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ABEMA観戦 UEFA EURO2024グループD第3節 オランダvsオーストリア

2024-06-28 18:16:53 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

参考動画

前回のEUROの記事 -グループB第2節・スペインvsイタリア


前半のキックオフから30秒と経たないうちに、ボール確保に成功したオーストリアが保持に入る。
普段Jリーグしか観て無い者としては、そんな普遍的なものがとても凄い偉業に見えてしまう。
そういった、軽いカルチャーショックを覚えるような幕開けとなりました。

予選通過が決まっていないグループは死闘必至の3戦目。
この試合は、勝てば通過決定という解り易い一戦となり。
引き分けが許されるのが、フランスが敗戦した場合のオランダの方ですが、既に敗退が確定しているチーム(ポーランド)をアテにする訳にもいかず。
当然勝利を目指すもので、熱い戦いが期待できるカードと思い視聴しました。

さて、試合の頭からボール保持するオーストリア。
何としても勝利しなければならない立場で、その姿勢は落ち着いたものでありながら、素人目には「早く得点を目指すべく攻勢に入らないと……」と一言放ちたくなるようにも映り。
立場上有利のオランダがそれに対してプレッシングを掛けず、ミドルサードで4-5-1のブロック構える体勢なのもそれに拍車を掛け。

試合が動いたのが前半6分、オーストリアの最終ラインに対し、1トップのデパイが単騎でプレッシャーを掛けにいくオランダ。
しかしラインハートが切り返しでそれをいなした事で、オランダの整然とした(様に見える)陣形に乱れが生じ、中央から前進ののち(サイバルトが)右へロングパス。
ボッシュはこれを収められずも、ルーズボールをすかさず拾うと狭い局面での攻防へと変わり、パスワークで前進に成功し右奥を突くというオーストリアの攻撃。(アルナウトビッチがクロスも合わず)
すぐさま再びボール権が訪れると、またもラインハートが持ち運びののちに縦パスとビルドアップの起点となり、中央で収めたアルナウトビッチが左へ展開。
そして受けたプラスが左ポケットを突いてグラウンダーでクロス、中央に入るその手前で足から跳び込みクリアにいったマレン。
これが綺麗に合わせてのシュートのようになってしまい、そのままGKのニアを破るという、鮮やかにも映るオウンゴールに。
早々のボール確保に続くように、早々の先制点を挙げたオーストリア。

追う立場となったオランダ、当然ながら前線の守備を強めに切り替えて反撃体制に入り。
14分には最終ラインから縦パス→ポストプレイの連続で前へ運び、左ワイドからガクポがポケットを突き。
そして送られた中央への横パスに、フリーのラインデルスが合わせるという綺麗なフィニッシュまでの流れを築きましたが、当たり損ねてゴール右へと外れてしまい同点ならず。

オランダは自身でのビルドアップは、殆ど可変を見せず。
サイドバックは前進を果たすまでは後方に残り、ウイングは前線に張ったままという、これも普段Jリーグしか観てない者としては物珍しいスタイルであり。
その後方のSB→前線のウイングへの橋渡しとなるべく、インサイドハーフの動きが逆に活発で、流動的にボールを受ける体勢。

つまりはIHのスカッドが大きそうなサッカーで、ビハインドとなった事で守備面でもそのウェイトは重くなり。
20分のオーストリアのGKを含めた最終ラインでの繋ぎに対し、ラインデルス・フェールマンの2人が前に出るハイプレス。
しかし距離感の長いパスワークであっさりプレス回避され、左(オランダから見て右)から運ばれてしまい。(その後敵陣でサイドを変えて繋ぐも戻して作り直し)

ハイプレスへの切り替えが馴染んでいないようでしたが、その後はオーストリアにロングボールを蹴らせるシーンを頻発させて攻撃権を確保。
23分、そのロングボールの跳ね返しをデパイがレイオフ、拾ったラインデルスのスルーパスで一気にエリア内を突き。
そしてそこにマレンが抜け出すという決定機が生まれましたが、放たれたマレンのシュートは先程と同様にゴール右へ外れる結果に終わってしまいます。
「自分のゴールには決めたのに、相手のゴールには決められないのか……」と、思わずマレンに言い放ちたくなるような流れに。

その後はオーストリアが、オランダのビルドアップを遮断していくシーンを目立たせるも、その際も無理なショートカウンターは仕掛けず。
試合の入りに見せたような、重厚なボールポゼッションを駆使するリードを活かす立ち回りを展開していきます。
このままではいけないというオランダは、前半のうちに早くもベンチが動く事に。
34分にフェールマン→シモンズへ交代しましたが、その直後に飲水タイムが挟まれるという、何とも言えない試合絵図。

