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DAZN観戦 2022年J3リーグ第6節 ギラヴァンツ北九州vs愛媛FC

2022-04-21 16:01:19 | サッカー視聴記(2022年その他)

<北九州スタメン> 4-4-2(4-4-1-1)
GK 吉丸
RSB 藤谷 CB 藤原 CB 河野 LSB 永田
RSH 中山 DH 六平 DH 針谷 LSH 藤川
FW 前川 FW 高澤
<愛媛スタメン> 3-4-2-1
GK 徳重
RCB 鈴木 CCB 栗山 LCB 大城
RWB 三原 DH 矢田 DH 横谷 LWB 高木
IH 茂木 IH 佐々木
FW 近藤

J2から降格したてのクラブ同士の対戦。
こうした試合では、どちらの方が悲壮感が大きいかという事をつい考えてしまうものであり。

愛媛は2006年にJリーグに参入して以降、ずっとJ2の座に居座っていたものの近年の成績的な落ち込みを跳ね返せずに前年降格が決定、今季初のJ3を経験する事となり。
当然「1年でのJ2復帰」が目標である事は疑いようが無く、編成面でも過去にJ1経験のある選手(徳重・森脇・矢田・松田)を集め、準備を万端にしてリーグ戦に臨みました。
しかしいきなり開幕からの3連敗で躓く事となり、その後連勝して何とか巻き返しを図っているという最中。
北九州は愛媛のような長期的な低迷こそ見られないものの、1年のスパンでの躓きが致命傷となり急転直下、といったJ2での歩みを経て今回2度目の降格。
前回は前監督・小林伸二氏の手腕もありJ2復帰→一時の飛躍を経験出来たものの、もう同じ手法は使えずとあり、ここからどうするかを迫られている状態。
補強選手は肉付けといった感じで、主に前年に加わった選手を主戦力として挑んでいる今季。
とりあえず地盤を固めて、サッカーの質を高めた結果が昇格に繋がれば……といったスタンスでしょうか。

傍らから見れば、初のJ3で悪戦苦闘している愛媛の方が悲壮感が強そうですが、北九州も前節で大敗(沼津戦・0-4)するなど洗礼を浴び。
昇格戦線への蜘蛛の糸を掴むとともに、それに値するサッカーを繰り広げるのはどちらか、といった試合でしょうか。

主導権争いを経ての先制攻撃は北九州で、前半3分敵陣でのボールカットから、藤川のスルーパスをエリア内右で受けた中山がクロス。
跳ね返りを再度中山が拾い、今度はシュートを選択しましたがGK徳重がキャッチ。

しかし以降は愛媛がペースを掴み。
4節から変更したという、3-4-2-1のフォーメーションから織りなされる攻撃で、北九州のオーソドックスな布陣を縦横無尽に崩していきます。
10分、最終ラインでの繋ぎから横谷が右へ長いパスを送り、受けた三原が中央へ出したパスを近藤がダイレクトでエリア内右へ送り。
受けた茂木がワントラップからシュートを放ちましたが、GK吉丸のセーブで惜しくも防がれます。
前線3人の高さが不足しているという布陣のなか、高目に配置したウイングバックを軸に、敵陣で5レーンを意識した崩しを徹底しているといった印象の愛媛の攻撃。

一方の北九州、ビルドアップを大事にしているという点は変わらずも、前年までの3-1-6への変形は影も形も無くなり。
2センターバックからのオーソドックスな繋ぎを基本とするも、ボランチは針谷がアンカー的な位置取りで、六平が主に右サイドに張り出すという形。
針谷へのパスコースは中々開かないので、右サイドに人数を多くして前進していくという攻撃でした。
そのため左サイドハーフの藤川が、逆サイドでパスの出し入れに絡み、何とか攻撃を流動化させようという立ち回りを見せ。

次第に北九州も、20分にコーナーキックからの二次攻撃で河野がミドルシュート(枠外)、26分には左→右のサイドチェンジを受けた中山がカットインからシュート(枠外)とフィニッシュに繋げ。
しかし上記の基本線がぶつかり合った結果、愛媛優勢の流れというのは変わらず。
北九州は愛媛のプレッシングを受けるに従い、次第に攻撃が機能しなくなり攻撃機会を独占されるに至ります。

当然見られたのは愛媛の攻撃に晒されるシーンばかりで、33分大城のミドルパスはクリアするもセカンドボールを高木に拾われ、パスを受けた三原がエリア内右を突いてシュート。(GK吉丸セーブ)
39分にはパスミスで佐々木に奪われてショートカウンター、パスを受けた近藤がエリア内に進入してシュート(GK吉丸セーブ)と、危機を招いては吉丸の好守に助けられるといった展開を強いられ。

その後は膠着したものの、流れを変えたい北九州は右サイド偏重といった攻撃を改めたい展開に。
終盤の45分、GK吉丸からの繋ぎで針谷は左へ展開し、藤川が本来の左サイドをドリブルで前進したのちエリア内左へスルーパス。
そして走り込んだ高澤がゴール左を狙ってシュートしたものの、右へと逸れてしまいモノに出来ず。
最後に北九州が良い形を見せたものの、結局スコアレスで前半終了となります。

