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DAZN観戦 2022年J1リーグ第2節 北海道コンサドーレ札幌vsサンフレッチェ広島

2022-03-03 16:10:27 | サッカー視聴記(2022年J1)

<札幌スタメン> 3-4-2-1
GK 菅野
RCB 田中駿太 CCB 宮澤 LCB 福森
RWB 金子 DH 高嶺 DH 駒井 LWB ルーカス・フェルナンデス
IH ガブリエル・シャビエル IH 小柏
FW 興梠
<広島スタメン> 3-4-2-1
GK 林
RCB 野上 CCB 荒木 LCB 佐々木
RWB 藤井 DH 塩谷 DH 野津田 LWB 柏
IH 浅野 IH 森島
FW 永井

札幌でも、今季で5年目を迎えたミハイロ・ペトロヴィッチ監督。(以下ミシャ)
広島で5年半・浦和でも5年半監督を務めた経歴だけに、長期政権になるのはある意味当然といえるでしょう。
しかし今季を迎えるに辺り社長であった野々村芳和氏が退任(その後Jリーグチェアマンに就任)、コーチだった四方田修平氏が横浜FC監督に就任と、両翼を失ったような状態で挑む事に。

就任以降、それまで成績的に安定性の無いクラブを浮上(J1の4位)させ、その後もJ1中位という一定の安定感を与えているミシャ氏。
しかし後方支援において不安を感じさせる状況(チャナティップ移籍による移籍金という要素はありますが)に加え、今後は長期政権故のマンネリ感というマイナス面との戦いも余儀なくされ。
近年の札幌は一昔前からは考えられないぐらい、移籍でチームを離れる選手の少なさが目を惹きますが、逆に流動性に欠ける編成がそれを一層際立たせやしないか。
そんな危惧を自身も感じていたのか、獲得した興梠やシャビエルを早速スタメンに加えてシーズンに挑んでいます。

札幌・広島ともに3-4-2-1のフォーメーションで、「オールコートマンマーク」というコンセプトを貫徹させるのに苦労はしないミラーゲーム。
どちらにもボールが付かない立ち上がりを経た前半4分の札幌、自陣での駒井のパスカットから小柏がドリブルで前進、戻しを受けた駒井がエリア内のシャビエルへパス。
これは遮断されるも、そのこぼれ球を福森がダイレクトでエリア内右へと送り、受けた金子がカットインの姿勢からシュート。
オフサイドディレイで取り消しとなったものの、最初に広島ゴールに迫りを見せました。

主導権争いを制し攻撃機会を重ねていった札幌、迎えた前半11分。
田中駿のミドルパスをシャビエルが収めてから敵陣で攻撃を展開、左サイドで興梠のスルーパスを受けたルーカスから、ラストパスを受けた福森がエリア内へ切り込み。
広島・藤井のディフェンスに遭い撃てなかったものの、前に転がった所を興梠がすかさずゴールに蹴り込み。
興梠の移籍後初ゴールで、流れに従って先制に成功した札幌。

反撃に出たい広島、今季から取り組んでいるというプレッシングで好機を掴まんとします。
14分には前に出た荒木のカットから、パスワークののちに野津田が左へスルーパス、受けた柏がエリア内左に進入してシュート。
ブロックされるもクリアボールを拾って繋ぎ、浅野がペナルティアークからシュートしたもののゴール左へと外れてしまいました。

一つ形を作った広島でしたが、その後は札幌の流動的なビルドアップに苦戦。
ミシャ式と呼ばれる最終ラインの基本形から、巧みに選手を動かし、プレッシングに行かんとする相手を翻弄していき。
ボランチが2人とも最終ラインに降りたり、中央センターバックの宮澤がサイドに開いたり、右CBの田中駿がボランチのように一列前の中央に位置したりといった具合。
ミラーゲームな以上、マンマークの性質が高まる中でこのポジションチェンジは良く効くものであり。
普段からマンマークの重要性を説く、現在の札幌らしい相手のプレス対策となっていました。

このビルドアップから16分、最終ラインでのパス回しから高嶺が左へミドルパス、受けた福森を経由しルーカスが前進してクロス。
中央で興梠のポストプレイを経て小柏がボレーシュートしましたが、ミート出来ず枠外に。
18分には宮澤の左サイドの前進から、高嶺が対角線へロングパス、エリア内右で受けたシャビエルから狭い局面でパスを繋ぎ。
そして左へ横パスを出し、ルーカスがダイレクトでシュートするもGK林がキャッチ。
ピンチを量産してしまった広島は、自陣で耐える姿勢を余儀なくされる事となります。

一方の札幌、高嶺を中心に冴え渡るフィードでしたが、これが逆に「低い位置から攻撃を始める」という意識に傾倒してしまった感があり。
リードしている状況もあり、この時間帯の札幌のターンが終わると、長いパスによるカウンター気味の攻撃が目立つ事となりました。

我慢の時間を乗り越えた広島は、上記の札幌の意識もあり徐々にボール保持からの主体的な攻撃を仕掛けていけるようになり。
それでも決定機を迎えたのは前半も終盤で、42分左サイド奥でのスローインから組み立て、森島のエリア内へのパスを受けた永井が左奥へ切り込んだ末にヒールパス。
このボールを森島がシュート、角度の無い所から巧くゴール右を襲いましたが、ポストを直撃して跳ね返り。
エリア内右で拾った藤井がシュートするも、札幌・ルーカスのブロックで防がれてゴールならず。(尚も浅野がボレーシュートするも枠外)
アディショナルタイム突入後、塩谷から左→中央→右へとパスを繋ぎ、右で受けた藤井がエリア内へ進入ののちカットインからシュート。
しかしこれも札幌・高嶺のブロックに阻まれ、得点を奪えぬまま前半を終える事となります。