ブレイク明けも、ボール保持の色を保つオーストリア。
37分にパスワークの最中に(プラスの)縦パスが主審にぶち当たるという絵図が生まれるも、こぼれ球を拾い直して継続させる泰然自若ぶり。
その攻撃を左コーナーキックに繋げると、ショートコーナーを選択し左ハーフレーンで受けたザビッツァーがミドルシュート。
GKフェルブルッヘンがセーブするも左奥でシュミットが拾い継続し、そのままポケット→中央へと繋いだ末に今度はグリリッチュのシュート。
ファンダイクがブロックしたこぼれ球が最終ライン裏へ流れ、そこにアルナウトビッチがシュートにいく決定的な絵図となりましたが、このフィニッシュはジャストミートせず。
しかし虚を突かれたGKフェルブルッヘンも小さく弾く事しか出来ず、さらにアルナウトビッチが拾ってキープする所を、腕を伸ばして掻き出したフェルブルッヘンにより今度こそピンチを脱します。

その後40分にカウンターを展開した(シュートには繋がらず)事で、オーストリアの猛攻を凌ぎつつ……という流れにもなってきたオランダ。
41分にラインデルスのスルーパスで右ポケットを突き、走り込んだガクポのクロスをデパイが合わせヘディングシュート、という流れるようなフィニッシュ。
しかしこれも左ゴールポストに当たって跳ね返り、GKペンツがそれを抑えるという決定機逸となってしまい。
結局この後は再度オーストリアに攻撃権を握られた末に、0-1まま前半終了を迎えました。

早めに追い付かなければ……という思いが降り注ぐ状況のオランダ。
しかしオーストリアも、引き分けが絶対許されない以上1点差では……との思いに駆られても仕方ない状況であり。

そんな両者の思惑が交錯する入りとなったでしょうか。
訪れた最初の攻撃機会(後半2分)は、それを象徴するような流れを描いた末にスコアが動く事となり。
敵陣右サイドで奪ったシュミットからボール保持に入るオーストリアですが、中盤の底へ戻した所でグリリッチュがヘールトロイダに奪われ。
すると一転オランダのカウンターとなり、こぼれ球を拾ったシモンズがドリブルで突き進んだ末にエリア内へスルーパス。
そして左ポケットで受けたガクポが、ワントラップからのシュートでゴールに突き刺します。
早期に追い付くという、オランダにとって理想的な展開で後半が幕を開けました。

この場面で気になったのが、右SBのヘールトロイダが何故中央でボール奪取にいったのかという事。
しかしその後オランダのボール保持になった際にその謎は解け、ヘールトロイダが中央に絞り、ボランチの位置への可変を見せるようになり。
その形からのトランジションでの流れで、そうなったと理解出来ました。

この、J3・沼津の安在が思い出されるヘールトロイダの可変により、オーストリアの目線を変えて攻撃権を支配するオランダ。
同点になった勢いにも助けられ、次々と好機を作り。
しかしその内容は主に右からのマレンの突破で、前半の失態を取り返すべくここで跳梁を見せるマレン。
プラスとの対峙という個人の勝負も制しながら、勢いを齎しに掛かります。

しかし9分のオランダのCK攻勢で、(デフライの)GKへの反則で途切れた際にそのGKペンツが靴紐を結び直す事で(キーパーグローブを脱ぐ→嵌め直しの動作も加わるため)やや長いブレイクが取られ。
それによりオランダの熱量も低下を余儀なくされてしまったでしょうか。

結果的に、オランダの猛攻を凌ぐ事に成功したオーストリアが再度仕掛け。
14分、後方からのロングボールの跳ね返りを確保するビマー、自ら裏へ蹴り出して拾い直すというやり方で左奥へ切り込み。
そしてポケット脇でのパスワークを経てプラスのスルーパスが奥を突き、走り込んだグリリッチュのクロスを中央でシュミットが合わせるという綺麗な崩し。
放たれたヘディングシュート、ゴール寸前でのデフライのブロックも弾ききれずにゴールに突き刺さりました。
中央に張るアルナウトビッチに対しデフライ・アケの2人が監視するという体制が仇となり、フィニッシュを許してしまったオランダ。

再度リードしたオーストリアを、またも追わなければならなくなったオランダ。
16分に再び右サイドからマレンが仕掛けるも、奥で切り返した所をプラスに奪われてしまい今度は個人勝負で敗北する形に。
その直後にオーストリアベンチが動き、ラインハート・グリリッチュ・ビマー→ケルフェルト・ライマー・バウムガルトナーへと一挙に3枚替えを敢行します。

一方のオランダも、20分にアケ・ラインデルス→ファンデフェン・ワイナルドゥムへと2枚替え。
その後、先程の絵図の影響か自ら仕掛けるシーンが目に見えて減ったマレン。
主に2列目の位置で何とか好機を作らんとしますが、その中で24分にアクシデントに襲われ。
ボールキープの際にプラスのチャージを受けて倒れ、反則となったものの足が曲がってしまったのか、痛んで動けなくなってしまいます。
そして交代措置が採られ、名誉挽回を果たせぬまま無念の交代となり。(ウェフホルストを投入)

