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DAZN観戦 2021年J2リーグ第25節 愛媛FCvsギラヴァンツ北九州

2021-08-18 16:42:49 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の愛媛の記事はこちら(23節・ヴェルディ戦、2-2)
※前回の北九州の記事はこちら(18節・琉球戦、0-3)
※夏の移籍情報についてはこちら

日本を襲った豪雨で中止が相次いだ今節。
愛媛の本拠地・ニンジニアスタジアムでは無事開催されたものの、連想させられるのが、今季あった水たまりだらけのピッチでの磐田戦。(12節・0-0)
しかし今回は全くの無縁となりました。

前節は群馬と、そして今節は北九州との対戦と、残留争いのライバルとの直接対決が続く愛媛。
ここで勝ち点3を得られれば……というのは相手の北九州も同様であり。

3バック・アンカーを併用した3-3-2-2(3-1-4-2)のシステムを、中断直前の23節から継続している愛媛。
田中裕人がアンカーを務め、その脇に前線の選手が降りて来る事で、チャンスへの道筋は以前より円滑になったようで。
その他田中裕自身がサイドに張り出してパスワークに加わったり、FWの石井が降りて来て受けたりと、パスコースを多くしての組み立てを見せていました。

そんな攻撃を中心に、立ち上がりは相手を圧倒。
北九州のチャンスらしいチャンスは、愛媛・栗山のパスミスでコーナーキックを得た時ぐらい(前半6分)で、後はずっと愛媛のターンで推移していきます。
上記の組み立てを根底にしつつ、ロングボール・縦パスから藤本のポストプレイを絡めて好機を演出。

ようやく北九州が重い腰を上げたのは15分以降で、持ち味である最終ライン3枚への変形からのビルドアップを見せ始め。(降りるのは西村でほぼ固定)
ポジショナルサッカーらしく、5レーンに選手を置いてから斜めの縦パスを多用しての攻撃で組み立てていきます。
18分には村松からの縦パスを右ハーフレーンで受けた新垣が左奥へロングパス、クリアされるも佐藤亮が左サイドで収め、上がってきて受けた福森がカットインからシュート。(ブロック)
前節琉球相手にフィニッシュ数で上回ったように、クオリティ高い攻撃を展開していくと思われた北九州ですが、福森のフィニッシュ以降は再度愛媛のターンに。

縦パス→ポストプレイのセットプレーや、近藤のドリブルを駆使して北九州ゴールに迫っていく愛媛。
21分に左CKを得ると、キッカー内田のクロスを大谷がヘディングシュート、ゴール前でブロックされるもこぼれ球を田中裕が詰めに行き。
放った位置的に(ゴールライン寸前)誰もがゴールと思ったであろう田中裕のシュートでしたが、ボールは浮いてしまいバーに当たりモノに出来ません。

しかし流れを端さなかった愛媛は22分。
自陣左サイドからの内田のロングパスが一気に北九州ディフェンスの裏を取り、抜け出して受けた藤本が追いすがる北九州・村松を振り切ってエリア内へ。
GKと一対一で、最初に放ったシュートこそGK田中悠也にセーブされますが、跳ね返りを拾い再度シュートした藤本。
今度はゴールへと転がり、先制点は愛媛に入りました。

先制された北九州、23分に挟まれた飲水タイムの後、まずは左サイドの椿を軸とした攻撃を仕掛け。
ドリブル突破やカットインで個人技を発揮する椿ですが、フィニッシュには辿り着けず。
落ち着きを見せたのち、両サイドをくまなく使いパスを繋いでいく攻撃へとシフト。
そして30分に佐藤亮が、36分には針谷がミドルシュートを狙っていきます。(前者は枠外・後者はブロックに阻まれる)

迎えた37分、ブレイク前の18分のように右ハーフレーンから岡村が対角線のロングパスを送り、相手クリアを拾ってから左サイドでの攻撃。
ここでも魅せたのは福森で、ドリブルから椿へパスを出したのち、エリア内へのスルーパスを受けてマイナスのクロス。
ニアで西村が足を振るもミートせずフリックのようになり、中央で新垣が合わせシュート。
豪快にゴール左上へ突き刺し、前半のうちに追い付く事に成功した北九州。