そして後半が始まると、前半終盤の流れを持ち込んだ広島が攻勢に。
札幌はロングボールで広島のプレッシングを避ける振る舞いを見せるも、結局その先で奪われてしまう事が多く、連続攻撃を受ける展開を強いられます。
中盤での奪い合いでも、強度を高めて多少強引に奪いにいく広島の前に苦戦。

後半6分に札幌が攻め込むも、エリア内でシャビエルのボールキープも実らず奪われると、そこから広島のカウンター。(シュートまではいけず)
9分には自陣で高嶺がボールカットし、金子が右サイドのドリブルから、前線の興梠へスルーパスを送らんとしますがこれもカットされて繋がらず。
札幌にとっては、この苦境の中で落ち着く時間を作れなかったのが響いた感がありました。
そしてその直後に塩谷が中央をドリブルで進み右へと縦パス、受けた森島がカットインで中央へ流れ、ペナルティアークからシュート。
グラウンダーのボールが札幌・福森のブロックの股を抜き、ゴール右へと突き刺さり。
押し切ったという表現で、広島が同点に追い付きました。

これで目が覚めたか、以降札幌が好機を量産。
10分に右から田中駿斜めの縦パス→シャビエルフリック→興梠受けて中央へパス→小柏前進から左へパス、という流れで受けたルーカスがエリア内左を突いてキープ、そしてシュート。(ゴール上へ外れ)
直後にシャビエル→菅へと交代し(菅は左ウイングバックに入り、金子が右シャドー・ルーカスが右WBにシフト)、11分には右からのスローインで中央→左へと繋ぎ、エリア内左で受けた菅がシュート。
ブロックされるも再度放たれた菅のシュートはGK林を弾いてポストに当たり、中央にこぼれますがゴール前で広島・柏がクリアと、際どいシーンの連続。
続く12分にも、金子がドリブルでエリア内右へ切り込んでシュート(GK林セーブ)と、1分毎にフィニッシュに持ち込む札幌。

一方の広島は16分に浅野→柴﨑へと交代。
押せ押せの札幌でしたが、守備では13分に福森が広島・浅野を引っ張って反則・警告を貰うなど苦戦気味。
19分にも森島が高嶺にアフターチャージを受けて反則、直接フリーキックを得た広島。
中央からやや右辺りで遠目という位置ながら、キッカー野津田は直接シュートを放ちましたが、GK菅野のセーブに阻まれ勝ち越しならず。

前半の浅い時間帯では素晴らしいビルドアップを展開していた札幌でしたが、それ以降はマイボールになっても、素早いパスでの速攻が幅を利かせ。
この時間帯でもそれは変わらず、ロングパスや長いスルーパスが通る事で好機を作るには作りますが、主導権は握る事が出来ず。
広島サイドも、攻撃機会を得てもシュートで終える事はままならず、一種の膠着状態となります。
そして25分にお互い2枚替えを敢行するに至り。
広島は柏・野津田→東・青山。
札幌は興梠とルーカスを、ミラン・トゥチッチと青木に交代させました。

この交代劇を経て、やや札幌に針が振れたでしょうか。
29分に自陣で菅がドリブルする所を広島・柴﨑に倒され反則、柴﨑が警告を貰う中で素早くリスタート。
そして小柏がエリア内左をドリブルで付き、一旦奪われるも今度は右の青木が攻め込み、カットインからミドルシュート。(枠外)
32分には再度2枚替えを敢行(福森・小柏→荒野・深井、高嶺が左CBに・駒井が左シャドーにシフト)し、早くも交代枠を使いきって尚も攻め込む札幌。
33分には敵陣での奪い合いを経て高嶺が中央をドリブル、広島・塩谷に倒される中深井が拾って継続し、そのままミドルシュート。(ゴール上へ外れる)
アドバンテージが取られていたためその後塩谷に警告が出る等、広島もディフェンスでの被害が目立つ展開に。

それでも、未だ交代枠に余裕を持っていた広島が奥深さを見せ。
36分に2枚替え、森島と永井に代えてエゼキエウとジュニオール・サントスと、助っ人2名を投入します。

終盤を迎えた40分、自陣左サイドからのスローインで、柴﨑の落としを拾ったサントスが前進。
札幌・高嶺のディフェンスでこぼれた所を、エリア内で拾ったエゼキエウが切り込むと、前に出ていたGK菅野が何とか掻き出し。
尚も拾ったサントスがエリア内へとカットインしますが、シュートは撃てずに終わり。
助っ人の圧力を広島サイドも見せ付けます。

札幌はマイボールになっても相変わらず速攻狙いが目立ち、攻撃機会では広島を上回るも、有効打はあまり撃てず。
45分に唯一、敵陣でサイドチェンジを交えつつ繋いでクロスの応酬、左から菅グラウンダーでクロス→深井フリックでエリア内中央の金子が受けた場面が惜しかったぐらい。(シュートは撃てず)
するとAT突入後に広島が好機を掴み、右サイドでのスローインから中央→左へと展開し、柴﨑の浮き球パスに走り込んだ塩谷が奥からマイナスのクロス。
これをニアサイドで東が合わせシュート、しかし惜しくもゴール右へと外れ、逃してしまいました。

結局どちらも値千金の勝ち越しゴールは上げられず、1-1のまま試合終了。
引き分け続きで未勝利のままなのは多方面でも目立ちますが、早くスッキリさせる勝利が欲しい所でしょう。


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