そうした不穏な展開の中でも攻め続けるオランダですが、肝心のフィニッシュそして得点には一向に辿り着けず。(28分にシモンズが遠目からシュートも枠外)
迎えた30分、オランダの攻撃をデパイの突破を止める事で切ったオーストリア、プラスの持ち運びですかさずカウンターへと突入します。
試合が動きそうな絵図であり、実際その通りとなったものの結果はその時の雰囲気とは逆になり。
プラスのスルーパスを遮断したオランダ、一旦最終ラインで落ち着けてからの反撃に入り。
そして中央からの攻めを選択し、縦パス→浮かせるフリック→落としというダイレクトプレイの連続での運びを経て左へ展開、ガクポのボールコントロールからのクロスがファーサイドへ。
代わって投入されたウェフホルストの落としを胸トラップで収めたデパイ、そのままボレーシュートにまで持っていきゴールに突き刺します。
しかしネットが揺れたその刹那反則を告げる笛が鳴り、デパイのハンドという判定を示した主審。
これにVARチェックが挟まれる事となり、OFRにまで発展すると、映像で可視された結果デパイの腕には当たっていない事が判明します。
即ちゴールへと判定が変わり、正真正銘の同点弾で再び追いついたオランダ。

またも得点が必須の状況へと追い込まれた格好のオーストリア、キックオフの前にアルナウトビッチ→グレゴリッチュへと交代。
長いVARチェックというクールダウンに加え、前線の駒を代える事で流れを変えに掛かります。

オランダは尚も攻め上がり、35分に左スローインとなるとすかさずデパイが素早く奥へと投げ入れる、勢いのままに3点目を採りにいく姿勢。
しかしそれが賛否分かれるものとなってしまったでしょうか。
走り込んだガクポのクロスがブロックされて左CKになると、クロスを直接キャッチして抑えたGKペンツから反転攻撃に入ったオーストリア。
左に投げられたボールから縦に速く運んだ末に、バウムガルトナーのエリア内へのスルーパスにザビッツァーが走り込み、一瞬溜めた事でファンデフェンのブロックをやり過ごした末にシュート。
ゴールネットが揺れ、三度リードを奪う運びとなったオーストリアですが、またも今度はオフサイドかどうかを確かめるVARチェックが最後の防衛ラインに。
今度は失点シーンで判定が覆る事を祈るオランダでしたが、ザビッツァーの抜け出しはオンサイドという事が判明。
結果判定は変わらず、オーストリアに3点目が齎されました。

いくら追い付いても、追い越す事が出来ないというオランダ。
その焦りを見せる相手に対し、その後も3点目に繋がったスルーパス主体で背後を脅かすオーストリア。
38分に左スローインからの繋ぎで、ライマーの逆向きのヒールパスによるスルーパス、ポケット奥で受けたバウムガルトナーがカットインを経てシュート。
角度の無い所からでしたが見事にネットを揺らし、4点目かと思われましたが、今度はオフサイドの判定に阻まれ。

40分を過ぎ、試合は終盤戦を迎えた事で後が無くなるオランダ。
中盤の底に位置するヘールトロイダのパス出しから、敵陣でサッカーを展開し続けて同点に追いつかんとします。
41分にはそのヘールトロイダが右からアーリークロスという本来のSBの働きから、ウェフホルストが中央でヘディングシュートを放ちましたがゴール上へ外れ。

左右から繰り広げられるオランダのクロス攻勢を、ひたすら凌ぎ続けるオーストリア。
既に前半のようなボール保持を続ける余裕は無く、どう逃げきるかという展開へと突入。
アディショナルタイムで残っていたカードを使い、シュミット→バイマンへと交代します。
それでも状況は苦しく、オランダが右奥からシモンズがクロスを連続で入れ、GKペンツが弾くものの今度は左からの攻め。
ポケットへのスルーパスに走り込んだファンデフェン、シュートと見間違うような鋭く低いボールを入れ、これもGKペンツがセーブして防ぎ。
するとファンデフェンのクロスを防がんとしたケルフェルトがゴールライン際で足を痛めてしまい、動けなくなり。
治療のためピッチ外への退場を主審に促される事となり、それを拒否したためか警告を受けるという具合に被害が膨らみ、結局ピッチ外に出たケルフェルト。
それを尻目に左CKで再開と、ひたすら専守を強いられ。
このCKからも、2度目の右からのクロスが流れた所を拾ったデパイがシュート、これをボッシュがブロックと際どい凌ぎ。

しかし凌ぎに成功したオーストリア、最後はウィニングランのように、空中戦を経て敵陣でボール確保に成功。
そして右奥を突くパスワークの最中に笛が鳴り響き、保持しきっての試合終了を迎え。
3-2で勝利し1位で突破となったオーストリアを尻目に、フランスが引き分けたため勝ち点1の差で敗退が確定したオランダ。
天国と地獄、という典型的な試合後の一幕となりました。

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