共に交代は無く後半開始の笛が吹かれ、今度は愛媛が主導権争いを制し、ロングパスで左奥からのスローインを得て攻撃権を掴みます。
そして左CKを得てからの二次攻撃(後半2分)で、矢田がエリア内へロビングを入れ、GK吉丸にパンチングで弾かれた所を横谷がダイレクトでシュート。(枠外)
続く3分には高木の左サイドからのクロスをファーサイドで三原が収めてから、戻しを再び横谷がダイレクトでシュート。
ブロックに入った北九州・藤川の腕に当たってハンドの反則、エリアからすぐ手前の直接フリーキックへと移り変わり。
しかしキッカー矢田の直接シュートはゴールバー上を掠めてしまい、惜しくもモノに出来ず立ち上がりの流れは終了します。

何とか相手の流れを切った北九州、基本線の右サイドでの攻撃を主砲としつつ、前半終了間際に見せた左サイドでの攻撃を副砲として使い。
7分には副砲で前進する姿勢をとってから、左サイドからのパスを中央で受けた前川が右へとスルーパス、奥で受けた中山がエリア内右でのキープののち戻し。
そして前川から放たれたダイレクトでのシュートを、GK徳重はキャッチにいくもファンブルし、拾った藤川が右へと流れてシュート。
しかしゴールライン寸前で愛媛・鈴木のブロックに阻まれてしまいます。
13分同じく中央で前川が受けると、左へ流れる姿勢を見せつつドリブルで前進したのち右へと展開、受けた中山のエリア内右へのスルーパスに六平が走り込んでマイナスのクロス。
これを中央で前川が合わせにいくも、愛媛・茂木に倒されて撃てず。
副砲をちらつかせつつの主砲による攻撃と、両サイドを意識させての攻撃で決定機を作っていったこの時間帯の北九州。

その後愛媛も攻撃機会を増やし、お互いが好機を作っていく好試合とも取れる様相に。
そんな中ともにCKも量産していきますが、目立ったのがともに変化を付けてのフィニッシュ。
17分に左CKを得た愛媛は、キッカー矢田のショートコーナーを受けた茂木がそのまま左サイドからシュートを狙い。(GK吉丸キャッチ)
19分に今度は北九州の右CK、針谷のショートコーナーを受けた前川は少し溜めてエリア内へスルーパスを送り、奥に走り込んだ針谷がシュートかクロスか判別し辛い低いボールを入れるもGK徳重に防がれ。

お互い小手先の変化をぶつけ合った末に、ペースを掴んだのは北九州。
今度は中盤からの長いパスにより組み立てを見せ、目線を変えるのに成功した、といった攻撃を展開します。
23分、右から藤川が左サイドへミドルパスを送り、受けた永田がディフェンスに遭うも左CKを得。
ここでキッカーを針谷→中山へと変更した北九州、その中山のクロスをファーサイドで藤川が収め、そのままシュートするもGK徳重のセーブに阻まれます。
31分には最終ラインでの組み立てから、右で受けた藤谷がドリブルののち手前からクロスを送ると、ファーサイドでマークを外した高澤が合わせヘディングシュート。
しかしミートに失敗したのか、放たれたシュートはゴール右へと逸れて逃してしまった高澤。

ともにカードを切る事を躊躇ったまま試合は進んでいき、30分に先に北九州が選手交代。
中山→佐藤亮へ交代すると、32分に愛媛も最初のカードを切り。
佐々木→佐藤諒に交代と、両チームとも「さとうりょう」がピッチ上に登場する珍妙な流れとなりました。

35分の愛媛、パスワークで左サイド奥を突いて高木がクロスを入れると、ブロックに入った北九州・藤谷がハンドを犯してしまい再びエリアからすぐ側のFKに。
今度は角度の無い所からとあり、クロスを選択するかと思われた所で、キッカー茂木は第3の選択肢の横パス。
これをダイレクトで佐藤諒がシュートするも、枠を捉えられず。

交代選手の佐藤諒がフィニッシュを撃つシーンを作ると、北九州は38分に高澤→上形へと交代。
するとこちらも佐藤亮の右サイドからのミドルパスを中央で収めた上形、エリア内へ進入してシュートを撃たんというシーンに。
しかし愛媛・鈴木のチャージに阻まれ、倒れるも反則無く終わってしまいました。

終盤を迎え、戦術云々よりも勝利への執念が先に立つという絵図となり。
愛媛がその通りに先に押し込み、左サイド奥でのボールキープで相手の反則を誘発してFKを得ます。
するとベンチは3枚替えを敢行し、茂木・矢田・高木→行友・前田・内田へと交代。(44分)
行友は特別指定選手ながら、過去2試合途中出場で2ゴールという運気を持った選手であり、この土壇場での先制点が期待されての投入となり。
しかし同時に投入された内田がキッカーを務めてのセットプレー攻勢の方が目立つ事となりました。

結局CKから、大城のヘディングシュートが枠外になった所で愛媛の攻撃は打ち止め。
突入したアディショナルタイム、北九州が最後の攻勢に。
右サイドで攻撃に絡む藤川、ドリブルを経てエリア内右からシュートを放つもブロックに阻まれ。
CKを挟んだのち、さらに藤川が右で佐藤亮のスルーパスに走り込みクロス気味にシュートを放つ(GK徳重セーブ)など、右でも左でも関係無しに盛んにゴールを狙う藤川。
その意識が奏功して愛媛を押し込んだものの、やはり時間が足りず、先制点は生まれる事はありませんでした。

そしてスコアレスのまま試合終了の笛が吹かれ。
ともに勝ち点1を分け合った事で、昇格に相応しいクラブかどうかの審判が下されるのは先送りに、といった結果になったでしょうか。


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