夏の終わりの風物詩・自由研究

2010年08月23日 10時22分14秒 | Weblog
学生たちの夏休みもあと少しになってきました。
そこで各ご家庭を悩ませているのが,宿題でしょう。

息子はもう中3でもあるので,あれこれ言わずに任せてある。
それでも,親がかりでないとできないような宿題の時は手伝う。
例えば,昨年は日本の史跡を3か所選び,レポートを書くこと,という宿題があった。
しかし,ウィキペディアなどでちらちらっと調べたものは不可,
ということだったので,実際に連れていくことにした。
私の実家近辺は歴史的な名所が多いので,
お盆に帰省した際,あちこちへ連れて回った。
(賤ケ岳,竹生島,小谷城址など)
実家の父に車を出してもらったりなどで,
親がかりどころか,祖父がかりにまでなっている。

今年は,そのテの宿題はないらしく安心していた。
また,日本全国のご家庭で頭を悩ませてらっしゃると思われる,
自由研究に関しても,息子は夏休みに入る前から,
「オレ,もう今年の自由研究決めてあるし。」
と言っていたので,やれやれ安心安心。
そりゃそうよねー,もう中3だもんねー,と,ホッとしていた。

内容は,ピンポン玉をつぶし,熱湯につけその戻る時間を計測する,というもの。
で,つぶし具合,お湯の温度などの条件を変えて考察する,という,
極めてわかりやすいもので,
「それ中3としてどうなん?」
と正直言って思わなくもなかったのだが,
まぁ,賞を狙うわけでもなし,とりあえず,「提出しました」
という事実ができればよい。
よって,とりたてて介入もせずにいた。
シンプルそうな内容だし,
「じゃ,今年は手伝わないよ。」
と宣言もしてあった。

しかし,内容をそこまで決めているわりに,一向に手をつける様子がない。
まぁ,決めているからこそ,間際でも大丈夫,という腹もあるのだろう,
と静観していた。
そして,夏休み終了を3日後に控えた昨日,彼は重い腰をあげた。

ふらりと台所にやってきた彼は
「かーちゃん,お湯沸かしてくれ。」
と言った。
えっ、いきなり,アタシですか?

しかし,シンクの掃除の最中で狭い台所で二人も並ぶのが鬱陶しかったので,
しぶしぶ私がお湯を沸かすことにした。
アルミの片手鍋にお水を入れているのを見た彼は,
「あ,こっちの鍋借りていい?」
と,あろうことか,私の宝物,ルクルーゼの鍋を指差したのであった!!
なんで,つぶれたピンポン玉を熱湯につけるのに
このルクルーゼ様をお出ましさせなきゃなんないんだよッ

私は
「えーーーッ・・・」
と露骨に嫌そうな顔をした。
息子は
「写真も撮るからこっちの鍋の方がいいな・・・」
と言った。
い・・・一応良さはわかっとるやないかい・・・
妙に納得した私はルクルーゼ様にお出まし願うことにした。

ルクルーゼに水を張り,コンロの火にかける。
そして,沸騰したところで,テーブルへと運ぶ。
つぶれたピンポン玉投入。
凹ませかたがまだ少ないものだったので,
みるみるうちにピンポン玉は元へと戻る。
しかし,ルクルーゼ様はまさか自分がつぶれたピンポン玉を
元にもどすために使われることになろうとは,
出荷された時には夢にも思わなかっただろう。
ごめんなさい,この家に買われたことがあなたの不幸の始まりでした・・・

次にもう少しつぶれたピンポン玉を用意。
お湯が若干冷めたため,同じ実験条件にするためもう一度コンロにかける。
沸騰後,またもや,テーブルへ運ぶ。
その繰り返し。
気がつけば,私は汗をたらたらと流しながら,
お湯を沸かし,運ぶ,を繰り返していた。
一番働いているのは私ではなかろうか?

最後に極限までつぶしたピンポン玉を投入。
さすがに元の形へ戻るのが遅い。
息子と鍋の中を見つめながらじりじりと待つ。
ストップウォッチがどんどんとタイムを刻んでいっても,
いっこうに戻る気配がない。
「ん・・・?」
と息子が言った。
「穴あいてた・・・」
んなもん,一生お湯につけといても元に戻らんわいッッ
つぶし過ぎだっつーのッ

アクシデントに見舞われつつも,なんとか実験を全て終えた。
これをパソコンでレポートにまとめればできあがり。
もう,そこんところは手伝いませんよッ
勝手にやってちょうだいッ

それにしても,昨日のブログであれだけ「子どもの自立」について
高飛車に語っていた自分が恥ずかしーーーーッ
めっちゃ手伝ってしまったーーーッ

うちの中3の息子より,幼稚園年長のMちゃんの方がよっぽど自立しています・・・
コメント (6)
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