightingales」、
Prefabの曲の中でもムーディーさでは
1、2を争う「I Remember That」、
Wendyの美声が光る「The Venus Of The Soup Kitchen」、
やや少なめですが5曲が候補です。
《4th「Protest Songs」》
85年「Steve McQueen」の数週間後のリリース予定が
レコード会社の反対によって
結局89年まで陽の目を見なかった4作目。
タイトル通りやや地味な内容です。
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93年になってシングル・ヒットした「A Life Of Surprises」は
代表曲のひとつでクラシカルな良い曲です。
ヒットしたのはちょうど個人的に参っていた時期で
この曲の歌詞には救われる思いでした。
オープニング曲の「The World Awake」も
少しひねった歌詞がなんとも言えず良いです。
そして再びスタカン風の「Tiffanys」も好きです。
それ以外ではダイアナ妃を歌った「Diana」、
Wendyのヴォーカルを大々的にフィーチャーした
「Talking Scarlet」など。
《5th「Jordan:The Comeback」~シングル2枚》
90年の「Jordan:The Comeback」は
Prefab Sproutの音楽が大きく成長を遂げた作品。
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好きなシングル曲は「We Let The Stars Go」と
「Carnival 2000」の2曲。
他では音作りが凝っている「Wild Horses」、
心が洗われるような「Doo-Wop in Harlem」、
サウンド、詞ともにインパクトが強い「The Ice Maiden」と
粒よりの曲が並んでいますが
それ以上に存在感を示してくれるのが
「Jessie James Symphony~Jessie James Bolero」と、
Paddy流の賛美歌とでもいえそうな
「One Of The Broken~Michael~Mercy」の
2つの組曲です。
それとタイトル曲の「Jordan:The Comeback」ももちろん。
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このアルバム後の92年には「The Sound of Crying」と
「If You Don't Love Me」の2つのシングルがヒットしています。
前者はムードあふれる素敵な曲、
後者はダンサブルな曲でKylie Minogueがカヴァーしています。
《6th「Andromeda Heights」》
97年のうっとりするような作品。
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「Prisoner of the Past」がシングルヒットしていますが
「Electric Guitars」の方がタイプです。
他も「Mystery of Love」、「Swans」、「Steal Your Thunder」と
麗しい曲ばかりです。
YouTubeにはなかったですが「Avenue of Stars」の
最後の展開は少し驚きました。
《7th「The Gunman and Other Stories」》
01年作品で現在のところ最新作。
正直言うと7枚の中では一番思い入れが薄いアルバムです。
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「Cowboy Dreams」の人気がありそうですが
好きなのは「Wild Card In The Pack」と「Blue Roses」。
他では「When You Get To Know Me Better」、
「The Gunman」、「Love Will Find Someone For You」など。
これも良い曲がそろってはいますが。
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結局、50曲くらいの候補が挙がってしまったわけですが
今回はこういう結果になりました。
① Bonny
② A Life Of Surprises
③ Electric Guitars
④ Johnny Johnny (Goodbye Lucille #1)
⑤ Elegance
⑥ I Remember That
⑦ Jordan:The Comeback
⑧ One Of The Broken
⑨ The World Awake
⑩ Here on the Eerie
Paddy McAloonはメロディー・センスもさることながら
書く詞にも重みがあります。
とくに「One Of The Broken」は甘いメロディーに乗せて
かなり深いことを歌っています。