その後は愛媛ペースで推移していき、前半も最終盤。
45分の愛媛の攻撃、最終ラインから左サイドで組み立て、茂木のミドルパスを近藤がエリア内へ落とし。
受けたのは藤本で、中央へ流れたのちシュート。(ブロック)
アディショナルタイムは北九州の攻撃、こちらも左サイドで高橋の浮き球のスルーパスを受けた椿がカットインからクロス、流れたボールをエリア内右で六平が拾い再度クロス。
グラウンダーのボールを中央で受けた新垣がシュート、ブロックされるも尚も繋ぎ、福森がエリア内左からカットインして中央でシュート。(ゴール右へ外れる)
互いにシュートを撃ち合い、前半を終える事となりました。

前年の躍動から一転して、現在は残留を目指した戦いを強いられているのが北九州。
周囲のライバル(?)クラブが続々と監督交代に踏み切る中、経験豊かな小林伸二監督に全権を委ねるのは変わらず。
動かない美学を貫くといえば格好良いですが、それは裏目に出る可能性も決して低くありません。

主力選手の大量流出が第一の原因とフロントも理解しているのか、夏のマーケットでは椿・福森と、移籍した選手をレンタルで再度獲得する方策。
そうしてリーグが再開されたものの、前節・琉球戦は前述の通り良い内容でしたが、それだけに痛すぎる逆転負け(1-2)となり。
守勢に回った時の脆さは中々改善出来ず、勝ち点を積み上げられません。
それでも小林監督が度々攻撃面を課題としているかのようなコメントを残しているという具合に、得点力でそれをフォローする算段を貫いている節があります。
サッカーの内容面でも美学を追及する事を第一としているようで、果たして北九州のそんな姿勢は報われるかどうか。

後半を迎えるに辺り、愛媛サイドは小暮→高木へと交代。
この早めの動きに呼応するように、後半立ち上がりは再び愛媛ペースの展開を描きます。
早々の後半1分に、投入された高木が右サイドの突破からグラウンダーでクロスを入れ、中央ニア寄りで近藤がスルー。
そして奥で石井が合わせシュートを放つも、GK田中悠のセーブに阻まれます。
これを皮切りに、直後のCKではクリアされたボールを近藤がミドルシュート。(枠外)
4分には相手スローインを跳ね返し、そのまま石井ポストプレイ→藤本ドリブル→エリア内右奥からマイナスのクロスという流れで好機。
石井が合わせにいくも流れ、後方から走り込んだ内田がシュート。(枠外)
フィニッシュを量産していく愛媛でしたが、攻撃権を支配していた故の落とし穴が待ち受けていました。

8分、ドリブルに入る川村のタッチが大きくなった所を西村が奪って北九州の攻撃となり、佐藤亮とのパス交換からエリア内へスルーパスを送る西村。
そしてエリア内左から高橋がシュートを放ち、見事ゴールゲット。
油断が表れたかのような愛媛のボールロストを突き、北九州が逆転に成功します。

それでも愛媛は気落ちする事無く、攻撃を仕掛けていきます。
あくまで下位同士の対決故、実力は拮抗していると信じての前向き思考でしょうか。
北九州を押し込み、セットプレーから何度もゴール前にクロスを入れるも、GK田中悠に抑えられて後一歩得点には届かず。
14分には2枚替えを敢行し、内田・近藤→忽那・唐山に交代。
石井がFW→シャドー、高木が右ウイングバック→左WBへと回ります。

迎えた17分、最後方からの組み立てで、左サイドでポストプレイに入った高木が北九州・六平に倒されますが尚もパスを繋ぎ。(後に六平に警告)
サイドチェンジを経て忽那が右奥へと進入、中央へ戻したボールを川村が強烈なミドルシュートに持っていきましたが、ゴールバーを直撃してしまい同点ならず。
直後にも大谷の縦パスを受けた川村、エリア内へ進入してシュートを放ち(GK田中悠キャッチ)、果敢にゴールを狙う姿勢を見せるも結果は得られません。

この日FWでのスタートながら、降りる動きが目立った石井。
シャドーに移ったのちも、アンカー田中裕の脇に降りてボールを受け、ビルドアップを円滑にする役割を担います。

一方劣勢に陥った北九州、前述の通り守り切るというチームでは無いため、このままでは前節の二の舞になってしまう可能性は高く。
21分に佐藤亮→富山へと交代、頂点を代えて追加点を狙いにいったでしょうか。

しかし状況は好転せず、25分の飲水タイム後も中々攻撃を組み立てられません。
こうなると失点する流れは止められず。
30分、川村の縦パスを唐山がポストプレイの体勢でエリア内右へと送り、受けた藤本がクロスを入れるもクリアされCKに。
そしてこの左CKで、キッカー忽那のクロスを中央で藤本が足で合わせ、ゴールネットを揺らし。
押し込み続けたのち、最後はセットプレーで仕留めた愛媛が同点に追い付きます。

一気に逆転を狙う愛媛、尚も決定機の連続。
32分には忽那のミドルパスを受けた藤本が左ハーフレーンを前進、エリア内左からシュートを放つもGK田中悠がセーブ。
33分には右サイド奥で茂木が北九州・高橋に反則を受け、最奥からのFK。
キッカー忽那のクロスから高木がヘディングシュート、しかしまたもゴールバーを直撃してしまいます。
GK田中悠とゴールの枠が奮闘する試合展開で、愛媛にとっては不運というしか無く。
尚も36分、忽那のエリア内左へのロングパスに走り込んだ唐山からグラウンダーのクロス。
クリアが小さくなった所を、走り込んだ川村がフリーでシュートを放ちますが、枠を捉えられず。(先程豪快なシュートでモノに出来なかったので、大事に蹴りにいくのに切り替えたが今度はミート出来ず裏目に)

攻められっぱなしの北九州(34分に新垣→前川に交代)、福森が足を痛めた(攣った?)事で再度選手交代を強いられます。(生駒と交代、同時に椿→野口に交代・41分)
するとベンチはフォーメーション変更の断を下し、3-4-2-1へとシフト。
生駒・村松・岡村の3バックとなります。
劣勢を5バックでスペースを埋める事により挽回するという判り易い采配を見せた小林氏。

しかし最初は中々嵌らず、42分の愛媛の攻撃、石井エリア内へスルーパス→藤本ポストプレイ→高木左サイドからシュートという流れでゴールを脅かし。
尚もボールを繋ぐ最中、石井が北九州・前川に倒され反則。
中央やや右・絶好の位置からの直接FKとなり、キッカー忽那は直接シュートを放ちますが壁に防がれ。

当初はバタバタしたものの、ATに入ってからは狙いを発揮し、以降攻撃権を支配する北九州。
後半に入ってから初めて自分達のターンになった、という展開で、富山のボレーシュート・西村のダイビングヘッドなどで愛媛ゴールを脅かしていきます。(前者はブロック・後者はGK岡本セーブ)
しかし勝ち越し点を奪えず終わると、最後は愛媛の攻撃。
クリアボールを拾った石井から縦に速い攻撃、中央に向かいドリブルする忽那からエリア内へスルーパス、唐山がシュートを放ちましたがオフサイドの判定に。
そして試合終了の笛が鳴り、2-2で引き分け。

相手に勝ち点3を渡さないというミッションには成功したものの、前節に続いてライバル相手に引き分けとなった愛媛。
以降も松本・栃木と下位相手が続く日程で、上位相手に未勝利である今季の星取りな以上、ここで勝たなければ……という状況。
痛み分けという言葉が綺麗に当て嵌まる「6ポイントマッチ」の連続から、脱出出来なければ後がありません。


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